『ディア・ディア』〜劇団遊学生2023年度豊岡公演

劇団遊学生による『ディア・ディア』を観劇。
(公演は写真撮影不可なので画像がないのが残念)

昨年に続き、東大・慶大のすずかんゼミの学生たちが結成した劇団遊学生の公演。会場は立光寺(豊岡市日高町江原)の本堂。

昨年の『地獄変』公演で得た経験を元にしてなのか、立光寺本堂の空間を上手く利用していたのがとても印象的。(昨年と反対向きの客席と舞台)。観客は本尊を背に境内に向かって座る。作・脚本は、登場人物でもある二人の共作。

「宛先のない手紙を配達する郵便屋」の物語。
SNSが伝達の主流になりつつある現代は「誰が誰に向かって、何を伝えたいのか」が不明瞭な伝達、情報が溢れかえる。差出人も判らない、受取人も判らない。
人の想い(手紙)を届け、受け取る登場人物たち。大切なものを忘れかけていないだろうか?とふっと優しく問いかける。

昨年も迫力ある芝居であったが、脚本、演出、そして役者たちもさらに進化しているなあ、といのが感想。セリフ発声も優れ、劇の中に引き込まれる瞬間もありました。

もう一つ踏み込んで「笑いあり涙あり」の演出場面があったらなお満足感が上がったのではないかと思う一方、稽古期間も限られた現役学生の演劇として大いに楽しめました。

進化の法則に基づき、来年の3回目公演を大いに期待したいところです。

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