コバンソウ〜明治時代にヨーロッパからやってきた

コバンソウ(イネ科)
イネ科の花は一般に地味。その中で、本種は目を引く。小さいながら小穂は丸くて少し膨らんだ扁平。熟すと黄褐色になり、小判の名がつけられた。細い柄でぶら下がる小穂は風に揺れ、成熟したのを振ると、かすかに乾いた音をたてる。明治中頃に観賞用にヨーロッパからもたらされ、逸出帰化。
『花おりおり その三』 湯浅浩史・著

咲くときは怖いほど一斉に。

観賞用にヨーロッパから来たというのは、意外だ。
イネ科ということもあり、日本の昔からの風景に似合っているように思うのだが。

「綺麗だね」では済まない オオキンケイギク

この場所は、植村直己冒険館(豊岡市日高町)の道を挟んで向かいの斜面。
(1年前のこの斜面)

道路敷設のために削った地面に緑が復活して綺麗だね、と思いきや、そこに生えているのは黄色い花のオオキンケイギク。

植物に詳しい菅村定昌氏からの指摘で知ったが、オオキンケイギクは、在来種を駆逐し、生態系を破壊する「特定外来生物」に指定され、栽培、運搬などが禁じられている。

昨年、5月に「但馬コネクションプラス」(但馬コネクションの野外活動)の一環でオオキンケイギクの駆除を行いました。そのちょうど1年後の状態がこの写真です。駆除効果は大ですが、まだ、少し残っている。

「綺麗に咲いているね、では済まない」特定外来生物のオオキンケイギク。

私の身近な所で目につくのは、
− 国道312号(円山川左岸)の土渕(蓼川大橋周辺)
国道482(江原→神鍋)の道場・久田谷周辺

などの道路脇。おそらく、道路緑化のためにワイルドフラワーとして種を撒いたものでしょうか。

開花の時期に合わせて、駆除するタイミング、駆除後の運搬・処分の決まりがあるので注意が必要。

ノアザミ〜思わず歩きとめる鮮やかな紫

ノアザミ(キク科)
全国の山野で、何かしらのアザミに出会う。その中で最もふつうの種がノアザミ。花期も長く、春から夏に咲く。萼片のような総苞片は粘り、反り返らない。花にはドラマがある。雄しべが先熟し、先端に虫が触れると、縮み、花筒から花粉があふれでる。この現象は田中肇氏が1965年に観察発表した。
『花おりおり その二』 湯浅浩史・著

私のウォーキング・コースは四季の植物の変遷も楽しみの一つだ。円山川を背景に紫鮮やかなアザミは特別の目立つ存在だ。