安らかに、坂本龍一

吉本隆明+坂本龍一 『音楽機械論』裏表紙より

坂本龍一 逝く。TVのニュース速報で知る。(3月28日逝去)
誰もいつかその時はやってくる。今年に入って私の好きなミュージシャンの訃報が続く。

坂本龍一がデビューしたのは1970年代後半。ちょうど私の学生時代と重なる。ジャズが好きでコンサートやレコードを買い漁っていた頃。

現代音楽、民族音楽、テクノポップなど、ジャンルを飛び越えた音楽を展開。いつも気になるミュージシャンとして私の中に存在していました。

聴くばかりでなく、坂本龍一の書籍はほとんど読んできた。

『EV. Cafe 超進化論 〜村上龍+坂本龍一』(1985年発行)
 ・吉本隆明、河合隼雄、浅田彰、柄谷行人、蓮實重彦、山口昌男との対談集
  ↪︎対談、鼎談相手の顔ぶれを見ただけで内容(難解?)が見えてくるが、再読してみたくなる。

『音宅機械論〜吉本隆明+坂本龍一』(1986年発行)
 ・「現代音楽の落とし子たち」「ノイズの音楽」「ジョン・ケージ」「純文学としての中島みゆき」「戦メリのメロディ」「ユーミンは言葉をメロディに近づける」など、今、改めて読んでみたい話題が満載だ。

『音楽と生命 福岡伸一+坂本龍一』(2023年発行)
 ・まだ1週間ほど前の3月29日の新刊。まだ読んでいないが、福岡伸一さんとの対談は読む前からワクワクだ。タイトルにもある「生命」は坂本龍一にとっても覚悟のテーマだったと想像します。

坂本龍一的音楽へのアプローチは、実験的な危うさ、抒情的なメロディ、静謐な音、時にポップで、時にはアバンギャルドで、刺激に満ち溢れていた。それはそのまま「坂本龍一的人生の道のり」だったのでしょう。

安らかに。
合掌。

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