ボクハン〜それにしても妙な

ボクハンツバキ(ツバキ科)
一目で見分けられるツバキ。小輪だが二色のコントラストが鮮やか。外側は濃い紅色、中心に雄しべが白く弁化した短い花弁が端正に重なり合う。この特殊な咲き方は唐子咲きと呼ばれる。卜伴の名以外に京都をはじめ関西では月光とも。京都では大徳寺真珠庵や大仙院、宝鏡寺などで知られる。
『花おりおり その三』 湯浅浩史・著

ボクハン。漢字で書くと「卜伴」。

花の形状といい、名前の響きといい、漢字の文字といい、なんとも妙だ。

植えたはずもない紅い椿を庭の隅っこで発見した時、中心にある雄しべがモジャモジャとしていて「なんだこりゃあ」と驚いたのを覚えている。(2006年4月のブログ)
さっそく辞典やネットで調べ、判明しました。おそらくどこかで植えていらっしゃるご近所から、鳥が種を運んで来たのだろう。

それから15年以上経って、庭の大改造に伴って、こちらの広場に植え替えて3年ほど、元気を取り戻して、今年はたくさんの蕾をつけている。

アッという間に咲いた シデコブシ

シデコブシ(モクレン科)
変わった名は神道の四手に基づく。しめ縄や玉串に下げる紙と、本種の垂れ気味の花びらが結びつけられた。花弁と萼は区別しにくく、両方合わせて花びらは十二〜十八枚。同属のコブシは全国に分布するが、本種は東海地方の丘陵にのみ自生。湿地の周辺に林をなす。花色は白から濃いピンクまで。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

モクレンかなと勝手に思っていたが、根本の植えた時に一緒に埋めた樹種名の札を見ると「コブシ」と書いてある。がコブシって白い花だったはず、とネットで調べる。これはシデコブシというのが結論になった。

花おりおりによると、自生しているのは東海地方の丘陵のみ、との解説。こうして植物を調べていくのもなかなか面白い。

ヒュウガミズキ〜なぜヒュウガ?

ヒュウガミズキ(マンサク科)
マンサク科の花木で早春に咲く。最初の発見地は丹後の大江山山系の杉山。シーボルトが弟子の二宮敬作と共に見いだしたと伝わる。それにしてはなぜ「ヒュウガ」か。日向でも近年発見されたというが、少ない。丹波にも産し、麓次郎氏はかつてその地を治めた明智日向守光秀にあやかったかとも。
『花おりおり その三』 湯浅浩史・著

葉が出る前のヒョロヒョロっとした細い幹に咲く可憐な黄色い花が美しい。早春に「まず咲く」マンサクに少しを遅れをとって咲くヒュウガミズキ。同じマンサク科とあるから納得だ。

「花おりおり」の解説が面白い。最初の発見地は丹後なのになぜ「ヒュウガ(日向)?」。そこに明智光秀が出てきてビックリだ。丹後の大江山というから意外と近い場所、同じ気象条件だから定着しているのだろうか。グッと親しみが湧いてきた。

ヒイラギナンテン〜通り過ぎてばっかりだ

ヒイラギナンテン(ナンテン[メギ]科)
ナンテンの実が終わりを告げる頃、この花は咲き出す。葉はヒイラギのような鋸歯を持つが、ナンテンに近い。姿だけでなく、花にも特色があってちょっとブドウの香りがする。さらに、感性豊かな人から教えてもらった。香りが重いと言うのである。確かに身をかがめた方が匂う。中国南部原産。
『花おりおり その二』 湯浅浩史・著

裏門横の壁下にひっそりと咲ている。地面から40cmぐらいの低い位置に咲いているため、歩きながら見下ろす感じでいつも通り過ぎている。

ヒイラギナンテンンは低木の常緑広葉樹。あまり変化せず、いつも見下ろしてばかりなので、しゃがんでじっくりと観察しなくては。それにブドウの香りがするとあるので確認しなくてはいけないなあ。

ポトス〜上にも下にも、どっちに伸ばす?

ポトス(サトイモ科)
英名 Pothos、和名 黄金葛(おうごんかずら)
耐暑性は強く、耐寒性に弱い
原産地は、ソロモン諸島
花は10年に一度咲くか、咲かないかぐらい貴重なもの

調べると、ざっとこんな解説がある。ポトスは、オフィスや公共スペースなどでよく見かける。きっと育てやすい観葉植物なんだろう。

葛(かずら)と言うから、蔓性の観葉植物。
支柱を立てれば、上向きに茎が伸びてタワーのようにもなるし、高いところに置いたり、吊るしたりすると、葉が垂れるように伸びてくる。

まだ株は小さく、置き場所も決めていない。
しばらく成長を見守り、置く位置を決めていこう。

カンガルーアイビー〜元気いいぞ!

カンガルーアイビー(ブドウ科)
常緑つる性多年草
原産国:オーストラリア

原産国からカンガルーの名が付いている。シッサス属(Cissus)に属し、つる性植物。葉に僅かに切れ込みが入っている。葉は柔らかく、ツルがどんどん伸びる。

育てている観葉植物の中で、一番元気よく育っている。
しっかりと育てて、垂れ下がるのが楽しみ。

スイカペペロミア〜葉を見るとなるほどね

なるほど、スイカなんだ。
その通りの葉。

最初は、ちょっと硬い葉(私は柔らかいふわふわした葉が好き)なので、どうかなと思いながら迷って購入した。でも、水遣りしながら触れると意外と柔らかい。

スイカペペロミア(コショウ科)。
ペペロニアはギリシア語のペペリ(peperi)、英語でペッパー(pepper)、つまり「胡椒」。日本語の西瓜と合わせたネーミングって、なんか変ですね。

原産地は、南米を中心とした熱帯、亜熱帯。
明るい日陰を好む。

成長する春が待ち遠しい。

カラテア・オルナータ “サンデリアーナ”〜強烈な印象

カラテア・オルナータ”サンデリアーナ”(クズウコン科)
葉の裏面は、鮮やかな赤紫色
原産国:ギアナ(熱帯/亜熱帯)
耐陰性(直射日光を嫌う)
高温多湿を好む/葉水(霧吹き)

ドキッとする色と艶。
観葉植物初心者の私としては、買うべきか見合わすべきか。
一瞬、躊躇する強烈な存在感。
調べるにつれて、素性がわかり、どんな風に育つのか興味が湧いてきた。

呼び名は、カラテア・オルナータと言う方が一般的なよう。
カラテアは、個性的な模様が入る葉を持つ植物。原産地には約300種類ある。
オルナータは、ラテン語で美しいと言う意味。

”サンデリアーナ”は、「ドラセナ・サンデリアーナ」と言う植物があり、こちらはリュウゼツラン(キジカクシ)科の仲間。和名「開運竹」「万年竹」「富貴竹」とも言われ、全く別の品種。

カラテア・オルナータ”サンデリアーナ”と言う呼称は、どう理解したらいいのだろう?
(ネットで調べたが、ここまでしかわからない)

ラセンイ(螺旋藺)〜漢字でわかる素性

ラセンイ

ベランダのリフォーム(未だ工事進行中だが)で広くなった屋内で植物を育てるプロジェクト開始。約20年前にも育てていたのですが、冬の寒さと管理の不味さで一度枯らしてしまった苦い経験がある。再チャレンジなのです。

ラセンイ
風変わりな姿と名前。それだけで衝動的に購入。
原産地はどこだろう?花は咲くのかな?何も知らずに。

本棚にある観葉植物図鑑とインターネットで検索し調べてみる。

漢字で書くと「螺旋藺」。文字通り、クルクルと巻いた茎が「螺旋」。畳表(たたみおもて)に使われる藺草(いぐさ)の「藺」。合わせて「ラセンイ」(最初はフランス語風に「ラ・センイ」かな、と思っていた)。イグサ科の変異種。

ま、こんな風に植物を育てながら調べてみると、知らないことを新しく知る楽しさもあって面白い。

他の観葉植物も調べながら、やがて “KOH’sVIEW 植物図鑑”にしてみたい。

蝋梅(ロウバイ)〜こんなに背が高くなったの?!と狼狽(ろうばい)

ロウバイ(ロウバイ科)
初冬にひっそりと咲く。が、知る人ぞ知る。香り、色、それにロウ細工のような花。個性豊かで冬の得がたい花である。名の由来に二説。一つは朧月(ろうげつ)、つまり陰暦十二月に咲く、ウメに似た花の蝋梅。またはロウ状の梅からの蝋梅。分類上はロウバイ科で、萼(がく)と花弁が連続し、ウメとは縁遠い。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

「冬にひっそりと」とあるが、快晴の空をバックに写真撮ったので、ちょっと印象が違う。
蝋梅は2m〜4mになる落葉低木。庭でひっそりと咲いているうちに気づくと私の身長よりはるかに高くなっているではないか。なので、あえて青空に突き抜けるロウバイ。

英語名は winter sweet 。ロウ状で甘い香りの花にピッタリの命名。
中国原産の樹木で、中国では「雪中四友」(せちゅうしゆう=冬に咲く四つの花)の一つ。蝋梅、玉梅(白い梅の花)、茶梅(サザンカ)、水仙がそれ。