『地獄変』(立光寺公演)3日間満席で盛況裏に終了

劇団「遊学生」『地獄変』、立光寺(豊岡市日高町江原)公演は、3日間満席で無事終了。初めて演劇を観る地元の方達、現役学生がやる演劇に興味を持った人、彼らが豊岡滞在中に出会い、お世話になった方達、それぞれ思いを持って観劇されたようだ。大声をあげてたたみかけてくる場面、真っ暗な中で進行するシーン、観客のそれぞれの反応を見ているのも面白い。

そして最終公演では、最後のシーンで本堂の扉が突然ガラーっと開く。外の光と空気が流れ込む。架空の物語に引き込まれていた観客が現実に引き戻される瞬間。まるで観ていたものが夢だったのか、と日常にもどる。なかなかにくい演出だ。

脚本を書き、演出をし、演じた。会場と宿泊場所探し、交渉、その他公演の全てをプロデュースする制作スタッフ。東大、慶大、早大の現役の学生たち。彼らの創造力と実現させる情熱パワーには脱帽。私も大いなる刺激と楽しい時間をいただいた。

本番と全く異なる打ち上げの学生たち。
普段の学生に戻った瞬間だ。

素晴らしい時間をありがとう。また、江原に来てください。待ってるよー。

遊学生公演『地獄変』

劇団「遊学生」の『地獄変』

作品解説の最後に「今からみなさまが過ごされる時間だけが真実ですから、よい時間を過ごされることを切に願っております。」と記して締め括っている。

何が始まるのか、と最初は少し身構え(どんな演劇でも最初はそのような気持ちになる)、役者の演技をある意味突き放したように冷静に受け止めようとする意識が強い。やがて芝居の展開が見えてくると、その空間、舞台、登場する役者たちが徐々に溶け込んで、芝居の中に入り込んでいく瞬間がある。(それがない芝居もありますが)

芝居の始まりに感じる「ぎこちなさ」は、私が受け止める意識の中にあるのか、それとも演じる役者が劇に入っていく「始まり」なのか。

物語が問いかける人間の本性と徐々に変化していく役者の演技、「入り込んで」いく私の意識。

「とてもよい時間」を過ごしました。

今回の『地獄変』と立光寺さんの圧倒的存在感を持つ本堂との巡り合わせは、偶然とはいえ、今公演のハイライトの一つでした。

立光寺(りゅうこうじ)〜演劇公演を控えて

立光寺(りゅうこうじ)の山門。
明日からこちらの本堂で劇団「遊学生」による演劇公演が行われる。

立光寺は日蓮宗のお寺。私の自宅の近くにあり、小さい頃より節分の時に、近所のお寺さんをお参りする習慣があり、こちらの立光寺さんにも必ずお参りしたのを思い出す。

また、こちらの寺院では、古くより毎年7月23日に「清正公祭り」が行われている。戦国武将の加藤清正を祀る。「せいしょうこうさん」と言って子供の頃から馴染みのある祭り。やがて、日高町と日高町商工会の「夏祭り」は、このお祭りと合流させて「日高夏祭り」として盛大に行うことになる。裏山から打ち上げられる花火は夏の名物だ。

立光寺のご住職さんのご好意で実現する劇団遊学生の公演『地獄変』。ご住職さんの「お寺は住民の皆さんに愛され、使ってもらうことも大切です」との言葉が印象に残る。「清正公祭り」だけでなく、境内を使って近所の子供たちが集まるミニ祭りなども開催されていました。

本堂で公演稽古ををする劇団のメンバー。
チケットの販売は順調と聞く。ぜひ、地元の江原の皆さんにもオススメです。
演劇を楽しみ知っていただき、学生たちとの交流も始まれば願ってもないことです。
いよいよ本番が近づいてきた。

晩夏の月

円山川沿いにあるベランダからふと夕暮れの空を眺めると半月が見える。

川からの風が心地よい。
竹と猛暑にやられたのか葉を落とし始めたカエデの枝を通して月が見える。

秋は意外と近くにやって来ているのかもしれないと思う夕暮れだ。

ジャズ・ラウンジ「Blue Moon」 〜城崎温泉に誕生

城崎温泉「西村屋ホテル招月庭」にジャズのライブが聴ける(できる)ラウンジが誕生。
オーナーからプロのジャズ生演奏が聴けたり、音楽仲間が気軽に自分たちで演奏しながら楽しめる空間があったらいいね、と聞いていたのが、ついに実現。

この日は、オーナー夫妻の親しい音楽仲間やジャズの愛好家、そして地元で演奏活動をしているジャズミュージシャンを招いての集い。私はこのルームに入るのは初めて。ピアノとドラムスは常設でまさにピッタリの空間だ。

後半は、ジャズ好き、ボーカル好きの友人たちが次から次へ。
ラウンジ Blue Moonで仲間とジャズってみるのもいいですよ。

江原地区の昔を知る(イベントの打合せを兼ねて)

私が生まれ育ち、住んでいる江原地区(豊岡市日高町)の昔(歴史)を知りたい、と常々思っていました。そんなところに、豊岡演劇祭のフリンジ参加のアーティストから声が掛かった。

近所の古い酒蔵の空間を利用して、旧家の酒造りの歴史をオブジェにして表現するインスタレーション。酒蔵のある江原地区の歴史(昔の話)を知ろうという会をしたいというもの。

そこで地区の長老さんたちに集まっていただきました。

本番は、豊岡演劇祭期間中の9/18だが、今回の趣旨と本番の打ち合わせを兼ねて、酒蔵前に集合していただく。円山川堤防ができる前の原風景、今や空き地、空き家が多くなっているが、かつて商店街だった頃の話、そもそも「江原」の地名の由来は?今のこの細道は「山陰街道」だったのか?「江原」はなぜ日高の中心になったのかなど、話は止まることなく弾む。

このまま本番に持って行きたいぐらいの充実した楽しい時間となりました。
本番(9/18)をお楽しみに。

ヤブラン〜サマームスカリ? どっち?

ヤブラン(ユリ科)
葉がシュンランに似、ランの名がつくも、ユリ科。山地の木陰に生えているが、むしろ、公園や庭での植栽が目につきやすい。特に花穂が出ると、高さ五十センチにもなり、存在が知れる。リュウノヒゲに近いが、大柄で、花は下を向かない。古典の山菅(やますげ)を小野蘭山のように、本種にあてる見解もある。
『花おりおり その五』 湯浅浩史・著

庭に咲く。「何とかランだろうな」と思って写真撮ってアプリで調べてみると「サマームスカリ」と出る。初めて聞く名前。そこでネットであれこれ検索してみる。

サマームスカリは和名ヤブラン(藪蘭)とある。逆に、ヤブランでみると別名サマームスカリ、リリオペとあるが、ユリ科ではなくキジカクシ科??とある。

学名はLiriope muscariとあるから、「リリオペ」と呼ばれえたり「ムスカリ」と呼ばれたりするのだということはやっと分かった。どうやら同一とみて良さそうだ。

『花おりおり』の引用した説明に出て来る「小野蘭山」って?
調べてみると、江戸中期の大本草学者。中国から伝わった「本草学」には日本固有種を当てはめられないので、自ら山野に入って日本の本草学を作った人物。

ああ、知らないことだらけ。。。
(ちょっとしたいい「もの知り」になりました)

Bill Evans “Behind the Dikes: The 1969 Netherlands Recordings(Live)

Bill Evans “Behind The Dikes”

Bill Evans : piano
Eddie Gomez : bass
Marty Morell : drums 

1. Announcement By Michiel De Ruyter
 2. You’re Gonna Hear From Me
 3. Emily
 4. Stella By Starlight
 5. Turn Out The Stars
 6. Waltz For Debby
 7. `Round Midnight
 8. I Let A Song Go Out Of My Heart
 9. Alfie
 10. Beautiful Love
 11. My Funny Valentine
 12. Spartacus’ Love Theme
 13. One For Helen
 14. Quiet Now
 15. Someday My Prince Will Come
 16. Announcement By Aad Bos
 17. Very Early
 18. A Sleepin’ Bee
 19. Turn Out The Stars #2
 20. Autumn Leaves
 21. Quiet Now #2
 22. Nardis
 23. Granadas
 24. Pavane

Recorded on Nov.25-28, 1969

ビル・エバンスの1969年、オランダでのライブ演奏。海賊盤も出ていたそうだが、正規の手続き後、発売されたアルバム。

ビル・エバンス ファンなら、おそらく何回も、何十回も、何百回も、エバンスのアルバム演奏を聴いているはず。単に「好きだった」ではなく、実際に聴きたくなるのがエバンスだと思う。(マイルスも好きだけど「聴く」頻度は、圧倒的にエバンスなのです)

そこで、死後40年以上経って、眠っていた録音を聴けるとは有り難し。しかも音質の良い、イキイキとしたライブ演奏だから臨場感たっぷり。必聴!

23.Granadas、24.Pavaneは、オーケストラとの共演も面白い。エバンスのなかなか聴くことの少ない一面が楽しめる。