20年後のNAKATA HANGER〜後輩に残すプレゼン

入社28年、生産部門最高幹部として会社に大きな貢献をしていただいた赤江浩司さんの最後のプレゼンが行われた。これまでの会社での経験と仕事に対して大切にしてきたことを後輩幹部に託す思いを語ってもらう。

“NAKATA HANGER 2044” 。
つまり20年後の会社はどのようになっているか、なっていたいのかを示す最後のページ。

赤江君は、過去の経営方針大会のプレゼンで、ギターのフェンダー工場(アメリカ)と比較しながら、NAKATA HANGERの未来を語ってくれたことがありました。全社員が「世界」を具体的にイメージした瞬間でもありました。

今回も理想の「ものづくり」「工場」をイメージを示しながら、工場管理の要諦となるキーワードを残してくれました。

プレゼンの最後の後輩へのメッセージは
「最後まで諦めず、未来を考え描け」

「自分は退職するが、魂は置いていきます」
心に響き、残る言葉を最後にプレゼンが終了。

大いなる会社への貢献に感謝と
これからも充実した人生が続くことを祈ります。

1年間お疲れさまでした〜会社の忘年会

乾杯!
あっという間の1年でした。

2024年は、前年のロンドン進出への足掛かりを得た結果、イギリスへの輸出が大きく伸びる。また、AmazonUSAや海外向け(英語バージョン)自社サイトからのオーダーも好調。NY、香港、シンガポールなどは以前より、今年はアフリカ、中東、東南アジアなどの国からもオーダーをいただく。
海外売上が伸びたのが特筆すべき1年となりました。

会食中に正面スクリーンには、過去のNAKATA HANGERが登場した映像を流がれる。

NHK「ルソンの壷」での私がNHK大阪のスタジオで収録した場面(2011年の私が登場)、海外向けのNHK WORLD-JAPANのインタビューなど、懐かしいシーンだ。

YouTuberのヒカキンにも登場。あのノリでNAKATA HANGERを紹介してくれている。ハンガーは誰かがヒカキンにプレゼントしたものを、配送の梱包を開け、緩衝材(プチプチ)の中からハンガーを取り出すところから。

今年入社した新入社員が見るのは初めてなので、会社の紹介にもちょうど良い演出となリました。

2025年も良き年となるよう一本締めで今年を締め括りました。

お役に立てるのかな?〜PV撮影に協力

大手某メガネメーカーのPV(プロモーション・ビデオ)の取材の依頼を受けてその撮影を行う。広報担当責任者、カメラマン、スタイリストなど5名のスタッフが来られて、思っていた以上に本格的でびっくり。(何も知らずにお受けしたが、果たしてお役に立てるのか心配)

メガネはもちろん某メーカーのもの。
フレームサンプルを何十種類も持ち込みその中からイメージにあるものを選ぶ。
オフィスでのデスクワークとハンガー生産現場と、服装もネクタイスーツ姿とビジネスカジュアルの2パターンで撮影。

映像は来年3月頃に完成し、全国のメガネショップや(関東圏・近畿圏ではあまりないそうだが)地方によってはTVコマーシャル放映もあるそうだ。
さてさて、どうなるやら。

経営方針大会〜第70期下期

11月は中田工芸(株)下期がスタートする。(上期下期の年2回の経営方針大会)

近年そうなんですが、今期に入って会社見学の依頼をたくさんいただき、多くの見学者をお迎えしました。それは、ハンガーの製造工程の見学ばかりではなく、弊社の経営方針と働き方改革の取り組みに興味を持っていただいているものと思います。

様々な問題を抱える製造業(業種を選ばず)。人手不足、コスト高、人口減少による市場の縮小、グローバルな経済環境の激変などなど。量と安価の競争原理から付加価値勝負へと移行しています。

この時代の変化と流れの中で、ものづくりのこだわりを直接ユーザーに見てもらう「オープンファクトリー」が注目されている。有名な新潟県燕三条の会社を見学したことがあります。
(株)諏訪田製作所  (爪切り)
マルナオ(株)    (箸)

これをもう一歩進めて、会社そのものを評価していただくことが大切だとの認識で「オープンカンパニー」を目指そうと、社長が表明をしました。

現在、組織の見直しを行い、部課を廃止し、チーム制に移行する取り組みをしています。海外進出も順調に進み、アジアの香港、シンガポール、台湾。さらに昨年よりロンドンへのアプローチが順調に進んでいます。社員は、20代、30代社員が増え、タイ人(国際線CA経験者)も迎え、インバウンド、海外の顧客の掘り起こしにも力を入れています。

NAKATA Art Display in London

今年は冒険家の植村直己さんが北米のデナリ(旧呼称マッキンリー)で消息を絶って40年に準えて、新しいことをやろう!チャレンジ!と呼びかける。新たに、パリへの展開も計画する。

創業200周年のお祝い

1824年(文政7年)に創業した鞄の会社。
豊岡市地場産業であるカバンの一番老舗企業のエンドー鞄(株)さん。
創業200周年記念祝賀会にご招待いただきました。

遠藤社長は、高校の同級生で昔からの親しい友人。お互いに経営者として切磋琢磨し、良い時も苦しい時も励まし合った仲。200年と言う年月の時代変化を乗り越えて存続する企業。順調な時代、苦しい時代もあったと思うが見事に変化に対応された経営に敬意を表します。

190周年の祝賀会では友人代表で挨拶をさせていただき、今回は記念品に弊社のハンガーを指名していただきました。感謝。

100年以上前にエンドー鞄で製作された柳行李。
新製品の超軽量キャリーバッグ(白)と新しい試みとして漆を塗ったキャリーバッグを紹介する遠藤社長。

記念公演。
『一つの地球で暮らせる社会を創りたい』
石田秀輝氏(サスティナブル経営推進機構理事長、東北大学名誉教授)

地球が持つ「自然修復能力」が人間の搾取(文明、ライフスタイル)に追いつかない。席中の人が日本人と同じ生活をすれば2.8個の地球が必要。つまり、現在の4割の環境負荷で暮らさなければ地球は保てない。

資本主義(産業革命)は二元論。科学で自然を分析できる、心と身体は別物。
日本の文化は一元論。用とは物心への用。(物心は二相ではなく不二。→ 惣 (字は物+心)

示唆に富む講義。現在の暮らし方、価値観では立ち行かなくなる。
テクノロジー、経済システムなど大いに考えさせられました。

ブランディングと建築

今回の岩手への仕事旅は「コーポレート ブランディングと建築展」の見学。
主催者「ジュークアンリミテッド株式会社」加藤瑞紀社長にお会いするのが最大の目的。

会場は「岩手教育会館ふれあいギャラリー」。
盛岡城跡に面していて道のこちら側は石垣の城壁が美しい。
「映画館通り」商店が並ぶ「大通り」、そして城壁を囲む道路のスケールが気持ちい。
これも城下町(南部藩南部氏)の持つ歴史と生活文化の豊さからくるものだろう。

創業して7年目にして、岩手県のみならず他県でも着実に実績を上げている「ジュークアンリミテッド」は、ある機会に知ってからとても気になる会社として私の中にありました。
ブランディング(ソフト)とファクトリー建築(ハード)を結びつけて(本来、別々のものではないのですが)プロデュースする会社ってどんなのだろう、と。

一例が、先日に滋賀県で訪問した(株)シンコーメタリコン様(「ご縁あって企業見学」)。

オープン・ファクトリー(見せる工場)、産業観光などのキーワードで注目を浴びる「ものづくりカンパニー」を意識し、実現していこうと確信する訪問となる。

岩手県への仕事旅

いわて花巻空港ロビーからの眺め

岩手県盛岡市へ仕事の要件で訪ねる。

私にとって岩手は2回目の訪問になるが、前回はもう30年近く前のことで記憶がほとんどない。その時は、安比高原(あっぴこうげん)のブナの二次林の視察でした。ブナの森を伐採した後、自然の力で再生したブナの林。当時は弊社の木製ハンガーの材料は東北地方(主に秋田、青森)から調達していました。新たな可能性として岩手の安比高原の視察であった。

メインが安比高原だったので、盛岡市内ではお昼に「冷麺」を食べたのを記憶しているぐらい。なので、今回の盛岡への旅はとても楽しみにしていました。

大阪空港から「いわて花巻空港」へ到着。
空港の広告パネル見て、まずは岩手の概要、お薦めスポットを確認。

岩手と言えば、宮沢賢治、石川啄木がすぐに頭に浮かぶ。新渡戸稲造、後藤新平も岩手なんだ、と再認識。

東北自動車道で花巻から盛岡へ。
直線区間が長く、制限速度120kmなのがより開放感を感じる。
第一印象が「空が広い」。(但馬が狭いのかな?)

盛岡へ到着、ホテルにチェックイン、街に出ると「映画館通り」。
人口30万人の盛岡市のスケールを感じながら街を歩く。

ご縁あって企業見学(滋賀県湖南市)

近江八幡のホーム・コンサートのご招待を受けてやってきた滋賀県。
滋賀県と言えば以前から一度訪問させていただきたい企業があったので、急なアポをお願いして立ち寄りました。

溶射の(株)シンコーメタリコン。「溶射」は、金属の表面に溶融した金属やセラミックを材料の微粒子などを吹きつけて皮膜を作る特殊な技術を要する。ジェット機エンジンのハネ、高速道路の液晶表示版のフレームなど、大型機材、インフラなど安全性、耐久性を求められるものに対し防錆や表面硬化をするのが目的、と説明を受けて納得。自動車や医療機械など小さい部品までカバーする。

(株)シンコーメタリコンさんは「人を大切にする経営」をモットーに社員待遇に力を入れている。賃金給与はもちろん、働き方改革、女性活躍推進、手厚い福利厚生(特に社員旅行は全て海外旅行、お小遣いも出る!)、資格手当、誕生日手当、部活動支援、社会地域活動など、どれも半端でない実行されている。

代表取締役の立石豊氏とは、経営コンサル会社(大阪)主宰の「経営者倶楽部」で一緒に学ぶ関係で親しくさせていただいた方。

2023年5月に新工場(オープンファクトリー)を完成される。このプロジェクトを担当されたデザイン設計会社ジュークアンリミテッド(株)(盛岡市)の社長とも多少のご縁あり。

ということで、今回の訪問のきっかけとなりました。

本社ビルに寄り添うカシの木

江原駅東口前にある本社。
玄関を挟んで、西側と北側の狭い花壇に植えたカシの木。
特に北側(玄関左側)のカシの木は全面ガラスの壁を通してオフィス内から見える。
直接日差しは入らず、デスクから青空が透けて見えたり、時々野鳥がとまったり。

西側のカシの木は、西陽が差し込むのを適度に抑えてくれる。

2年に一度ぐらいの頻度で伸びた枝の剪定をする。

1985年に竣工した本社ビルも、来年で築40年となる。
カシの木もずっと元気に育ってくれて、益々愛着が湧いてくる。


鳥取県の木工会社視察

木製ハンガーがメインなのですが、その関連製品として轆轤(ろくろ)技術やNCを使って削る部品など、我が社で全て製作することはできない。現在、会社近隣で4社の木工会社に協力していただきながら生産体制を組んでいる。

が、それぞれ職人の高齢化、機械の更新、発注数増減など、不確実、不安定な課題を抱えているのが現状。そこで、色々と情報を集めて、新たに木工関連企業、金属加工企業、その他材料・資材の取り扱い企業など、新たなネットワークを構築する必要がある。

今回は鳥取県の木工会社を訪問し、工場の見学をさせていただく。社長と面談する中で、なんと40数年前に我が社と取引をしていたことが判明。(私は駆け出しの頃、言われてみればなんとなく記憶がある)。

この会社のメインの製品はグランドゴルフのクラブ。大手スポーツメーカーからの注文で、間違いなく日本最大のシェアでしょう。塗装技術も素晴らしい。

お互いの現状のニーズ、可能性を確認しながら、なんとか前向きに話を進めていこうと確認。