「静嘉堂文庫に行こう?」
「二子玉川まで行く時間ないよ」と東京駅でのやりとり。
世田谷区岡本にあった静嘉堂文庫美術館は、2022年10月に東京丸の内に移ってきた。私はそのことを知らなかった。これまた明治生命館という伝統あるビルの中なので、いわゆる「美術館らしい」外観はない。
正確には、展示ギャラリーのみが移転し、美術品、静嘉堂文庫(書庫の蔵書数は20万冊)の保管は引き続き従来の世田谷区岡本で行われるという。
今回の展示で、私が感動したのは何と言っても「国宝 曜変天目」茶碗。テレビでは観たことがあるが、やはり、生で見るのとは全然違う。
これが建設当初の明治生命館。1934年(昭和9年)竣工。設計は岡田信一郎。
昭和初期におけるオフィスビルの最高峰と言われている。
確かにこの存在感は格別だ。
太平洋戦争で負けた戦後、アメリカのGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収され、米・英・中・ソの対日理事会の会場として使用される。1997年(平成9年)に国の重要文化財に指定される。
この部屋が、中・米・4カ国代表の会場となった。
ここで、戦後の日本を決める重要な会議が続いていた。
「この部屋で。。。」
こちらは食堂。