ヒガンバナ〜意味深な花

ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
北地を除けば、ヒガンバナは日本の秋を強烈に演出するが、これは自然分布ではない。原産地は中国。田の畔や土手に多いのは、野ネズミが穴を開けるのを毒性のある球根で防いだからだろう。『万葉集』の壹師花を本種とする説があるが、花は「灼然」(白い)と形容され、ヒガンバナではない。根拠とされた山口県の方言「いちしばな」は一時花の意。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

秋分の日はとっくに越しているのだが、突然、畑のある庭にニョキニョキっと(見ていたわけではないですが)出現。昨日までなかったのに、今日見るとアレ?って感じです。

「花おりおり」にもあるように、秋を強烈に演出するヒガンバナ。我が家の庭にもこの彩りが欲しいと思い、2〜3年前に移植したのが、今年初めて芽を出してくれた。(驚喜!驚きと喜びだ)

昔、母が「庭に植えると家が火事になるからダメよ」と言ってのを思い出す。この真っ赤な紅色がそう言われる所以だろう。「球根には毒がある」「別名、曼珠沙華。仏教用語で見る者に悪を忘れさせるはたらきがある」「米が不作の年など、非常食として植えていた」などなど、意味深い花なんだと認識していました。

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