“async”  坂本龍一

Ryuichi Sakamoto  ”async” (音声)

1 andata
2 disintegration
3 solari
4 ZURE
5 walker
6 stakra
7 ubi
8 fullmoon
9 async
10 tri
11 LIFE, LIFE
12 honj
13 ff
14 garden

async = asynchronization(非同期)

このアルバムの存在は知っていた。でも聴く機会、いや動機がなかったと言った方が良いかもしれない。asyncのことを語った坂本龍一の言葉を何かで読んでいたので、おおよそ想像がついていた。録音の途中で中咽頭癌を罹患した坂本の世界観、音楽とは?の問いかけなど漠然とだけど。

『音楽と生命』(坂本龍一/福岡伸一)の対談集を読んで、そのきっかけを掴むことになった。

工事や工場の音、街に溢れる騒音、車のエンジン音。ノイズもサウンドも人の声も全ての音が音楽。秩序や完璧な美を追求することを否定すること。YMOのテクノ音楽、端正で美しいメロディの映画音楽を否定することになる。

テクノと完璧な美(ロゴス)の山頂に到達した坂本が見た次の山が『async』(ピュシス)。

『音楽と生命』を読みながら何度も何度もasyncを通しで聴きかえす。
ノイズがノイズでなくなってくる。

『音楽と生命』 坂本龍一/福岡伸一

福岡
ロゴスの信者の私がピュシスの大切さを説くというのは矛盾していると言われるかもしれません。しかし、これまでの坂本さんとの対話でも反してきたように、どちらかを選び取るのではなく、ロゴスとピュシスの間を行ったり来たりしながら生きるのが人間なのではないかと思います。
『音楽と生命』 坂本龍一・福岡伸一
(「山の頂上から見える景色」より p183)

ふたりの会話はとてもシンプル。
ふたりが行き着いたところはひとつの円環。

話題は「ロゴスとピュシスの相剋」。
ロゴス=考え方、言葉、論理
ピュシス=人間も含めた自然そのもの

ふたりの話題は、宇宙、生命の誕生、音楽の起源、細胞とDNAへ、そして死とは何かに行き着く。

「星座を見ても宇宙のことはわからない」「地やノイズに耳を傾けよう」など示唆に富む会話が続く。

3次元、4次元に広がる宇宙(ピュシス)を2次元の「星座」(ロゴス)に置き換えてしまう人間。西洋音楽も音のブロック(ロゴス)を積み上げていかに美しいものに仕上げていくかという価値で発達してきた。ジョン・ケージは地やノイズ(ピュシス)を聴こうという挑戦を始める。

坂本龍一のアルバム『async』について。
「a」は否定語。「sync」は同期・調和・再現性。つまり、秩序や完璧な美を追求することを否定すること。YMOのテクノ音楽、端正で美しいメロディの映画音楽を否定することになる。

「山は登ってみないと次の山は見えない」。テクノと完璧な美の山頂(ロゴス)に到達した坂本が見た次の山が『async』(ピュシス)だったと。

ふたりは、こう言って会話を終わる。
「ピュシスの豊かさに戻りつつ、それを語り直すものとして新しい言葉を見つけいくいう、あてどない往還運動を続ける」
「ロゴスの極限にたどり着いた後にピュシスに戻っていく一つの円環。
人生の航路の象徴のようでもある」

緑濃く

鬱蒼とした緑。
もやっとした山。
どんよりした空気。

庭の木々。
薄い緑を濃くしている最中か。

夏至を越し梅雨はまだ続く。

カラテア・オルナータ〜色気が戻ってきた

いきなり失礼します。^ ^;

カラテア・オルナータの葉っぱ。
一冬過ごす間にピンクの色がどんどん薄れてしまう。
春の到来を待って土を入れ替えカンフル剤も少し施す。
どうやら色気復活作戦の成果が出てきたようだ。

それぞれの葉の筋が、少しずつピンクがかって来たのがわかる。
一番若い左側の葉も、なんとなくピンク筋になる気配がしませんか。

明るく元気な会社が集まったかな

「但馬親公会」の総会と講演会に出席。

日本政策金融公庫神戸支店と取引のある但馬の企業が集まったのが但馬親公会。毎年この時期に総会を開き、事業・決算報告と次年度の計画・予算案を議決する。

各市町ごとに商工会や商工会議所があり、集まることがあります。が、オール但馬で企業が集まる機会は少ないので、年2回のこの親公会への参加を楽しみにしている。

総会の後は講演会。

今回は、「日本一明るい経済新聞」編集長の竹原信夫氏。時々、NHKテレビ「おはよう関西」の元気な中小企業コーナーに出演されるのでご存じの方も多いのでは。

まずは何と言ってもご本人が超・明るい方。厳しい会社事情も、竹原氏がお話になるとポジティブな気持ちになる。次から次へ、これまで取材してきた元気な中小企業の経営について紹介がある。斜陽業界、厳しい経営環境も視点を変え、ちょっとの工夫で元気になるお話。

キーワードは「なんでやねん」と疑問を持って解を追求し、常識を破る発想力が大切。「ヨソとちゃうことせなアカン」真似したら安い方が勝つ。1円でも高く買ってもらうにはどうしたら良いか考える(付加価値を高める)。

講演会後の懇親会の冒頭挨拶が私の役割。
「但馬一明るい経営者懇親会」にしようと呼びかける。

ホタルブクロ〜広場の淵にそっと

ホタルブクロ(キキョウ科)
かつて子どもたちは、野の花で上手に遊んだ。ホタルの出没する水辺近くに咲くこの花は、獲物を入れる格好の器。白花なら幻想的に光った。また、子どもらは、ふくらんだ蕾をたたいて楽しんだ。その音からカッポ、カッポンハナの名も。珍しく雄しべが先に熟し、あとで雌しべがのびる。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

念のため、植物同定アプリで写真撮ると「ツリガネソウ」(釣鐘草)と出てくる。
なるほどと思い調べてみると、チョウチンバナ(提灯花)、トッカンバナ、と出てくる。
トッカンバナは、上の解説のカッポンハナと同様の理由からだろう。

ちょっと調べるだけでも面白い。

そうそう、蛍狩りに行かなくては。

何十年ぶりだろう?鳥取砂丘

ああ、この景色。
砂、人、海、空。

一度来れば目に焼きつく忘れることのない光景。
だが、何十年ぶりだろうかと振り返る。

アメリカからの家族と一緒に、鳥取砂丘へ。
「熱中症に注意してください!」とスピーカーから大音量で流れる。
砂丘が砂漠なった気分で、この暑さはこれはこれで良いではないか。

太陽、水平線。

砂丘はスマホカメラマンを写真家にする。

アメリカから友人家族がやってきた

韓国へ、鎌倉より、と続いた日程も終わり、今度はニューオリンズに住んでいる息子のアメリカ留学時代の友人家族がやって来た。

歓迎のBBQとはいえ、混み合った日程の最中。
こう言う時は我が家の流儀
「みんなで準備して、みんなで楽しんで、みんなで後片付」
がより活きる。

子どもたちも大喜びだ。

焼いては食べ、飲み、会話も弾む。
片付けの後は花火。
あっという間に夜は更けていく。

鎌倉から新潟から豊岡へ繋がる

鎌倉市に本拠を持つ「一般社団法人 木和堂」さんが来社される。新潟県魚沼市大白川のブナ林のブナを使ってハンガーを作るプロジェクトが進行中。新潟と中田工芸(株)を繋いでいただいたのが木和堂さんでした。

一般社団法人 木和堂
「日本の森と暮らしをつなぐ」をコンセプトに、子どもたちに豊かな森の恵みと職人の技を伝える場づくり、国産材を活かした製品プロデュースなどを行なっています。

ハンガーの生産現場と社長へのインタビューを映像に撮り、今後の展開に活かす目的で来られました。2年前に新潟県大白川のブナ林のある集落で宿泊した時に、お互いの事業・活動を紹介し合い、今回の訪問となりました。

全国の森林の現状を調査しながら、森林保護と活用、企業とのマッチングで経済効果をあげ、子どもたちに木の感触や木工の技を伝えている重要かつ素晴らしい活動をされているのに関心を強く持ちました。

NAKATA HANGERも、自然素材の持つ良さを最大限に活かし、モノを大切にするライフスタイル、生活習慣に貢献することをモットーにしているので、まさに、良き出会いと思っています。

木和堂と重なるように、鎌倉市で社会活動をされている「NPO法人 鎌倉あそび基地」を主宰されている水澤麻美さんを中心に、活動テーマに関連するヒト・バ・コトを紹介させていただく。

「鎌倉あそび基地」は「子どもが真ん中」の居場所づくり」に取り組む活動をされています。

最初に「豊岡市立 コウノトリ文化館」の活動、特にビオトープ作りや田んぼの学校などの活動記録などを友田達也館長より紹介していただく。

次に一般社団法人 暮らしの学校農楽」の作業場、そして経営する食堂「あるもんde鳥居」(その時に収穫した農作物で調理したメニュー)にて主宰者 木村尚子さんのお話を聞きながら食事。

最後に「NPO法人 かんなべ自然学校」「デモクラティク スクール TOIRO」の活動内容を主宰者の前田敦司さんのお話を聞く。

豊岡市にも素晴らしい「子どもの居場所」があることを再認識。これらの活動は、子どもに留まらず私たち大人も「忘れかけている大切なもの」に気づかせてくれた大切な1日となりました。

Museum SAN〜”Youth”「 青春」安藤忠雄展

Museum SAN(ミュージアム サン)。
S=space、A=art、N=natureの略。SANは、韓国語で「山」を意味する。

ソウルから車で約1時間半、江原道(カンウォンド)西部にある原州(ウォンジュ)の山中にある。2013年5月オープン。設計は建築家・安藤忠雄。総面積は約2万1千500坪と、韓国の美術館の中でも最大規模。

現在開催されている「安藤忠雄展/青春」を見学。(2023年7月まで)

安藤忠雄の青いりんご「永遠の青春」がここにも。兵庫県立美術館と「こども本の森」中之島にもある。米国の詩人サミュエル・ウルマンの「青春」という詩から由来している。

ウォーターガーデンには、アメリカの彫刻家アレクサンダー・リーバーマンの作品、赤いオブジェ「Archway」が設置されてる。

花畑には、彫刻家マーク・ディ・スベロのオブジェ。鳥をモチーフとした作品。風を受けて向きが変わる。

外壁は、京畿道(キョンギド)・坡州(パジュ)産の石。

本館をぐるりと水で囲むウォーターガーデン。水面に山や木々が映り、より美しい佇まいを生みだす。

ストーンガーデンは、慶州(キョンジュ)の古墳を模したもの。所々には、アート作品が展示されている。

安藤忠雄さんとしても、最大規模の建築になるだろう。ソウルから離れた郊外の山々が静かになだらかに連なる。

こんな場所にある壮大なミュージアム。
今回の韓国の旅は、改めて韓国財閥の力を感じる。ブローバルにビジネスを展開し、その利益を、コンサートホール、会議場、美術館などの文化的な施設に莫大な資金を投入する。現在の日本企業では考えられない規模の文化への投資である。

韓国に行けば、ぜひ立ち寄る価値のある施設です。

こちらのサイトも参考になります。(写真多し)