“Your Mother should Know” Brad Mehldau plays The Beatles

“Your Mother should Know” Brad Mehldau plays The Beatles(音声)

Brad Mehldau : piano

1. I Am The Walrus
2.Your Mother Should Know
3.I Saw Her Standing There
4.For No One
5.Baby’s In Black
6.She Said, She Said
7.Here, There And Everywhere
8.If I Needed Someone
9.Maxwell’s Silver Hammer
10.Golden Slumbers
11.Life On Mars?

Recorded on Sep.19-20, 2020

ブラッド・メルドーのソロピアノ。
パリでのライブ録音。

それにしても渋い(マニアックな)選曲ですね。ビートルズ大好きなのでどの曲も知っているが、どちらかというとマイナーな曲。それをこれまた渋い演奏のメルドーが演奏する。

アンニュイで静かに流れる演奏は、求めている気分で好き嫌いが別れるところ。メルドーの演奏はさすがですが、返って、ビートルズの曲って、誰がどのように演奏しても「さすがビートルズ、いいなあ」と感心してしまう。

メルドー自身が言っているように、「ビートルズには誰もが引き込まれる普遍性がある。彼らの音楽は文化や世代を超え、常に新しいリスナーを獲得し続けている。」と。

11年前に初めてブラッド・メルドーのコンサートに行った時にも、好きな演奏とそうでない演奏があるとブログに書いたが、さてこのアルバムは。
さて、あなたはどうでしょうか?

梅〜古木、でも艶やかに咲く

我が家の梅が咲いた。

3年前に中之郷(豊岡市)のある集落にあった梅の木。
伐採予定のその古木をいただき、広場に移植した。

まだまだ、一部の枝にしか咲かない花。
まだちょっと不自然な花の付き具合。
でも、古木と言うには失礼なほど、艶やかに咲いる。

『動的平衡3』 福岡伸一・著

私が考える生命感のキーワードは「動的平衡」である。生命は絶え間のないバランスの上にある。押せば押し返し、欠落があればそれを補い、損傷があれば修復する。生命を生命たらしめるこのダイナミズムを動的平衡と呼びたい。
『動的平衡3』 福岡伸一・著
(第7章「がんと生きる」を考える)より (p123)

 

「平衡」とは、天秤棒が水平になっている状態。つまり、ある物質や状態が安定して存在している状態をいう。私たちの身体は約37兆個の細胞からなっていて、ほとんどの細胞は常に更新され、古くなった細胞は死に、積極的に壊され、新たな細胞に入れ替わる。今日の私は昨日の私とは違い更新されている。新たな細胞分裂の際には、必ずDNAの複製が行われ、遺伝子情報は継承される。そのことを「動的平衡」と言う。

生物学者の目で様々な事象を解き明かしてあるのが面白い。
3つほどの事例を挙げてみると、

スポーツ、芸術、技能などのプロフェッショナルの共通点は、天賦の才能の有無以前に、1万時間の集中して専心する努力をしている。(1万時間とは、1日3時間練習するとしたら、1年に1000時間、それを10年継続して行う)。プロの子女はよく同じ道を歩むことが多いが、DNAには、ピアニストの遺伝子も将棋の遺伝子も存在していない。DNAには人を生かす仕組みは書かれているが、いかに生かすかは一切記載はない。親はDNAではなく環境を与えている。氏より育ち、との見解。

Appleの創始者のスティーブ・ジョブズの有名なスピーチの一説「コネクティング・ザ・ドッツ」(点と点がどのような時、どのようにつながるかは事前にはわからない。後になって振り返った時に、それが意外な線で結ばれていることに気づく)を例に挙げ、近代医学史の中で、抗生物質など感染症に効く発見は、実験の失敗を繰り返す中の偶然から発見されたものが多い。失敗からくる偶然。

音楽は時間の芸術である。ストラディヴァリのヴァイオリンは、楽器の中に時間を作り出し、音が音を求める動的なものとして作られ、絶えず息吹を吹き込まれ、温度を受け入れ、記憶を更新し、解釈され続けるもの、つまり生命的なものとして生み出され、今なお生きている。だから、その後の技術を持ってしてもストラディヴァリを超えられない。

サブタイトルの「生命理論で解く」の真骨頂だ。

「静嘉堂@丸の内」と「明治生命館」

「静嘉堂文庫に行こう?」
「二子玉川まで行く時間ないよ」と東京駅でのやりとり。

世田谷区岡本にあった静嘉堂文庫美術館は、2022年10月に東京丸の内に移ってきた。私はそのことを知らなかった。これまた明治生命館という伝統あるビルの中なので、いわゆる「美術館らしい」外観はない。

正確には、展示ギャラリーのみが移転し、美術品、静嘉堂文庫(書庫の蔵書数は20万冊)の保管は引き続き従来の世田谷区岡本で行われるという。

今回の展示で、私が感動したのは何と言っても「国宝 曜変天目」茶碗。テレビでは観たことがあるが、やはり、生で見るのとは全然違う。

これが建設当初の明治生命館。1934年(昭和9年)竣工。設計は岡田信一郎。
昭和初期におけるオフィスビルの最高峰と言われている。
確かにこの存在感は格別だ。

太平洋戦争で負けた戦後、アメリカのGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収され、米・英・中・ソの対日理事会の会場として使用される。1997年(平成9年)に国の重要文化財に指定される。

この部屋が、中・米・4カ国代表の会場となった。
ここで、戦後の日本を決める重要な会議が続いていた。
「この部屋で。。。」

こちらは食堂。

夢? 映像?

「今、何時?」
「建築映画館の延長?」
昨夜のフレンチレストランで少々ワイン飲み過ぎ。
ベッドに倒れ込んだ。

間違いなく東京。
5:50 am。

昨日観た「建築映画館」の所為か、建物が特別なシルエットで迫る。

神秘的で美しい朝だ。

『建築映画館2023』〜建築と映像が問いかける

「建築の映像というテーマと、その表現の可能性をより多くの人と共有し、理解を深めることを目的として、本映画祭を企画した」と当『建築映画館2023』の実行委員の瀬尾憲司さん(建築家/建築映画作家/ガラージュ)が述べている。

私も建築にはとても興味を持っている。それは現地を訪ねて現物を見るのが一番だが、書籍や雑誌の建築写真を見ることで、その作品を知ることが多い。今回は映画(映像)ということで写真とは違うどんな体験ができるのか楽しみにやってきた。

会場は、アンスティチュ・フランセ東京(旧東京日仏学院)。飯田橋駅から徒歩数分。設計は近代建築の巨匠、ル・コルビュジエに師事した建築家 坂倉準三。1951年竣工。

今回は前後の時間に余裕がなくゆっくりと建物を見学できないのが残念。

初日は、長編映画「11×14」(ジェームス・ベニング監督)と、マイケル・スノウの作品集(3本の短編セレクション)で開幕。

その後、オープニング・イベントとして「現代建築映像にまつわる対話」が行われる。
建築家と映像作家の3グループが登場し、それぞれの建築作品(制作プロセス)の映像を見た後に相互に感想を述べながら議論が進む。

右側3人が建築家集団のガラージュ(小田切駿、瀬尾憲司、渡辺瑞帆)。ガラージュが今回紹介した映像はシェアハウス「江原_101」の改築直前の空き家から始まり、改築途中、そして完成するプロセスを映像にしている。(この映像の中に私も登場する)

2日目は、「近現代建築と運動」(4本の短編セレクション)上映後、トークが行われた。登壇者は、建築家 西沢 立衛氏((有)SANAA、(有)西沢立衛建築設計事務所代表)とガラージュの小田切氏、瀬尾氏。

上映されたマン・レイやル・コルビュジェ、さらにOMA(Office for Metropolitan Architecture) の作品。

ル・コルビュジェの有名なサヴォワ邸ぐらいまでは知っているが、あとは知らない建築家、建築作品ばかり。ちんぷんかんぷんなのだが、西沢氏が実際に会ってアドバイスを受けた建築家レム・コールハース(オランダ出身の建築家)とのやり取り、現場のお話はとても面白い。

とてつもなく見える建築作品を見ると、どんな建築家が、どんな発想で、何を構想して建てたのか、と目が眩み、気の遠くなる感覚を覚える。しかし、そこは建築家も人間、その人の性格や経歴を聞くとぐっと親しみが湧いてくる気がした。

今回耳にした、建築家、建築作品、映像アーティストなど、たくさんの「宿題」をもらった気分(これは大変なことになったぞ)(^ ^;;
楽しみにながら調べてみよう。

TOKYO WATCHING

コロナ禍ということもあり、この3年間は、めっきりと東京に来ることが減った。コロナ以前は、代々木公園近くの賃貸マンションを一室借りていたので、東京でホテルを利用するのは約25年間、全くなし。

2年前に賃貸マンション解約後は、その都度ホテルを予約する必要が生じる。新鮮な気分になれるのでこれもまた良いのではと思う。

絵画館の向こうに見える白い建物が青山ツインビル。右側の西館1階にNAKATA HANGERのショールームがある。こうした眺めもホテルを利用するならではの景色だ。

丸の内のビル街を歩く。有名ブランドのショップが並ぶがよく見ると、コロナ前とかなり店舗が入れ替わっているのがわかる。激変するファッション業界を象徴しているとも言える。

ハートアイビー〜名前のとおりだね

ハートアイビー(ヘデラ科)
原産地:北アフリカ、ヨーロッパ・アジアなど広く分布する
一般的にアイビーと呼ばれているが、学名のヘデラ(hedera)の呼び名も広く使われる。

調べると、寒さ・暑さに強く、日当たり・陰にも耐える、とあるので観葉植物初心者の私にとってありがたい。

小さくて可愛い葉は、私の好み。道端のどこにでも生えているという、こういうのもなかなか好感が持てる。

自宅が完成した頃、緑を増やしたいと思って裏の円山川の川原からツルニチニチソウを採ってきて2階のガーデンに植えたが最後、増えて増えて困ったことがあったが、さてハートアイビーはどうかな。鉢植えに留めておくべきか。

但馬コネクション〜コロナ禍を超えて再開します

旧・但馬コネクションHP

但馬コネクションを3年ぶりに再開します。

2013年3月に始めたセッションは、2019年12月を最後にコロナ感染予防対策のために中断を余儀なくされました。感染症類5移行も検討され、社会・経済・文化活動も復帰しつつあり、このタイミングで再開することにしました。

セッションの様子(ドーモ・キニャーナにて)

上の写真のように、ドーモ・キニャーナにて8年間で61回のセッションを開催してきました。第50〜61回の記録はこちら

振り返ってみると、全てのセッションが「満席」、ほぼ全出席の会員様もいらっしゃいますが、毎回初めての参加者(同伴者の方も)があり、どんどんネットワークが広がっていきました。

会員参加者様と一緒になってセッションが盛り上がり、一切セッションでのトラブルもなく運営できたのは(内心)誇りに思っています。これも参加者様お一人お一人が問題意識を共有し、会場設定のお手伝いや片付けまで協働できた賜物だと思います。

次回のセッションは3月25日(土)、テーマは「但馬の自然〜鳥屋から見たその多様性」、ゲストスピーカーは、高橋 信 氏(コウノトリ市民研究所理事)。

高橋君(高校時代からの同級生、カヌーと音楽の仲間)は、野鳥に関して間違いなく但馬の第一人者。彼の撮影した野鳥の写真は、息をのむほどビビッドです。単に珍しい美しい野鳥写真ではなく、その野鳥から透けて見える自然環境の変化、社会の課題など、洞察がすごい。

冬の快適はここから〜薪ストーブ DOVRE 700SL

燃え盛る焔(炎)!

幾何学模様の装飾がある扉の薪ストーブをよく見かける。
でも、せっかくの焔を邪魔物なしにストレートに見たいので、透明ガラスの扉にこだわった。

炎を眺めていると時間の経つのも忘れる。
ぼーっとして眺めているとストレスも忘れてしまう。
飽きないのである。

我が家の薪ストーブは、ベルギーのドブレ社 DOVRE 700SL
「ドブレ社のトラディショナルシリーズの金字塔」との解説があるが、
まさに実感するところ。

構造は至ってシンプル。
下の丸いハンドルを開閉して、ストーブ下部から一次燃焼空気が入る。
ストーブ背面上部から内部に二次燃焼空気が入る。
上部右側のレバーを左右に動かし、エアーカーテン給気調整をする。このエアカーテンは扉上部から入った空気はガラス扉を下向きに伝いながら移動するので、ガラスの曇りを防ぐ。さらに酸素の吸入を調整するので、内部の燃焼度をコントロールする。

これら全て、燃やす木材の種類、大きさ、投入する量によって、経験しながらジャストな燃焼を得る。アナログ操作の極め付きと言っていいだろう。