新文化会館(豊岡市)に希望すること

新文化会館市民説明会(豊岡市)より

豊岡市の新文化会館の整備計画が進行中。

音楽ファンの一人として大いに期待しています。どうしても建物や設備(音響、ステージ、客席、楽屋など)に関心が行きますが、それを運営する組織(仕組み)も大切にしていただきたいと思っています。

1980〜1990年代に「箱物行政」と言われる時代がありました。地方自治体が隣にもあるから我が町にもと類似施設を造り、有効に活用されないまま運営に行き詰まってしまう、と言うケースが全国各地で頻発。身近な例としても実感するところ多しです。

より大切なのは、建物完成後の会館(劇場)運営ですね。

新文化会館市民説明会(豊岡市)より

平田オリザさんの「地域文化コーディネーター育成講座」(豊岡市民プラザ主催)に参加したときのお話が、その後いつも記憶にあり、大切なことだと思う。

もう11年前になりますが、講座の内容と思いをブログに書きました。

”劇場の館長は専門家(それを愛している人)がやるべき。世に名高いワースト3の劇場の共通点は、受け付、管理人がひどい(事務的、無関心、管理優先、出向任期で交替)。みんなで創り上げる環境が大切。まさに劇場は生きものなんだ。”
KOH’s VIEW【「文化の地産地消」〜 平田オリザ in 豊岡】 2012年6月18日

今年度(2023年度)は、まさに「管理運営計画」が策定されようとしている。ぜひ、運営組織をしっかりとした方針でやっていただきたい。

最後は私の思いで締めくくりました。

“「地方には付加価値を生む人材が不足」(オリザさん)との指摘を超えていきたいものだ。”  と。

『天変地異の地球学』 藤岡換太郎・著

面白いことに、4つのプレート、4つの気団、4つの海流が、日本列島を作っているです。すなわち、地球システムでいえば個体、流体、気体が相互に、あるいは複雑に作用して、エネルギーのやりとりをしているのです。そのため、いくつかの災害が連鎖反応を起こしたり、いくつかの天変地異のサイクルが連動したり、と言うことが、世界の中でも非常に高い確率で起こる場所になっていると思われます。したがって、災害が「束になる」状態になりやすいのです。
『天変地異の地球学』 序章:天変地異とは何か (p44)

この数年、いや太古より日本は自然災害に遭い、災害との戦いの歴史とも言えますね。以前、「日本の自然が豊かで美しいのは、災害あるからだ」という話を聞いて、そう言う見方もあるんだと感心したことがあります。

この著書にも「世界でも稀な変化に富む美しい国に、世界でもとりわけ災害が多くなっているのは、このように必然なのです」と言う記述があり、さらに納得。

4つのプレート=太平洋プレート、北米プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート
4つの気団=オホーツク海気団、シベリア気団、揚子江気団、小笠原気団
4つの海流=黒潮(日本海流)、対馬海流、親潮(千島海流)、リマン海流

なるほど、天気予報などでいつも耳にする海流や気団も、俯瞰して整理すると、なるほどそれらに囲まれて複雑に影響しあって、寒気暖気、前線、台風などの発生と進路が決まるんだなとこちらも納得。

最近「プレートテクトニクス」という言葉をよく耳にする。簡単に言うと、地球表面を覆う厚さ数十kmの岩盤(プレート)がマントルの対流によって移動する。その変動により地震や火山噴火などが発生すると言う説。

今回、マントルの対流はなぜ、どのように発生しているのかという解説があり知ることができたのが良かった。それは「プルームテクトニクス」。「プルーム」とはマントルの流れのことで、ホットプルームとコールドプルームがあり、プレートが降下と上昇を繰り返すことになる。

私たちは「豊かな自然」と「多発する自然災害」する日本に住んでいる。
その「恵み」と「脅威」の原理は知っておきたいですね。

円山川水位の比較〜平時と台風7号

8月15日に襲来した台風7号は江原は無事に過ぎ去りましたが、各地で大きな災害がありました。

自宅から普段見ている円山川の水位と比較して、どれぐらいまで水位が上がったのか、記録に残そう。

黄色のラインが最大増水時の水位。(8/15 16:00〜18:00)

ちなみにこれが台風7号の最大増水時の水位。(8/15 16:00)

平時は、深緑色の穏やかな円山川。
岩には、のんびりと白鷺が2羽。

自然は、安らぎと脅威をもたらす。

「とくまるゼミナール」〜NAKATA HANGER 参加

「とくまるゼミナール」は、「まちのプロに習う」をキャッチフレーズに、お店のオーナーやスタッフが講師になり、プロならではの専門的知識や技術を無料で教示する取組み。

江原駅前商店街が中心になって数年前から開催しているゼミナール。商店が中心になって、アイロンの掛け方、布団の選び方など、お料理講習などがあり、なかなか面白い取組みだなあ、と思っていました。

パンフレットによると、なんと今回は30講座もある。「作る」「体験」「学ぶ」「キレイ・癒し」の4つの分野で開催される。

中田工芸(株)は初参加で、「学ぶ」分野で協力させていただきます。「作る」でハンガーを作るもありですが、そう簡単ではないので、インターネット活用についてのセミナーを開きます。

考えてみますと、ネット販売の黎明期2000年前後に開始したのが「Hanger-Network」と言うサイト。本屋さんで html 言語で自前のサイトを制作する解説本を買ってきて、私自らが立ち上げました。(めちゃくちゃ懐かしい)
リニューアルした時のブログ記事

ユーザー様の反応は好評で、ネットでハンガーが売れるんだ、と言う強く実感したものでした。これが現在の弊社のNAKATA HANGERに繋がっている。

話はそれましたが、8月22日と8月29日にセミナーを開催します。
興味のある方はご連絡ください。

すぐに咲いた!〜イセハナビ

今月初めの和歌山の旅で立ち寄った「南方熊楠記念館」(白浜町)で手に入れたイセハナビ。「熊楠が好んだ」の解説を見て(つい)購入しました。寄付箱に200円入れ、ご希望の方はお持ち帰りください、というもの。

鉢に植え替え3階の花棚に置く
どんな植物かも知らなかったが、もう一輪の花が咲いた。

どんな植物か調べた時に「花は夏から秋に、薄赤紫色の唇形の花を咲かせます」との説明。確かに、季節は今、色も解説どおり、唇形というのは?(こんな感じを言うのでしょうか)

よく観ると、花の下側には蕾が付いている。どんどん開花してくるよう。なかなか愛くるしいイセハナビ。いい出会いです。

豊岡室内合奏団演奏会 feat.大江 慧(vc)

名古屋から帰り、そのまま「豊岡室内合奏団演奏会 2023」へ。(豊岡市民プラザ)

チェリストの大江 慧さんがハイドンのチェロ協奏曲で客演するということで、名古屋の予定を変更して駆けつけました。もちろん兼ねてより一度、地元の室内合奏団の演奏も聴きたいと思っていました。

豊岡にはいくつかの音楽愛好家による楽団やグループがあります。合奏団、吹奏楽、ジャズバンド、自主的に音楽会、発表会を開いている演奏家など。しかし実際に演奏会に出向くことが少なく、今回はいい機会となりました。

「豊岡で子どもたちが世界と出会う音楽祭」(おんぷの祭典)は来年10回目を迎え、クラシック音楽ファンが少しずつ増えてているように思う。2026年には豊岡市新文化会館がオープンする予定。音楽溢れる豊岡、音楽で盛り上がる豊岡になりたいですね。

新文化会館は市民の声、専門家の意見も取りれ「建物」は完成する予定(とても期待しています)。でも、さらに大切なのはその運営組織。一流演奏家によるコンサートはもちろんのこと、地元の音楽愛好家が企画した演奏会や発表会、年間通じてジャンルを問わず音楽が身近に楽しめるそんな運営ができたらいいですね。

指揮:大江 昇さん、チェロ:大江 慧さんの親子共演。

いよいよプログラム最後の曲「チェロ協奏曲第1番 ハ長調」(ハイドン作曲)。
現在、桐朋学園大学院在学中の大江 慧ちゃん(家族ぐるみのお付き合い。応援の気持ちを込めてあえて「ちゃん」^ ^ )。大阪の 住友生命いずみホール での卒業演奏会、そして今回の演奏会とも、慧ちゃんの朗々として流れるようなチェロの演奏を楽しみました。

現代詩×現代美術×コンテンポラリーダンス(名古屋)

愛知県芸術劇場 小ホールでのコンテンポラリーダンス公演に行く。

ダンスカンパニーのMonochrome Circusの名古屋公演。
「TSUBUTE」と「レミング」の2作品。

コンテンポラリーダンスってどんなものなのか(ある程度は想像していますが)、興味津々で名古屋へ。シェアハウス「江原_101」に住むCAT学生の山瀬茉莉さんが「レミング」に出演する。

「TSUBUTE」は、福島県出身の詩人 和合亮一さんの詩(東日本大震災で被災した時の体験をリアルタイムでツイッターに投稿したものを『詩の礫』として発表)をご本人が朗読し、坂本公成さん(Monochrome Circus主宰、ダンサー)が演出した作品。

「レミング」は、パンデミックの到来を予言したかのような、舞台をダンサーが激しく動き回り、身体同士がぶつかり合う。Monochrome Circusの代表作の一つ。

初めて作者を知り、ほぼ初めて観るコンテンポラリーダンスなのでそれぞれ解説するのは困難なので、リンクをご覧ください。

Monochrome Circus  オフィシャルサイト
和合亮一        オフィシャルサイト  Wikipedia
           『詩の礫』

上演後のアフタートークでは、モノクロームサーカス主催の坂本公成さん、詩人の和合亮一さん、作曲家(作品音楽)の山中透さんが登壇。トークでの発言の一つ一つに、全て納得、大いなる刺激を受けました。

円山川増水の記録

18:05

8月15日午後に最接近した台風7号。
円山川の水位は16時ごろにピークを迎えました。
それからしばらくして、山に川に霧が発生。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 230817_maruyamagawa-2-1024x768.jpg

円山川増水の経緯は、一昨日にアップしました。
念の為、しっかりと台風7号接近による、江原地区の円山川増水の記録を残こしておこう。

向こう岸(右岸)の竹藪、手前の屋根の上からどれくらいの濁流が見えるか、など定点で見た時に比較できる。(3階ベランダより)

チケット購入しましたか?〜豊岡演劇祭2023

『豊岡演劇祭祭2023』が近づいてきました。
もうチケット購入しましたか?

「豊岡演劇祭第0回」から始まりコロナ禍のため、縮小開催したり、中止になったりと波瀾万丈なすべり出しになりました。
まさにこれぞ「劇的なるもの」とも言えますね。

公式プログラムは全18演目。「ディレクターズプログラム」(フェスティバル・ディレクター平田オリザ氏のセレクト)、「フェスティバル・プロデュース」(舞台芸術の可能性を拡張する)が中心となる。

公募から選出されたフリンジ・プログラムが約70団体。

回を重ねるにつれてプログラムも見やすくなりました。

チケットも「豊岡演劇祭2023」のWebサイトから、簡単に購入できるようになりました。
(これまでは、プログラムチェック、チケット購入が複雑で分かりにくい点がありましたが、かなり改善されてきました)

私が注目する(楽しみにしている)演目は、

『弱法師』(作・演出 市原左都子)
『音楽と言葉の旅「ふるさと」』(作・演出 平田オリザ 庄司紗矢香(ヴァイオリン))
『土佐源氏』(独演劇:坂本長利 93歳)

まだ観たことのない劇団も多数。
知らないからこそ初めての観劇体験ができるという楽しみもありますね。フリンジではこれまで観たことのない劇団や、斬新な感覚の芝居などとの出会いが楽しみです。

演劇ファンも初めて観る方も注目の『豊岡演劇祭2023』です。

お騒がせの台風7号

10:31

お盆帰省のシーズン、新幹線は?飛行機は?と何かとお騒がせな台風7号。この3日ほどニュースはそればかり報道。

東京から帰省していた次男家族が予定を変えて早く戻ったり、決して人ごとではないのですが、その台風7号がいよいよ但馬に向けてやってきた。

3階ベランダから定点観測。
時間の経過と水位を記録に残しておこう。

屋根の上のこんもりとした木と向こうの山との間の水面の幅に注目すると、増水の経緯がわかる。

もう一つ上の窓から撮影。
14時には、堤防下の平な地面(私が草刈りしている場所)からもう一段下がったところに生える木の根っこまで増水。1時間半後には、木の枝まで水に浸かっている。

15:31

2004年10月の台風23号で大きな被害を受けた豊岡市。
江原地区は稲葉川と円山川の合流点から下流で家屋浸水。私の自宅も1階に浸水。(半地下だったのでプール状態)
円山川へ注ぎ込む集落を流れる内水が逆流したもの。堤防を超えて溢れたものではないことを経験しているので、堤防を越すのではという懸念はない。

台風23号は、夕方から夜にかけて最接近したので、周囲は真っ暗で視認できる状況ではなく、ただ警報に従うだけでした。今回の再接近は午後〜夕方にかけてなので、その点では落ち着いて過ごすことができた。

インターネットでも防災情報が得られる。
「河川水位」を見るとカメラの設置箇所の写真が、随時更新され増水状況が確認できる。

これは我が家に一番近いところ(江原河畔劇場横)からの画像。円山川を縦(向こうから手前に濁流がやってくる)に撮る。右側のケヤキ林の右側が江原地区。

裏の川(と、我が家では呼んでいる)の様子を、この画像で確認できるのはとてもありがたい。

15:58

16時ごろをピークに水位の上昇は止まり、しばらく同じ水位が続いたが、徐々に下がり始めたのを確認。無事に今回の台風は通り過ぎる。

SNSで友人の写真などを見ると、隣の地区は内水が氾濫したり、北部の香美町の矢田川が氾濫したりと、台風災害が発生しているようだ。

結局、全国どこでも災害に対する対策、備えはしておかなくてはならないことをより実感する台風7号でした。