自宅3階の土壁。荒塗りの壁は30年の風雨に晒され、少しずつ飛ばされ、流されているが、返って、そのことに愛着が湧く。ともに30年を過ごしたんだな、と。
今回、3階の改築のメインテーマの一つにベランダにガラスの庇を架ける工事を行うことにした。墨を入れたところをカットして、土を剥がし、中にあるだろう(?)梁に加工を施す。
解体業社さんが楔を打ち込む、緊張の一瞬。心臓を撃ち抜かれる気持ちで見守る。
いつも眺めてきた土壁の土を剥がす作業が終わる。図面通り、太い梁を剥き出しにすることができた。土壁の厚みは、想像していたよりもさらに厚く70ミリ以上ある。この厚みが外部の寒暖を防いでくれていたんだな、と感慨深い。
さて、次の段階へ進もう。