鳥取〜一歩踏み込むとなかなか面白い

鳥取経済同友会と神戸経済同友会の定期交流会に参加。
今回は鳥取で開催されました。

鳥取経済同友会の計らいで鳥取砂丘で合流し、砂丘センターなどの案内をいただく。但馬の人にとっては隣接県でもあり、行った事がある人も多く「今さら」と思うでしょうが、一歩踏み込んで砂丘の成立ち、特異性、将来性を知るとなかなか興味深い。

「砂の美術館」
現在の展示は「エジプト編」。(まさに砂の質感にぴったりのテーマだ)
水だけで固めた砂の塊を彫刻して造る。まずこのことに驚く。鳥取砂丘の粒子の細かい砂だからできるのでしょう。展示が終わり崩すと元の砂に戻るので、再利用ができるのもエコですね。

「砂の美術館」のコンセプトは「砂で世界旅行」。これまでに「イタリア」「アフリカ」「アジア」「アメリカ」「南米」「ドイツ」「北欧」「チェコ&スロバキア」などが開催されている。今回の「エジプト編」では世界11カ国20名の砂像彫刻家が製作。(その道のプロがいるんですね)

鳥取砂丘の成り立ちが面白い。
中国山地の石(砂岩)が先代川に運ばれ日本海に砂となって流れ込む。河口付近に溜まった砂が日本海の海流に運ばれ陸地に押し戻されて堆積していく。そして北西の季節風が堆積した砂を巻き上げ砂丘を形成していく。自然現象の循環が作り上げている。

砂丘を探索すると、鏃(やじり)や古代の生活品が出土(出砂?)するそうだ。「砂丘に住んでいたの?」とガイドさんに訊くと、氷河期は砂丘はもっと沖合にあって、ここは平地だった。間氷期(温暖期?)に現在の位置に砂丘ができたとのこと。

また、砂から拳銃の銃弾が出てくる。かつて(明治後期)陸軍歩兵部隊の訓練地だったそうだ。

アリドドーム

鳥取大学乾燥地研究センター。砂丘西側すぐのところにある。

乾燥地の研究に取り組む日本唯一の研究機関。地球の砂漠化、旱魃と農業、食糧問題の解決などの使命を持つ。

乾燥地の植物が栽培されている。乾燥地に生きる植物の(必至の?)工夫が面白い。

交流会の懇親会(ホテルニューオータニ鳥取)では「麒麟獅子舞」が披露される。マリオネットの獅子舞。あとで尋ねると、リアルだと数名必要だがマリオネットは2名でやれる、との苦肉の策のようだ。芝居小屋のようなところで舞台装置も工夫してやれば、返って面白い人形劇として伝統の獅子舞を伝承できるのではと思う。

「麒麟のまち」として観光を盛り上げていこうという取組についての講演を聞く。「麒麟のまち」とは、鳥取市、石見町、八頭町、若桜町、智頭町の鳥取県1市4町と兵庫県の新温泉町、香美町を加えた県境を超えた観光振興である。

隣県ということもあり、その気になればいつでも行ける、なんとなく知っている鳥取でしたが、一歩踏み込んで、自然の成り立ち、歴史、風土、伝統、経済情勢など、興味深い鳥取を発見する機会となる。

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