『但馬日記』 平田オリザ・著

新しい風が吹く
東京から兵庫県の小さな町に移住した理由は「転勤」⁈
文化による地域の再生は可能か?
濃密に語られる3年半の記録!
『但馬日記』 平田オリザ・著 
帯紙より

9月12日に発刊された『但馬日記』。オリザさんから発刊直後に頂き読了。ブログにアップしようと思ったまま日にちが経ってしまいました。語られた3年半の記録の傍には、結構ご一緒させていただいていたので、何をご紹介しようかと逆にハードルが高くなってしまいました。

オリザさんが初めて豊岡に来られることになった市民プラザ主催のワークショップに参加し、ご挨拶したのが最初の出会い。その後の展開が記録されています。

城崎国際アートセンター、小学校のコミュニケーション教育、江原河畔劇場、そしてオリザさん家族と主宰する劇団青年団の豊岡市への引越し、豊岡演劇祭、そして芸術文化観光専門職大学設立、学長就任へと続いていく一連の流れが「日記」として綴られています。

一筋縄ではいかないのが世の常。
その間にコロナ禍に直面し演劇界大打撃を受け、2021年の豊岡市長選の対立構造に巻き込まれていく過程が、生々しく語られています。

「日記」風に語られていますが、地域再生に果たす芸術や文化の役割論、さらに芸術文化観光専門職大学の第1期生を迎える入学式での「学長挨拶」は必読。オリザさんの生き方、哲学が書かれています。

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