「交通まちづくり」って最重要

神戸新聞但馬懇話会に参加。
テーマは『「交通まちづくり」の新展開〜コンパクトシティ・MaaS・統合的政策』。
講師は宇都宮浄人 氏(関西大学経済学部教授)。

ポイントとして

大都市圏周辺と地方圏の衰退悪循環
「地域衰退」⇆「マイカー依存度高い」⇆「公共交通の衰退」⇆「地域衰退」。
対策として、地域公共交通の魅力向上(守るのではなく攻める)。一定の人口集積があれば悪循環を好循環に変えられる。(豊岡市の規模は充分可能な環境にある)

自動運転期待で思考停止してはいけない
特定区間では可能であっても、レベル5段階(公道を自宅と目的地の移動)は中期的には実現不可能。

欧州における公共交通の官民分担
公共サービス義務(PSO:Public Service Obligation)。官が公共サービスを発注。受注者は公的資金の支援を受け、サービス提供を求められる。

MaaS(Mobility as a Service)
利用可能なアプリで地域住民や旅行者にトリップ単位で複数の移動サービスを最適に組み合わせるサービス。日本ではまだ成功事例はない。アプリ開発競争だけ。(手段が目的となっていないか)

統合的政策(Integrated Policy)
あれもこれもと言う「総合的」ではなく、全体最適を目指す各分野を関連づける「統合的」が大切である。

DEVOAの足跡〜ファッションセミナーより

DEVOA 西田大介氏

研究対象は素材とパターン構築人体に基づいた独自の仮説論により、服を通じた体幹バランス変化を考える。
DEVOA Concept より

ファッションブランド“DEVOA”をご存じでしょうか。人体の骨格・筋肉などの構造に着目するところから始まる服作り。代表でありデザイナーの西田大介氏のセミナーに参加しました。

西田氏とはもう15年前に独特のハンガー「アナトミー・ハンガー」を共同製作した時からのお付き合いだ。今回は久しぶりに出会い、お話ききました。初めてお会いした時の、情熱とファンション哲学は微塵とも変わらない。

西田さんを招聘したのは豊岡カバンストリートにある“APARTMENT”主催者の下村氏。

APARTMENTは、「月額会員制のアトリエやショップを備えた複合施設。自由なものづくりを大切にする、カバンを作りたい人、買いたい人との出会いの場所」(APARTMENTのHPより)

ものづくりを目指す人やファッション好きな人たちが学び、意見交換し、交流する場として、定期的なセミナーを企画しているとのこと。注目です。

映画『うちげでいきたい』〜在宅看取りを考える

守本陽一氏(左側)と孫大輔氏

『「うちげでいきたい」上映会&トーク』、サブタイトルに「在宅看取りを考える」とある。誰にもやってくる「死」を、どのように迎えるか、家族はどう対処するのか、誰しも避けられないテーマである。日々、患者さんの治療とそして最期と直面されている二人の医師のトークは、現場を直視されているので、ある意味「淡々と」語られる。

後半の会場からの質問コーナーでは、「在宅治療は長期にわたると、本人は辛いのではないか、幸せでないのではないか」「家族はどのように本人と向き合えば良いのか」「入院か在宅か、の判断はどのようにするのか」など、次々と質問がでる。

「死」をどう受け止めていますか?との質問には、お二人ともしばらく考え込む場面も。医師(仕事)として日常的に死の現場を見ていらっしゃるからなのか、謙虚で、内省的で、結論(ないかもしれないが)を押し付けずもの静かに語られる。お二人の活動、生き方に、深く共感する。

会場:豊岡劇場

主催は「だいかい文庫」。本を貸し出す側が本棚コーナーを買取り(占有する)、自分の興味のある書籍を紹介していくユニークな図書館。妻の書棚もあるので、ぜひ、覗いてみてください。

映画『うちげでいきたい』の監督は孫大輔さん。私は今夜の上映&トークに参加するまでは孫さんを全く知らなかったが、そのお話の内容とお人柄にすっかりと魅了されました。東京大学医学部卒業、虎ノ門病院、東大附属病院などに勤務され、現在、鳥取大学医学部地域医療学の講座を持っていらっしゃる。鳥取は隣接県なのだが、私にとって遠かった。最近、出会いとご縁が広がっている気がする。それは、演劇であったり、自然と食文化であったり、不思議です。

「丹波部会」設立〜神戸経済同友会

丹波部会長のご挨拶

神戸経済同友会に「丹波部会」が設立され、その設立パーティに出席。県レベルの会議や集いではよく「兵庫五国」という表現が使われます。「摂津」「播磨」「淡路」「丹波」「但馬」。日本海側と太平洋側(瀬戸内海)を持ち、気候温暖な瀬戸内側、冬には雪が降る日本海側。都市と農山村、観光と農林水産業、そして製造業も盛ん。まさに「多様性」の兵庫県。

3年前に「但馬部会」が発足し、これで五国全てに地域部会が設立されたことになる。「なぜ兵庫でなくて神戸?」との意見もありますが、今年で75周年の歴史を持つ経済同友会、「神戸」でいいじゃん、とのご挨拶もありました。(そんなに根深い問題意識があるわけではありません)

個人的には丹波地域と縁の薄い(ほとんどない)私にとって、今回の設立でお会いした会員の方たちとまずは、知り合いになり、但馬と丹波の交流を深めたいところです。

(株)小田垣商店(創業1734年(享保19年)、老舗黒豆卸店)、(株)やながわ(創業明治25年、自社加工の老舗和洋菓子)、丹波篠山おゝみや(猪肉専門店)、など数社の方とご挨拶。老舗のお店、丹波特産の食文化を扱っている会社など、ぜひ今度訪問してみたい。

特に(株)小田垣商店の小田垣社長とは、同友会の総会(5月)の時に隣り合わせになり、今回のきっかけとなりました。(株)小田垣商店の「江戸後期から大正初期の建物をリニューアルしたショップ&カフェ」 に注目。現代美術作家、写真家、建築家の杉本博司が手がけたプロジェクトがとても気になります。

「政策」がつくられる背景(神戸経済同友会)

ANAクラウンプラザホテル神戸

神戸経済同友会の定例幹事会。今月はANAクラウンプラザホテル神戸。議題は、毎月の「会員異動報告」に引き続き、後援名義の了承。今回は「豊岡演劇祭2022」を後援していただくことが可決される。先月、豊岡演劇祭の実行委員をご紹介し、演劇祭の概要を説明し、それが採択されることになりました。

2020年以来、毎年バスをチャーターして、同友会の会員の方には観劇をしていただいている。「演劇って面白いね」「豊岡って頑張っているね」と声をかけていただく。

神戸(全兵庫)で、豊岡ファンを増やしたい。

議事了承の後は講演会。今月のゲストは、兵庫県産業労働部長の竹村英樹氏。「政策」の定義から始まって、理路整然とわかりやすく解説していただく。

「政策」の意味
《一般的な定義》
(政府・政党の)政治上の方針とそれを推進する手段。例として、金融政策、観光政策、◯◯党の政策など。「政府」には、県、市町村も含まれる。
《使える定義》
地域の課題解決の方法。課題とは、現状と理想(将来像)の差。地域特性を考え、具体的に考えるその手法が見えてくる。

政策手法
条例(規制など)、課税(減税など)、事業(補助金、交付金など)、行政指導・助言、県民運動(広報)。5つの手法を取り上げ、それぞれの特徴(効果、持続性、スピード、操作性)などをマトリクス比較。トータルで使いやすいのは事業(補助金、交付金)。

井戸県政と斉藤県政の比較
井戸前知事は、トップマネジメント(20年の実績で県政を熟知)、知事査定に2〜3週間(ほぼ全項目を細かくチェック)。それに対して斉藤現知事は、ボトムアップ(フラットなネットワーク型)、知事査定は1日(スピード重視、トライアンドエラーを容認)。

県の行政の仕組み、知事の政治手法など、理解が深まる。

みんな集まるのは久しぶり

開会挨拶。代表幹事の吉井満隆氏(バンドー化学株式会社 社長)

神戸経済同友会の幹事会に出席。2月を最後に中止かオンラインで行われていたが、今回はANAクラウンプラザホテル神戸にて開催。

コロナの緊急自粛要請は解除されたものの、会場は、1テーブルに1人掛けと2人掛けのセッティングを交互に設え、参加者は全員マスク。

会員移動の承認後は「会員講話」。今日は川崎重工業(株)の富田健司氏(取締役、元副社長)。今季より神戸経済同友会の代表幹事に就任。

会場となった「ANAクラウンプラザホテル神戸」のロビー。今回の幹事会出席は自粛要請解除後の神戸の様子を見たい、という目的もあった。ホテルはまだまだひっそり。旅行者、仕事の出張などまだまだ再開せずと言ったところか。

その後、三ノ宮のセンター街を歩いてみる。
結構多くの人が行き交い、買い物客も多い。自粛の反響か。

今、やるべきことをやる〜大幸薬品(株)柴田社長

東京から大阪へ移動。会場はリッツカールトン大阪だ。

経営者倶楽部の今月のゲストは大幸薬品(株)柴田高社長。

大幸薬品と言えば「正露丸」。創業者の孫にあたる柴田社長。3人兄弟の三男として生まれる。会社の後継者として育った二人の兄とは別の道に、ということで医師を目指し、外科医となる。チームで年間1200の手術をマネージメントし、自らも300を越すオペレーションをこなすが、48才で外科医から大幸薬品の経営へと転身。著書に『カリスマ外科医入門』。

「言われたことを真面目にやってきた私がどうしてこの病になるのか?」死期迫る患者さんの口から漏れた言葉。多くの患者さんの手術を通して人生で大切なものは何か?何のために生きているのかを考える。

スティーブ・ジョブズの「明日が最後の日だと思って、今日は何をすべきか考えて行動する。」を思い出す。

「今、やるべきことをやる」

(株)ハウスドゥ〜業界を変え、安心を提供

今月の経営者倶楽部のゲストは、(株)ハウスドゥの安藤正弘社長。

1991年、26才で3坪の事務所で不動産仲介会社を設立。安藤社長にとって未知の分野にチャレンジ。業界を知っている営業社員を雇い、ノウハウを身につけながら、独自の理念に基づき、業界で地位を築いていく。時代はバブル。不動産売買で大儲けする周囲を見て、自分もと思い開業し、それなりに利益もあげ、自身の収入も高額になるが、どこか満足を得られない。「これで良いのか」との疑問から、「何のための仕事か」と自問。

当時(1990年代)のアメリカの不動産業視察し、合理的な不動産売買の実態を知り、これを日本の不透明な不動産業を、オープンで安心の業界にしようとの経営理念を掲げる。

2006年に「ハウスドゥ」(不動産仲介専門のFCチェーン)をスタート。現在約600店舗、1000店舗を目指している。住みながら家を売却できる「ハウス・リースバック」サービスが大ヒット。月間1200件を超える問い合わせがあるという。

経営者倶楽部は、今回が100回目の開催。毎回、有名、無名問わず、素晴らしい経営をされている凄いゲスト・アドバイザーが登場。リッツ・カールトン大阪の「ザ・バー」で少人数、かつ寛いだ雰囲気の中で進行する。

クルーズ〜私にとって未知の世界

今月の経営者倶楽部のゲストは、郵船クルーズ(株)の服部 浩 相談役。
日本最大のクルーズ客船「飛鳥II」を運航し、多彩なプランで人気を博している。

豪華客船とクルーズ
・ 世界のクルーズ人口は、2300万人/1年
・ 日本は、37万人。
・ 世界最大の豪華客船は、カリブ海のSymphony of the Seas、23万トン、5500名。
・ 「飛鳥II」は、日本、5万トン、870名。
・ 「飛鳥II」での「100日間世界一周クルーズ」は、一人2000万円。夫婦が多い。

なぜ、クルーズが人気なのか?
・ 非日常(時間の流れが違う)
・ 便利(荷物を運ぶ手間不要。自宅から宅配。各国の移動もそのままで)
・ 移動の手間(移動地が向こうからやってくる。寝ている間に到着)
・ 現場、本物による感動(クジラ、シャチ、満天の星、グリーンフラッシュ、海からの景色)
・ 食事とエンターテインメント

クルーズに日本人が少ない理由
・ 長期の休みが取りにくい
・ 1カ所だけでは満足しない
・ 冬は海が時化る

など、社会、習慣、気候など、外的、内的要因が色々とあるようだ。

私は4年前に、ヘルシンキからストックホルムまでの北海を豪華客船で移動したことがある。一晩だけだが、夜明けの霧から朝日が差し込む幻想的な風景が忘れられない。
私には、「現場・本物」というのがキーワードになりそうだ。

本気の文化による街作り〜神戸経済同友会での講演

「神戸経済同友会 2018年度活動報告会」を神戸・ポートピアホテルで開催。

國井総一郎代表幹事の開会挨拶に引き続き、13の委員会の活動報告がなされた。13時〜16時30分までの長丁場だが、会員みんな熱心に聴く。

今回の目玉は、劇作家・演出家の平田オリザさんの講演会。

テーマ「本気の文化による街作り〜但馬に大学をつくる〜」。スキー人口の減少を例に取りながら、全人口が減っているためなのか?楽しみの多様化のせいなのか?若者の趣味の変化なのか、と問いながら、男女の出会う場の減少が問題なのだ、と問題提議。

小中学校における、コミュニケーション教育、英語教育、ふるさと教育の重要性や、アートで活性化を図る豊岡市の取り組みなどを紹介。

中でも、平田オリザさん主宰の「劇団青年団」を豊岡市に移転して、劇団員の家族、そして自らも江原(豊岡市日高町江原)に移住してくる話をされる。

現・豊岡市商工会館を劇場に改築し、青年団の劇場として再生する。その名も「江原河畔劇場」。まだ仮称だが、円山がわの美しい流れを目前にできる劇場は、都市の劇場とはまた異なった異空間を作り出すのだろうと期待する。