フェリックス・メンデルスゾーン
交響曲第5番 ニ長調(ニ短調)Op.107《宗教改革》イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:レナード・バーンスタイン
宗教改革(Reformation)は、マルティン・ルター(1483〜1546年)が1517年に「95ケ条の論題」を公表してローマ教皇を批判。聖職者階級の腐敗を批判し、聖書に基づく信仰によって救われると説いた。これがきっかけとなり、ローマ・カトリックからプロテスタントが分離した。
ルターは、ラテン語で聖書や聖歌はラテン語だったのをドイツ語に翻訳。自身も賛美歌を作詞作曲している。それがこの交響曲第5番の第4楽章の冒頭、フルートの演奏で登場する。
音楽の歴史的には、以前のグレゴリオ聖歌からポリフォニーの教会音楽は修道士や神父が歌い、信者が聴き手だったのが、プロテスタントでは、信者が歌い祈る。歌詞はドイツ語、メロディはシンプルで覚えやすいものとなった。これがコラール(賛美歌)へと変遷した。
ルター派プロテスタントであるメンデルスゾーンは、第4楽章にルターが作曲した「神はわがやぐら」を引用している。そして標題を「宗教改革」とした。