ありきたりの身体感覚を彼は言語にしない。
自らの体も心も凌駕する言葉を、力強く選び取る力が
岩田奎にはある、天才とは呼びたくない。
俳壇は今、畏るべき青年をたしかに得たのである。
櫂未知子(表紙 帯 より)
岩田奎くん。(あえて君と呼ばせてもらお方)
岩田君との出会いは、芸術文化観光専門職大学の学生たちと一緒に、どこに住もうか彼らが悩んでいる時に、私に声がかかった2021年ごろだろう。岩田君は(当時)東大生で、豊岡の演劇のまちづくりに興味を持ち、半年ほど豊岡に引っ越してきて住んでいた。そこで学生同士が出会い、一緒に住もうということになったらしい。
その後、大学を卒業し、大手広告会社に就職して豊岡を離れても、住民票は置いておきたいと、現在もシャアハウス「江原_101」にある。
そんな岩田君だが、彼は俳壇の芥川賞と言われている「角川俳句賞」を史上最年少で受賞。一躍に登場する。そして、記念すべき句集『膚』が出版された。
櫂未知子氏の帯にもあるように、「体も心も凌駕する言葉」で句集は綴られている。(私にはその何たるかを説明することは到底無理。手にとって読んでいただくしかない)
そんな岩田奎君を9月の但馬コネクションのゲストに迎える。それまでに、少しでも彼の句に接し、その何かを感じようと思う。