どうにもいつも気になる案件がある。
豊岡市の「新文化会館」の建設か、それとも「現・市民会館」の改修か、と言う議論。
もとを辿れば4年前。
現市民会館(耐震工事は完了済み)は、ホールの内装、舞台装置、設備など築50年以上経って老朽化が進み、使用するのに危険が生じる可能性もあり、短い周期で修理修繕の費用が発生する。ならば、新市民会館を建設して、時代のニーズにあった文化会館運営をしようとなった。市民と有識者の企画委員会も作り、計画された新文化会館は2026年度開館、建設費は約50億円となりました。
設計・計画されたタイミングで市長選挙があり、市長が交代し1年間の再検討期間を設けた。しかし明確な方針が示されず、伸ばした1年の間に建設費の高騰などで約10億円コストアップになり、60億円以上が必要となる。それではと、さらに設計変更なども試み、開館予定も2027年度と1年先送りして議論が継続される。
そして議論される中で、現時点では、新文化会館の建設費は約100億円と膨れ上がり、現市民会館の改修で良いのではないかと議論が4年前に戻ってしまった。
(なんともやるせ無い)
(この新聞記事によると)今回は、市会議員から「(新開館建設から現会館改修への変更の)判断が急すぎる」「20年後を想像し、どういうまちにしたいかを考えて公共投資すべきだ」の声が上がる。
それを受けて豊岡市は中長期的なコストの試算結果を市議会に提出した、とのこと。
新開館を建てる場合は、建設費と20年後の改修費で約128.9億円を想定。市民会館の改修では、改修費と改修20年後の後継施設の建設費も含め、総額約127.5億円を見込んだ。
(新聞記事より)
前者は、建設費100億+改修費28億=128億と言うことでしょうか?
後者は、改修費50億+後継施設77億=127億と言うことでしょうか?
(改修予算は40〜50億円との情報)
これに対して市長は「20年で市民会館が使えなくなるとは限らず、新築が必ず必要とも考えていない」との答弁。
まさか「改修の方が1億4000万円安いからこっちにしよう」などとはならないでしょうが、何かもっともっと大切なことが抜けているようで心配になる。
改修に40〜50億円もかけることがまず想像つかない。(何か凄い計画があるのか?)
いずれにしても「改修なのだから市役所のしかるべき担当部署で改修設計する」などとならないようにしてもらいたいものです。
こここそ市民の声、文化活動している市民、音楽サークルやおんぷの祭典の経験からくる知見や音楽家の意見、高校生や大学生たち若者の要望をしっかりと受けとめてもらいたい。
まず豊岡市の将来ビジョンを明確にすること。そして改修設計は、古いものを再生するセンス、マイナスをプラスに変える発想豊かな建築家、専門家に委ねることが重要だと考えます。