豊岡けんちく学校(2日目)

第3講は「瓦ぶき」。
指導するのは瓦職人の北倉和典さん。北倉さんは若い頃当社で営業担当として一緒に仕事をしたことがあり、久しぶりの再会となる。なかなか職人が板に付いた風貌で頼もしい。

子どもたちに屋根のこと、瓦について上手に話が進む。これから屋根にふく瓦の裏側に子どもたちの夢、想いを書く。なかなか気の利いた演出だ。

一斉に屋根に上り瓦をふいていく。ふき終えて職人さんと一緒の写真。みんなの表情から達成感が伝わってきます。

第4講は「左官体験」。
さあ、いよいよ最終工程の左官仕事、壁に土を塗る。そのためにはまず、土を塗りつけるための竹木舞(たけこまい)を編む。これが簡単なようでなかなか難しい。最初は左官屋さんの先導で麻ひもを絡めていく。慣れてくるとだんだんとペースが上がる。

建築中の家で竹木舞を見つけると、いつもその美しさに見惚れてしまいます。自然の木・竹・土を使った日本建築の美しさ、自然と共存するようなそんな豊かな気持ちになります。

最初は竹木舞に土を投げつけるように手で擦り付ける。土との葛藤が始まる。子どもたちはみんな泥んこ遊びしている感じかな。

左官屋さんの鏝(こて)を借りて、見よう見まねで鏝を使いこなしていく。覚えが早い、なかなか良いセンス。交代ごうたいで土を塗り、あっという間に土壁が完成する。

「完成、はいチーズ!」で全工程が終了。

参加した子どもたちは工程が進むにつれて、本気度が増してきたように感じる。その顔つきを見ているとよくわかる。

「家をつくる」「自然のものに触れる」「技を知り学ぶ」。このけんちく学校の目的である「五感で感じる木の魅力と日本の伝統工法」が達成できた2日間でした。

定員15名で参加者は9名でしたが、進行的にはちょうど良い人数でした。しかし、もっともっとたくさんの子どもたちに、木や土の魅力や職人技を知ってもらいたい、との思いもより強くなりました。

参加者の親へのアンケートでも、
「次回も参加したい、継続して欲しい」「参加前は参加費1万円は高いと思ったが、終わってみて納得」「1日目だけの予定だったが、他の予定をキャンセルして2日目も来ました」「日本の伝統的文化体験会があるのが良い」などなど。

子どもたちの目を輝かせ、取り組んでいる姿に感動。
ぜひ、継続できるように、最大限のサポートをしていこうと思う。

豊岡けんちく学校(1日目)

先日、お知らせしました『豊岡みんなのけんちく学校』がいよいよスタート。

「里やま工房」(豊岡市佐野314-2)。
社屋前の広場には、何やら足場を組んでブルーシートが覆っている。
小学校3年生〜中学生を対象に行われうけんちくワークショップ。

第1講は「設計」(製図体験)。
まずは、朝日から夕日までの太陽の動きと東西南北の関係は?から始まり、家の各部屋の日当たりはどうかと、家の間取りへとつながっていく。家族には老人、大人、子ども、赤ちゃん、ペットも、様々な年代がいますね、とそれぞれどの部屋が良いのか、キッチンは、ベッドルームはなど。後半は「自分の家」の間取りを子どもたちが書いてみる。

午後の第2講は「大工」(組み立て体験)。
プレカットしてある柱や梁を組み立てる。プロの大工さんの指導の下で実際に足場に上がって木槌を振り下ろす。

野地板を貼る作業は、みんな屋根の上に登って釘を打ち付ける。
みんな黙って夢中になっている。こんなことしたことないので面白いんだろうね。

やったね、おみごと!
御幣を掲げて
えいえいおー!

本物の「木」に触れる。
本物の「手」に触れる。
職人のわざを楽しむ
けんちくを体験する。

間違いなく、
子どもたちは本物に触れるとても良い1日となりました。

開校します! 豊岡みんなのけんちく学校

本物の「木」に触れる。
本物の「手」に触れる。
職人のわざを楽しむ
けんちく体験ワークショップ

一般社団法人 木和堂 HPより

鎌倉を拠点に活動する 「一般社団法人 木和堂」さんが、子ども達に豊な森の恵みと職人の技を伝える場として始めたプロジェクト。鎌倉での3年の活動経験を踏まえ、全国の子ども達に体験を広げて行こうとの思いで、今回の豊岡での「けんちく学校」が開校しました。

一般社団法人 木和堂
鎌倉みんなのけんちく学校

木和堂さんとは、ブナ林の再生を目指す新潟県大白川のブナ林のブナを利用したハンガーを製作できないかとのオファーをいただいたことが出会いでした。木和堂さんの「日本の森と暮らしをつなぐ」というコンセプトに共鳴し、活動の支援をさせていただいています。

6月15日(土)、16日(日)の2日間で「小さな家を建てよう」という体験授業です。
「設計」、「組み立ての技」(大工)、「屋根の技」(瓦職人)、「壁の技」(左官職人)のそれぞれの職人さんと一緒に家を建てます。

日程 : 6月15日(土)、16日(日)  10:15〜16:00
場所 : 里やま工房(豊岡市佐野314-2)
対象 : 小学校3年生〜中学生
定員 : 15名まで
参加費: 10,000円(2日間) プログラム毎の設定もあり

若干名余裕があります。
前日まで、受付をしています。

いつも気持ちいい時間をありがとう〜友人宅BBQ

新緑が美しい。
毎年GWに誘っていただき、もう20年以上になるだろうか。
近隣の山から移植したモミジが鬱蒼と成長。
森の体内に入り込んだよう。

毎年、ここで顔を合わす友人家族。
普段、一緒に活動している友人家族。
今年は、子どもたちは少ないけど若いファミリーたち。

友人の家なので、あれもこれもアップ(紹介)できないのが残念。
旧庄屋の邸宅を少しずつ20年以上かけてリノベーション。
友人の趣味を家のあちこちに散りばめながら、まだまだ続く。
私は但馬のガウディと呼んでいる。

夕日が差し込む部屋

夕陽が差し込むとクローゼットがメリーゴーランドに。
日が傾くごとに、少しずつ模様が移動するのが美しい。

種明かしすると、透明な窓ガラスに花模様、渡り鳥模様をつけた障子紙を貼っただけ。
西向きの部屋の窓から差し込む夕日と織りなす数十分の共演。

夕日でオレンジ色がかっているが、普通の白い障子紙。
細かい網の目のような模様が見えるが、これは窓に装着してある網戸の網の影。
模様は、障子紙を数回折りたたんで、ハサミで折りたたんだ端をチョンチョンと切った後、元に開くだけ。超簡単!

切って、障子糊で貼って30年以上。
それでも飽きずに、いつも新鮮な感動を与えてくれる。
障子紙と太陽の自然が織りなす質素な美しさ故か。

お薦めです。

「森の薬草店 iroca」って?

時々通る道の傍にある普通の民家。特に注目するわけでもなく通り過ぎる。そんな田舎のなんでもない場所にオープンしたのが、

「森の薬草店 iroca」
兵庫県豊岡市日高町荒川254-2
0796-21-9138

“森の薬草店 iroca
日本の四季から生まれる多彩な色と豊かな香りを探求し、自然の植物を活用した商品や生活の知恵を皆様にご提供します。 また、個別カウンセリングなどを行なっています。 食事・栄養のこと、植物療法でのケアの相談も受けています。”
「facebook」 より

経営するのは「一般社団法人 ソーシャルデザインリガレッセ」(代表 大槻恭子)。
隣接地で、
・訪問看護
・看護小規模多機能居宅介護
の事業をされている。
大槻さんは、地域に対して積極的に働きかけて、介護福祉、医療連携、健康促進などの事業を展開。とても気になる存在。リガレッセの建物は、古民家をリノベーションした素敵な空間。

民家のリノベーションを設計したのは、若手建築家集団「ガラージュ」。シェアハウス「江原101」など、豊岡地区でも積極的に建築設計を展開しています。コンセプトと設計プロセスを大切しながら、素敵な空間を創りだす。

オープンのこの日は、エントランスでダンス・パフォーマンス。出演は、CAT学生の山瀬茉莉さん。シェアハウス「江原101」の住民でもある。
ハーブ・野菜畑を背景に舞う水の妖精。音楽は、同じくCAT学生、江原101住民の櫻井拓斗くん。

サクラ満開の中「薬草店 iroca」オープンに相応しい、清々しく爽やかなタクマリのパフォーマンスでした。

天空の茶室

昨年5月に完成した3階のリノベーション。計画をする時から「ここでお茶を」と企む。
この季節を待ってやっと実現。

名付けて「天空の茶室」

吹き抜ける春の風を感じながら円山川を臨む。

向こうには山桜。

ちょっと武蔵野へ

小金井公園へ行く途中に、深大寺(東京都調布市)へ立ち寄り。
東京のこの辺りはあまり立ち寄る事がなかったので初のお参り。

鬼太郎?
そうか水木しげるが、この近所に住んでいたんですね。

お目当ての「江戸東京たてもの園」(都立小金井公園内)。
現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示する。文化遺産として次代に継承するのが目的。

前川國男邸

一番見たかったのが、前川國男邸。
建築家前川國男は、近代建築の巨匠ル・コルビジェの弟子、(丹下健三は前川事務所の出身)。最近、六本木の国際文化会館に行くこともあり、調べてみると上野の東京文化会館、東京都美術館、なんと新宿の紀伊國屋ビルもそう。

外観は切妻屋根、吹き抜けの居間、簡素の寝室。

和風建築の良さを再認識しました。

真昼の陽光が美しい

木と土とガラスと。
南向きのキッチン/リビングに陽が差す。
冬の太陽は低い角度なので奥まで照らすので気持ち良い。

土壁の内側は全て竹木舞(たけごまい)。
新築工事の最中、余りの美しさに土で隠れてしまうのはもったいない、と一部残しガラスを嵌めて窓ガラス状にする。

これが大正解。
太陽の動きに合わせて、碁盤状の陰が東へとそろりそろりと移動する様は飽きない。特に冬場の太陽は奥へ奥へと差し込む。ついつい碁盤目を追いかけるように見つめてしまう。

六本木界隈

国際文化会館 玄関

今回のホテルは六本木。
(コロナ前までは、東京の賃貸マンションを一室借りていたので、東京のホテルに泊まることは25年近くなかった。コロナ後のインバウンドの増加もあって東京のホテル料金は驚くばかり高騰している)

国際文化会館

ホテルのチェックインまでに少し時間があったので六本木、麻布界隈を散歩。

国際文化会館に立ち寄る。
敷地は、江戸時代から幕末にかけて多度津藩(現香川県)の藩主京極壱岐守の江戸屋敷。明治以降は井上馨の所有となる。1887年(明治20年)、邸内で九代目市川團十郎により歌舞伎の天覧がなされる。これを機に歌舞伎隆盛のきっかけになったと言われている。
1955年(昭和30年)に日本建築界の巨匠、前川國男、坂倉準三、吉村順三の三氏の共同設計により現在の本館(旧館)部分が完成。2006年8月に文化庁が指定する「登録有形文化財」に登録される。
『公益財団法人 国際文化会館』HPより

六本木けやき坂通りの交差点。歩道を渡ったところにある蔦屋書店で一服。

六本木ヒルズからの眺め。
六本木ヒルズのエントランス。
ついついコートを購入してしまう。

これまであまり来ることのなかった六本木の裏道を通る探索はなかなか面白い。