豊岡市の「新・文化ホール建設計画」に思う

朝日新聞(但馬欄) 2018/05/03

豊岡市が新・文化会館を建設方針を表明したことを朝日新聞(2018年5月3日)の記事で知りました。新ホールを建設するからには、その目的、規模、採算性を重視した計画を是非お願いしたい。

現在の豊岡市民会館大ホールは、1100人収容規模のホールとして1972年に竣工。柿落としに、豊岡高校合唱団の一員としてステージに立ったことが懐かしい。46年の年月を経て老朽化が進む。もともと、音響、ステージと楽屋などにも課題を抱えてる。

出石文化会館(ひぼこホール)は、1994年竣工の客席数約450席のホール。桟敷席があったり、芝居などの公演があったり、ユニークなホールとして人気があった。

今後20年間使用すると仮定すると、その改修費は、豊岡市民会館は31.9億円、ひぼこホールは16.4億円、では両方の機能を持ち合わせた新ホール建築の場合は約44億円との市の試算。数字合わせではないだろうが、計算上は、確かに新設の方が4.3億円安く済む。

税金を注ぎ込むのだから、その費用の妥当性は重要だが、単なる費用の大小だけの問題ではない。豊岡市が目指す文化、教育、教養、娯楽の充実、市民生活をより豊かで、誇りの持てる、そんな施設を望みます。

1990年代に、当時の「地方創生(横並び?)策」として、各市町村が競うように施設を建てた。日高町文化体育館、ひぼこホール(出石町)、北前館(竹野町)、日本・モンゴル民族博物館(但東町)、城崎文芸館、植村直己冒険館(日高町)など。どの施設も一定の役割を果たしてきたが、ハード先行型でソフトが伴わず、現在その維持運営費用にしく吐くしている状況である。

今後さらに、地方の人口減少、高齢化が予測されている中、どのような文化会館であるべきか、ハードよりソフト、いやもっとその前に豊岡市の将来ビジョン(どんな都市になりたいのか)をしっかり示し、市民と確認をし、それに相応しいホールを望む。

豊岡市は「アートの豊岡市」を目指している。演劇の城崎国際アートセンター、歌舞伎の永楽館がとても好評を博し、海外からの訪問者も激増している。ここは一つ、本格的な音楽を楽しめ、国際的視点でもユニークな活動、存在となるホールを望みたい。市民(若者)が自分の住む町に誇りを持ち、国内・海外からのお客様が城崎温泉に泊まり、歴史・文化・食を知り、味わい、楽しみ、山・川・海で自然を満喫できる、そんな地方都市に相応しい「文化会館」であって欲しい。

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