64期経営方針大会を開催

会社はこの5月が新年度のスタート。本日は「第64期経営方針大会」を全社員出席もとで開催しました。

冒頭、社長から「地域経済牽引企業」(経産省認定)、合わせて、「成長期待企業」(ひょうご産業活性化センター認定)の指定を受けたことを社員に報告。

社長より、64期スローガンが発表される。「初心に帰って」。

創業72年目を迎え、外部としては「顧客のニーズの変化」、社内では「営業・生産システムの硬直化」が課題となってきた。「初心」に戻り、仕事の原点(目的)を確認するところから再出発しよう、とのメッセージ。

東京・青山ショールームともスカイプで繋ぎ、リアルタイムで会議は進行する。

休憩後の第二部では、各部署ごとにテーブルを囲み、それぞれの部門別目標を策定し、模造紙に書き出し、全社員の前で発表する。

もう20年以上、この形式で経営方針大会を年2回、開催している。

私は、前期に社長交代を行ない、会長として会議に参加しました。
みんな、真剣に前向きに取り組んでいる様子が伝わってくる。

まずは「初心・原点」を振り返りつつ、上期目標を達成することに全力を注ぎたい。

白い花が爽やかに満開 エゴノキ

庭のエゴノキの白い花が満開だ。
私はこの花が咲くのを毎年、楽しみにしている。
26年前に家が完成した時に、まず植えたのがこのエゴノキ。
今も、毎年この時期に可憐な花を咲かせる。

このブログを開始した2005年にもさっそくアップしている

英語名は、スノーベル(snowbell)。まさに「白い鈴」。

我が家の庭のコンセプトは「野鳥が喜ぶ庭」。
このエゴノキの白い花は、やがて秋になると実をつける。
向こうの裏山から円山川を渡って、野鳥がいっぱいやって来る。

あれっ?エンジン音が違う!〜 但馬空港に新型機就航

「あれ?いつもと音が違うぞ!」

そうか、5月7日から但馬空港便の機種が変わったのだ。
これまでのSAAB340B型機からART42-600型機へ。

但馬空港の伊丹→但馬便の飛行ルートは、ちょうど我が家の東南側になる。

朝夕の同じ時間になると音と機影を確認できる。
確認するとなぜか安心して嬉しくなるから不思議なものです。

新型機は、12席増えて48席、通路を挟んで左右2席ずつ。
少しゆったりとするのだろう。

両翼は機体の上部にあるので、翼に邪魔されずに、どの座席からでも眼下の視界が開けている。わずか30分のフライトではあるが、普段、車から眺めている山や川、集落がどのように繋がっているのか、伊丹⇄但馬便の窓から眺めるのは楽しいものです。

ご苦労さま、SAAB。
これからしっかりと安全運航頼みますよ、ART。

Charlie Parker “WITH STRINGS”

Charlie Parker “WITH STRINGS”

1. What Is This Thing Called Love
2. April In Paris
3. Repetition
4. Easy To Love
5. I’ll Remember April
6. Just Friends
7. You Come Along (From Out Of Nowhere)
8. April In Paris
9. Summertime
10. I Didn’t Know What Time It Was
11. They Can’t Take That Away From Me
12. East Of The Sun (West Of The Moon)
13. I’m In The Mood For Love

Recorded in 1949,1950

チャーリー・パーカーのアルトサックスは、どのアルバムを聴いても、その凄さが伝わってくる。ある曲はキラキラ輝き、ある曲では奔放にサックスを吹き上げ、ある曲では艶っぽい音色で迫ってくる。

チャーリー・パーカーの愛聴盤は何枚かあるが、まずはこの”WITH STRINGS”から紹介します。

ストリングスの甘い響きをバックに甘いムードで、、、、と、並みの「ストリングスもの」ならそうくるが、ここは天才チャーリー・パーカーはひと味もふた味も違う。

バックのアレンジされた演奏でアドリブに多少制約がかかるが、それをもろともとしないで、パーカーのアルトは奔放に疾走する。気持ちいい。

1940〜1950年代の録音が多いので、音質、コンセプトなど、1枚を通して聴くアルバムが少ないのですが、この1枚はぜひ通しで聴いてみてほしい。

『人生で起こることすべて良きこと』 田坂広志・著

だから、私は、様々な「逆境」を与えられた人生を歩んできて、
その人生を振り返り、今、心の底から、こう思えるのです。

人生で起こること、すべてに深い意味がある
人生で出会う人、すべてに深い縁がある

そして、この二つの言葉が、歳を重ねるにつれ、私の中で、
一つの言葉へと深まっていくのです。

人生で起こること、すべて良きこと

『人生で起こることすべて良きこと』 田坂広志(*2)・著 p232

 

台湾で交通事故(*1)にあい、帰国後、日本で頭部手術。

台湾旅行の道中に読もうと思って鞄に入れて持参していたのはこの本。
結局、読みかけの残りページは、手術を翌日に控えた病室であった。

鳥肌が立った。

今、私に起きていることと、本に書かれていることが、余りにも一致。
偶然なのか? 必然なのか? 何かに導かれたのか?

事故直後に私の頭を過ぎったのは、「これをきっかけに、何かさらに充実した生き方、人生のペースを考えてみよう、やりたいこともいっぱいあるしな」という、とても前向きな気持ちであった。自分でも不思議な感覚でした。

まさに、人生で起こることすべてに深い意味があるのだと実感した瞬間でした。

「人生、何が起きるか分からない」と誰もが思い、実感することも多い。

ぜひ、この本の一読を。


(*1)交通事故(台湾)
2016年3月11日朝7時前、私は台湾の台北の歩道をウォーキングしていました。それは自宅でも、東京でも、海外のどこにいても必ず行なう健康管理の日課でした。

その日も、宿泊しているホテルを6時に出てウォーキング。直線道路の横断歩道を青信号で渡りながら「今日も体調はいいぞ」と思った瞬間、右後ろから来た自動車に跳ねられた。身体が空中を飛び、頭から着地。頭を強打し、意識不明。

救急車で運ばれ、心臓の鼓動と血圧を測りながら、集中治療室で3日間。何が起きたのか理解するのには、さらに日数が必要でした。

(*2)著者(田坂広志 氏)
田坂氏とは、グロービス在学中に開催された「あすか会議」などで数回、講演をお聴きしたり、名刺交換もさせていただきました。毎回、田坂氏の人間心理、生き方、現代社会に対する深い考察に感銘を受けます。

豊岡市の「新・文化ホール建設計画」に思う

朝日新聞(但馬欄) 2018/05/03

豊岡市が新・文化会館を建設方針を表明したことを朝日新聞(2018年5月3日)の記事で知りました。新ホールを建設するからには、その目的、規模、採算性を重視した計画を是非お願いしたい。

現在の豊岡市民会館大ホールは、1100人収容規模のホールとして1972年に竣工。柿落としに、豊岡高校合唱団の一員としてステージに立ったことが懐かしい。46年の年月を経て老朽化が進む。もともと、音響、ステージと楽屋などにも課題を抱えてる。

出石文化会館(ひぼこホール)は、1994年竣工の客席数約450席のホール。桟敷席があったり、芝居などの公演があったり、ユニークなホールとして人気があった。

今後20年間使用すると仮定すると、その改修費は、豊岡市民会館は31.9億円、ひぼこホールは16.4億円、では両方の機能を持ち合わせた新ホール建築の場合は約44億円との市の試算。数字合わせではないだろうが、計算上は、確かに新設の方が4.3億円安く済む。

税金を注ぎ込むのだから、その費用の妥当性は重要だが、単なる費用の大小だけの問題ではない。豊岡市が目指す文化、教育、教養、娯楽の充実、市民生活をより豊かで、誇りの持てる、そんな施設を望みます。

1990年代に、当時の「地方創生(横並び?)策」として、各市町村が競うように施設を建てた。日高町文化体育館、ひぼこホール(出石町)、北前館(竹野町)、日本・モンゴル民族博物館(但東町)、城崎文芸館、植村直己冒険館(日高町)など。どの施設も一定の役割を果たしてきたが、ハード先行型でソフトが伴わず、現在その維持運営費用にしく吐くしている状況である。

今後さらに、地方の人口減少、高齢化が予測されている中、どのような文化会館であるべきか、ハードよりソフト、いやもっとその前に豊岡市の将来ビジョン(どんな都市になりたいのか)をしっかり示し、市民と確認をし、それに相応しいホールを望む。

豊岡市は「アートの豊岡市」を目指している。演劇の城崎国際アートセンター、歌舞伎の永楽館がとても好評を博し、海外からの訪問者も激増している。ここは一つ、本格的な音楽を楽しめ、国際的視点でもユニークな活動、存在となるホールを望みたい。市民(若者)が自分の住む町に誇りを持ち、国内・海外からのお客様が城崎温泉に泊まり、歴史・文化・食を知り、味わい、楽しみ、山・川・海で自然を満喫できる、そんな地方都市に相応しい「文化会館」であって欲しい。

逸翁美術館〜小林一三翁を訪ねて

逸翁美術館の外観

逸翁美術館(大阪府池田市)で開催されている開館60周年記念展に行きました。

逸翁美術館は初めてなのですが、山の斜面の閑静な住宅地にあり、周囲の景観と馴染んだ立派な建物、設備に感心しました。さすが、阪急文化財団の運営ですね。

開館60周年記念展チラシ(阪急文化財団)

開催されていたのは「未来につなぐ和の意匠力」。

日本人が共有する美に対する意識、造形感覚がテーマ。絵画や工芸品、陶器、茶道具の文様や意匠を通じて鑑賞しながら、その原点を探る。

「平明」〜 須恵器などはるか昔の姿やシンプルな図柄
「静寂」〜 「あわれ」「わび・さび」余白の静寂を愛おしむ作品
「遊楽」〜  華やか、煌びやか、祭礼の抱く感興

縄文・弥生時代の器と現代の作家の作品が並べられたり、時代を超えて共通にもつ日本人の美的感覚を感じることができた。

小林一三が実際に住んだ家。2階には、書斎、奥様の部屋。

美術館から歩いて約5分のところに小林一三翁が住んだ自宅がある。明治〜昭和にかけての実業家、政治家であることは余りにも有名。今回、その実像を知ることができて感激である。

「雅」は芸術、「俗」は生活。

山梨県韮崎市出身、慶大、三井銀行、証券会社設立のため大阪に移動(恐慌のため消滅)、「箕面有馬電気軌道」設立、阪神急行電鉄(阪急)社名変更、阪急百貨店、宝塚劇団、六甲ホテル、東京宝塚劇場、東宝映画。歴任した会社経営はまだまだたくさん。

日本の近代史に残る大人物。学生時代には小説を書き、その後も文学、美術にも造詣が深く、やがて茶の湯へと趣むく。

茶室「即庵」

茶室「即庵(そくあん)」。
畳上と同じ視点で喫茶、拝見ができるように椅子席がうまく工夫されている。

他にも「人我亭(にんがてい)」、「費隠(ひいん)」という二つの茶室がある。

「和」と「洋」がダイナミックに見事に調和している。

庭から見上げると

手入れされた庭が美しい。植木のすぐ上の建物が、茶室「即庵」になる。とても刺激的な素晴らしい訪問となりました。

ミント退治 !?

天気予報見ながら、今日は庭の草取り。

まずは、増えすぎたミントを間引かないと、これから夏にかけてどうしようもなくなる。

途中、妻のお茶(茶の湯)の友人がやって来てティータイム。お茶の一服の差し入れあり。

ミントは根を四方八方に伸ばしているが、引っこ抜き易いので短時間で間引くことができる。もううちょっとマメにならないといけない、と反省です。

Brad Mehldau “LIVE IN TOKYO”

Brad Mehldau “LIVE IN TOKYO”

Brad Mehldau   Piano

1. Intro
2. 50 Ways to Leave Your Lover (Paul Simon)
3. My Heart Stood Still (Lorenz Hart, Richard Rodgers)
4. Roses Blue” (Joni Mitchell)
5. Intro II
6. Someone to Watch Over Me (Gershwin, Gershwin)
7. Things Behind the Sun (Drake)
8. C Tune
9. Waltz Tune
10. From This Moment On (Porter)
11. Alfie (Burt Bacharach, Hal David)
12. Monk’s Dream (Monk)
13. Paranoid Android (Greenwood, O’Brien, Yorke)
14. How Long Has This Been Going On? (Gershwin, Gershwin)
15. River Man (Drake)

Recorded on Feb.15, 2003

ブラッド・メルドーの2003年来日公演。
すみだトリフォニーホールにて、ピアノ・ソロ演奏。

 

2012年7月、サントリーホールで聴いたメルドーのコンサートを思い出す。その時は、トリオ演奏だったが、研ぎ澄まされた音とベース、ドラムとの緊迫したインタープレイが印象的だった。

 

このアルバムはピアノ・ソロ。

キース・ジャレットとも、リッチー・バイラークともまた異なる緊張感が漂う。高ぶる感情を抑えたクールな演奏だ。

一番のお気に入り曲は、”50 Ways to Leave Your Lover” (ポール・サイモンの曲)。

“Someone to Watch Over Me”(ガーシュイン作曲)もなかなか。

特に、”Paranoid Android”(Radioheadの曲)は、レディオヘッドの曲がこうなるんだ、と面白い。

『劇的なるものをめぐって』〜鈴木忠志とその世界

学生時代に読んだ『劇的なるものをめぐって』、「トロイアの女」(1977年)「バッコスの信女」(1978年)岩波ホールでの上演チケット半券。

異形と異境
演劇とは、精神の荒野からはるばると異形をしてやってくるものであり、
安易な対象化をきっぱりと拒絶するような本質を伴っている。
それは語られるものではなく、生きられる世界のことだ。

実生活では解決できず、しかも常に人間に迫られている問題がある。
その永遠に解決しない問題の渦中を生きるもの ー それが芝居である。

『劇的なるものをめぐって』(早稲田小劇場+工作舎 編、1977年発行)p6

上記は『劇的なるものをめぐって』の冒頭文。
ページを開くと、一気に学生時代にワープ。
「懐かしい!」と言っては、鈴木忠志さんに叱られそう。

学生時代には、演劇論、肉体表現、精神分析、文明論、哲学などいろんな本を読んでは、友人と議論をしたものだ。
(「経済学はないの?」というツッコミはなしですよ)

『劇的なるものをめぐって』最初のページ。初心生涯(今回の鈴木さんにいただいたサイン)

学生時代に観た、鈴木忠志・演出「早稲田小劇場」の芝居ですっかり演劇の虜になった。

寺山修司の「天井桟敷」、唐十郎の「状況劇場(赤テント)」、佐藤信の「劇団黒テント」、「つかこうへい事務所」野田秀樹の「夢の遊眠社」など。
笠井叡、土方巽(没後の映画)、田中泯など。芝居も舞踏もよく観た。

これぞ、私にとっての「劇(激)的なるものをめぐって」(自宅にて)

2014年5月に早稲田大学大隈講堂にて、鈴木忠志氏の講演会を聴いた。
「早稲田小劇場どらま館」オープンを控えた記念講演。
テーマは、「演劇の社会的使命」だった。

印象に残ったこと(私のメモより)
・ 日本のアイデンティは何か?日本の西洋化が正しかったのか?
他人との差異、異質なるものと出会う中で考える。演劇はその手段である。

・ 2600年前に演劇が始まる。集団・言葉・身体は、歴史性を持ったもの。
私はどこから来て、どうなって、どこへ行くのか?⇨演劇という形式を通して考える

・ 自信がないとダメ。自信とは、人の前に立つこと、国、民族を背負うこと。

・ 戦後の経済成長により、我々の身体が変わる→精神が変わる→
生活スタイルが変わる

・ 現在の危機 → コミュニケーションシステムが変わった
→言語が変化している(脱・身体化)

・ サン=テグジュペリの言葉
「子どもは生まれたところが故郷、大人は死んだところが故郷だ」
鈴木忠志曰く「芸術家は、心の中に故郷がある」

お帰りになる前に、自宅にちょっとだけ寄っていただきツーショット。
これぞ、私にとっての「劇(激)的なるものをめぐって」。

厚かましくも、テーブルにもサイン。
全部で3つもサインをいただいてしまいました。
ありがとうございました。>鈴木さん

今度は利賀村に参ります!