晩秋のススキって穂が風になびく姿がなんとも鄙びて心に残る。近づいて、じっくりと花穂を見るのも、なかなか美しいもんだ。
1本のススキがスクッと立っている。
微かながら南から吹く風に吹かれて円山川をそっと撫でている。
束になったススキの群の合間に見える赤い屋根と白い壁の建物。
来年には、商工会館から劇場へと移り変わっていく。
村役場から町役場へ、町役場から商工会館へとその役目を果たしながら、昭和初期から平成までの時代を乗り越えて立つ姿に、ますます愛着も湧いてくる。
まさか劇場になるなんて夢にも思っていなかった。
ススキの向こうに劇場ができる。