CAT見学〜鳥取経済同友会の皆さん

鳥取経済同友会12名の皆さんが、芸術文化観光専門職大学(CAT)の見学を目的に来豊される。近年、神戸経済同友会の但馬支部との交流を深めようと相互に訪問。昨年はこちらから鳥取を訪問する

キャンパス見学前に、ミーティングルームで川目俊哉副学長から大学の説明をお聞きする。

冒頭、今年の4期生入学で、全国47都道府県出身の学生が揃った。わずか4年でカバーするのは、それだけ芸術と観光を同時に学べる公立大学として注目されている証と言えます。開学の経緯、全4学年揃った現在の大学の授業、地域課題、企業研修などの現状など、興味深いお話でした。

今年の入試では、学校推薦型、一般選抜など合わせて平均倍率は3.4倍。第一志望率は90%を超える全国でトップを争う。

「地元(豊岡市および但馬)に残ることを希望する学生はどれだけいるでしょうか」との私の質問に対しては、あくまで肌感覚だが「募集する企業などにもよるが、2割弱ぐらいではないか」とのこと。その中にはNPOなど、起業して残りたい学生もいる。

出石で昼食をとった後に、永楽館へ。
皆さん、出石そばを食べに来たことはあるが、永楽館のことはあまり知らない、との方が多かった。ご案内して良かった。秋の永楽館歌舞伎の宣伝をしっかりして、再訪を促させていただきました。

ようこそ、CAT4期生

シェアハウス「江原101」のキッチン窓から眺める満開のサクラ。2022年に空き家をリノベーションしてオープンした時から、このシーンは想定していました。まさに” Now the Time”です。

4月3日に第4期生の入学式が執り行われ、これで全学年合わせて約320名の大学生が豊岡にやってきたことになりました。

大学のサークルや江原を紹介しようと「江原101」の先輩学生が新1年生を招待。(4/7日曜日)
私も「たこ焼きパーティ」に呼ばれました。

「たこ焼きパーティ」の後は、恒例の(?)江原の円山川堤防沿いを散策しながら、江原地区の歴史や産業、近くの神社を紹介。

もともとこの日(3/7日曜日)は、広場でのんびりと春風に吹かれて焚き火をする予定。孫たちと近所のT君も交えて焚き火を囲む。

子どもたちと大学たちと。
リラックスした楽しい時間。
最高の麗らかな春の日だ。

CATにこんな舞台が出現!

CAT(兵庫県立芸術文化観光専門職大学)のキャンパス裏手の駐車場に突然、テント劇場が出現。劇場というか、舞台というか。

大学の大道具部屋の班出入にシャッター外にステージを設営。学生有志たちが4月の約1ヶ月間にわたり、このステージでダンス、劇、様々なパフォーマンスなどを行なっている。

キャンパス横の道を登り、裏側に回るとすぐにわかります。
カフェやティなどの飲み物もあります。カンパして支援しましょう。

会議が終わってキャンパス前を車で通りがかったので立ち寄る。ちょうどコンテンポラリー・ダンスの公演が終わったところで、作品に対してのトークをやっているところ。

企画メンバーは、シェアハウス「江原101」の学生たちと豊岡のカバンストリートに新しくできたシェアハウスの学生たちとのコラボ。彼らのアクティブな行動が素晴らしい。

ブック・ダイアローグって面白い

芸術文化観光専門職大学(CAT)のパフォーミングライブラリーのイベントとして、ブック・ダイアローグ(BOOK DIALOGUE)が開催されました。(3/30)

パフォーミングライブラリーは「演じる図書館」として、「図書館」「本」「言葉」を既存の形を超えて利用者との新たな出会いを演出する目的で行われている。責任者は熊倉敬聡(CAT教授)さんとのことでユニークで興味深いパフォーマンスを期待して参加しました。

参加申込みした人へ、事前にテーマ「生きる」で各人が選んだ本のタイトルと読む箇所を知らせ、スクリーンに映し出しながらリーディングする。

10数名がリーディング。
休憩を挟んでゲスト対談「「生きる」こと、詩の生まれるところ」。

登壇者は、パフォーミングライブラリーの仕掛け人・熊倉さんと詩人・上田假奈代(うえだかなよ)さん。上田さんは大阪西成区釜ヶ崎に移住し、釜ヶ崎芸術大学の開講、NPO法人の代表などをしながら詩を創作していらっしゃる。キャリアもすごいが、その釜ヶ崎のおっちゃんたちを観察し、会話しながら創作した詩の朗読は、新鮮で深く心に響く。

最後は、各テーブル毎に「アイスブレイク&ブックダイアローグ」参加者同士で自己紹介を兼て「3択ゲーム」。自分自身について3つ書く(仕事、趣味、出身、嗜好、なんでも)。そのうち一つは「ウソ」を書いて、それを他のメンバーが質問しながら、どれが「ウソ」かを当てるゲーム。これがなかなか面白い。うまくなりすます人もいれば、全員一致でウソがバレてしまう人もいる。私は後者。(^ ^;;

そんなこんなで3時間があっという間に過ぎてしまう。
CATのパフォーミングライブラリー、そしてブック・ダイアローグに、注目。
参加してみてください。

『城嵜霊場縁起』〜市民舞踏団も凄い!

待ちに待った舞踏公演『城嵜霊場縁起』
大駱駝艦・田村一行さんと大駱駝艦舞踏家4名、そしてこのために昨年結成された市民舞踏団14名による公演。2018年に始まり9作目となる公演。私は8作品を観たことになる。但馬風土記と題し、但馬各地の民話、言い伝えを基に田村一行さんが舞踏として再構築していく。

但馬に住んでいる私にとって「知っている」「訪ねたことがある」「当たり前」の風景や物語が全く異なった次元で現れ、非日常の世界へと誘ってくれる。

昨年6月、但馬コネクションのゲストとして田村一行氏をお招きし「但馬を踊る」と題してお話をお聴きしたのを思い出す。公演舞台の撮影ができないのが誠に残念(当然のことですが)。

今回の舞踏の題材となった城崎温泉に伝わる伝説や温泉作法などは温泉寺の小川住職さんからお話を聞いたそうだ。

「市民舞踏団」として動き出した我々は、これからも豊岡の日常のすぐ隣に広がる無限なる別世界への旅を続けねばなりません。その旅の片鱗をお見届けくださることを、どうか今後も楽しみにしてくだされば幸いです。
(豊岡市民プラザ公演プログラムの田村一行氏挨拶文より)

もちろん大いに楽しみにしています。

1回限りの公演はあまりにも勿体ない。
来年の公演には麿赤兒さんも出演かも、との噂も。
「もっともっと多くの市民に舞踏を観てもらいたい」と市民プラザの岩崎さんにも具申。
今から来年が楽しみだ。

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アップしようかやめておこうか迷ったけど。
大駱駝艦主宰の麿赤兒さんと田村一行さんに挟まれて。
これは一生ものです。

大乗寺をご案内〜聚光院様ご一行

高野山真言宗 亀居山大乗寺(山門下より)

久しぶりの大乗寺(兵庫県美方郡香美町)へ。

京都・大徳寺の聚光院のお世話されているご一行13名様と共に参拝。
聚光院のご住職様も同行されています。

聚光院は臨済宗大徳寺派の寺院
千利休のお墓があり、表千家・裏千家・武者小路千家の三千家歴代の墓所となっている。

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大乗寺収蔵庫

ご案内を大乗寺の山岨眞應(やまそば・しんのう)副住職にしていただく。円山応挙の作品の特徴、本来在る部屋から観る襖絵の本来の美、薄暗い自然光だから見えてくる筆の線、部屋の柱と襖絵が連動した構図、など解説なしでは気づかない案内に一同感動頻り。

最後は特別に、普段は鑑賞できない本物が収納されている収蔵庫の中を案内していただく。応挙の本物の襖絵を暗くした(本来の明るさ)の中で鑑賞。
格別のご案内に山岨副住職様には感謝いたします。

3日間の日程で聚光院のご一行様が但馬に来られるというので、ご案内をさせていただく。
旅程も含めて城崎温泉のお宿、出石の永楽館、豊岡での昼食会場、そして3日目最後に、自宅にお招きして、お茶を一服差し上げる。

鳥の劇場新作公演2024

鳥の劇場(鳥取市鹿野町)の新作公演を観劇。
(いつか行きたい、と思っていた「鳥の劇場」観劇がやっと実現)

今回のプログラムは『卒塔婆小町』『弱法師』。三島由紀夫「近代能楽集」の中のニ作品。

「鳥の劇場」の公演は初めて。主宰者/演出家の中島諒人さんとは、利賀村フェスティバルや東京吉祥寺シアターなど鈴木忠志さん関連の場で何度かお会いしたことがあり、やっと本拠地へ伺うことになりました。

『卒塔婆小町』も『弱法師』も1時間足らずの短い公演ですが、ストーリーと演技がギュッと詰まった素晴らしい舞台。久しぶりに心から感動。(もっと早く鳥の劇場に来ておくべきだった思うほど)

アフタートークに参加。演出の中島諒人さんから今回の作品を取り上げた経緯、演出しながらその三島の作品の理解が深まったこと、演劇の持つ奥深さなど、とてもわかりやすく解説を聞く。全て納得するお話。

『卒塔婆小町』の老婆役の阿部一徳(SPAC静岡県舞台芸術センター俳優)氏の演技のお話をとても興味深く聞く。「入れ込む」とは何か?テクニカルなことではなく、感情でもなく、言葉でもなく、、、説明がなかなか難しいですが、セリフを発する時の想像力か。

13:30、15:30からの二本立て。もちろん日帰りの観劇。鳥取市は意外と近い。もっと足繁く行きたいところ。

CAT学生による「江原101」「豊岡演劇祭」そしてこれから

シェアハウス「江原101」に住むCAT学生の思いを近隣地域の人たちに伝える集いを開催しました。会場は中田工芸(株)本社の2階会議室。

当初は、シェアハウスのご近所さん、江原区の区長さん、金融機関の日高支店長さんなどを想定して計画。普段、顔を合わし挨拶したり、地区の行事に誘ったり、空き家情報と学生とのマッチングなどをイメージ。

シェアハウスのM君がパワポでお話をする。

最初に、シェアハウス「江原101」の紹介。
・2022年8月ができた経緯
・2024年1月に新しくオープンしたシェアハウスの報告
・両シェアハウスに住むCAT学生の簡単な紹介。
・但馬コネクションの会場として。セッションの様子。
・2023年の江原地区の行事に参加。
 – 夏祭りの駅前広場で「お化け屋敷」
 – 秋祭りの御神輿担ぎ
 – 秋の地区別運動会で活躍

次に、「豊岡演劇祭2023」で江原101でのイベントについて報告。フリンジ公演、劇団出演者とのトーク、物販、コーヒ試飲会など1週間で900人近い人たちが訪れたのは驚きです。

最後に、今後の活動予定。
卒業後も豊岡に残って活動していく決意などのお話も出る。

数人の集いのつもりが、約25名の皆さんが集まり、プレゼン終了後もそれぞれが個別に情報交換をする。有意義な時間でした。

「クロニクル MONOCHROME CIRCUS」公演

結成33周年を迎えた記念公演「クロニクル MONOCHROME CIRCUS」。
会場「京都府立文化芸術会館」(上京区東桜町1)へ向かう。
今公演にはシェアハウス江原101の住民でCAT学生の山瀬茉莉さんが出演する。

1900年に結成し関西のコンテンポラリーダンス界の一翼を牽引してきたMonochrome Circus。その結成33周年を記念して、’90年から’06年までの作品群をダイジェストでお贈りします。
(33周年記念公演 チラシより)

開場すると客席への入り口でピアニカ(鍵盤ハーモニカ)を吹きながら迎えてくれる出演ダンサーの人たち。自然体、楽しい、自由な、そんな感じが伝わってくる。

MONOCHROME CIRCUSは、主宰する坂本公成さんのもと1990年に結成。学生時代(京大)の演劇からダンスに軸足を移す。1996年から「ダンスを出前する旅」を開始。美味しい食事と引き換えにどこでもダンスをするというコンセプトで世界を旅する。

今公演は「第一部」では主催者の坂本さんと初期メンバーの方との対談(舞台を挟んで左と右で会場全部を使うように)形式で、結成の経緯、ダンスの出前旅の思い出など。とても面白い。「第二部」は、本格的なコンテンポラリーダンスを抜粋で。鳴り響く大音響と共に踊る肉体。強烈に飛び込んでくる。学生時代に観た「暗黒舞踏」の体験が蘇る。

出演した茉莉ちゃんが帰ってきたら、ゆっくりとコンテンポラリーダンスの表現について色々と聞いてみたい宿題もいただいたようだ。

京都まで来てよかった、と思う素敵な公演でした。

学生演劇『四畳半神話大系』

小説家・森見登美彦の『四畳半神話大系』を芸観大(芸術文化観光専門職大学)の学生が舞台化。
会場:豊岡市民プラザ。
主催:但馬旅人生活拠点。

「新設大学一期生がぢ学生の苦悩を描く」
「本物の学生による笑って泣ける学生劇」
「当時私たちは、ピカピカの芸観大一回生であった」
学生演劇 『四畳半神話大系』チラシより

芸観大の学生8名(男子4名、女子4名)で繰り広げる四畳半の現実と幻想の世界。脚本・演出そして主役の「私」まで全てをやった尾崎元海さんが素晴らしい。3時間(休憩15分)の超大作をずっと舞台で演じ切る。膨大なセリフを機関銃のように吐き出し、舞台を上り下りする。そのクリエイティブでエネルギッシュな演出と演技に圧倒さる。

他の登場者7名の演技も素晴らしい。1期生から3期生まで混じっていると後で確認をしたが、それぞれ(たぶん)猛稽古した成果が出ている。演技に引き込まれていく。

芸観大の創設以来、キャンパスやこの市民プラザでやる学生の演劇を観てきたが、私が思うには今回の演劇はここまでの一つの到達点のような気がする。脚本・演出、舞台制作、役者は、それぞれ異なるが、この3年間の彼らの表現したい欲求、創造性、パワーの質、量とも上がってきているのは確実。これからも楽しみにしたい。