『コモンの「自治」論』 齋藤幸平+松本卓也・編

ところが、「自立・自律・自己責任」を人々に要求する新自由主義こそが、「自治」に必要な人間の「成熟」を阻害しているのではないか、という矛盾、逆説がある。ここが重要なポイントです。
『コモンの「自治」論』
(「新自由主義が損なう「自治」の能力」より p22)

行きつ戻りつの考察ですが、まさに今社会は大きなジレンマを抱えているとも言えます。

新自由主義=「人々の間の平等」<「経済的な自由の重視」
     =公共事業の民営化、小さな政府、規制緩和による市場原理の強化
     =勝ち負けは自己責任。
      生き延びるための「自立・自律・自己責任」が高水準で求められる

自治   =自立・自律した人が責任ある態度がとれる。責任ある主体が「成熟」

と言う構造の中で話は展開していく。

7人の執筆者から異なった視点で考察がなされる。

 

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