茶会「如水会」〜青年部のお席が面白い

淡交会但馬支部恒例の茶会「如水会」に出席し、抹茶をいただく。
茶会を開催する亭主をまわりもちしながら、毎年開催される。今年は招月庭のお座敷をお借りして、本席と青年部席の二席が催された。

青年部は淡交会但馬支部では50歳までの会員が相当する。青年部ならではの活動が面白そう。これは陶芸家の指導のもと青年部の皆さんが作った茶碗。これまでに茶杓を作ったり、茶の生産地を見学したり、なかなか活発な活動をされている。

これも青年部の皆さんが手作りで作った席札。
なにが面白いかわかりますか??

「感謝」の文字をじっくりと見てください。
おわかりですね。

一枚一枚、青年部の皆さんが手書きで書いたもの。
(全部ちょっとずつ違う)
水引きはゴムを彫って作ったゴム印。

なかなかクリエイティブです。
その勢いで茶道の世界を広げていったら面白いと思います。

ちょっと龍安寺へ

龍安寺 石庭

淡路に続き京都の茶会に出席。
茶席は右京区宇多野なので、時間調整のため近くにある龍安寺を訪ねた。

言わずと知れた龍安寺の石庭。室町時代末期の1500年ごろに禅僧によって作庭されたと伝わる。3回目となる今回、目を奪われたのは石庭を取り囲む塀。菜種油を混ぜた土で造られた油土塀。時の経過により油の変化で独特の風合いを醸し出している。

鏡容池(きょうようち)を眺めながら、方丈への階段を登る。

大広間をはじめ各部屋の襖は竜の絵が描かれている。比較的新しい襖かなと思いながら、鑑賞しているとボランティアガイドさんから細川護煕さんが描いたとの説明。何代目の細川氏?と思ったが、なんと内閣総理大臣を務めた細川護煕氏の作という。

細川さんは陶芸をやっているのは知っていたけど、襖絵も描くのを知る。足元には細川さんのプロフィールが紹介されている。多彩ですね。

これも有名な蹲(つくばい)。真ん中にある四角形の各外側には、上に「五」、下に「疋」、左に「矢」、右に「唯」(口偏のない字)で「我唯足知」(ワレタダタルヲシル)の文字になる。禅の格言として読み取れる。

見学者の約8割はインバウンド。
海外からの旅行者でいっぱいでした。

お茶会で淡路へ

明石海峡大橋。
初めてではないけれど、随分と久しぶり。
淡路島、四国方面に行くことが少なく、一度ゆっくりと訪ねてみたいと思っていました。
今回は南あわじ市のお寺さんであるお茶会に招かれ明石海峡大橋を通過。

明石海峡大橋の袂にあるサービスエリアからのショット。
冷たい空気が入り込んで、晴れ間と小雨が入り混じる天気。

南あわじ市にある智積寺(ちしゃくじ)。高野山真言宗の寺院、本尊は大日如来で淡路島十三仏霊場第七番札所となっている。湊里地区の山側に位置し、瀬戸内海へと続く平野を一望できる。住職の奥様にお聞きすると、年中風が吹き冬は特に強いらしい。

智積寺開山忌茶会に参会お招きいただき、茶室で抹茶をいただきました。亭主は「いつか・住もう・京都」のしぇるさん。いつも趣向を凝らした茶会で、毎回自分の無知を恥じてしまう。いつか・何とか・茶道、と焦ってしまいます。

智積寺の境内のお地蔵さんを拝んでいると「どうぞ」とお土産にこの地域の名物の押し寿司をいただく。ちょうどお昼過ぎだったので、早速いただきました。中に具がいっぱい詰まっていてびっくりのご馳走となりました。

淡交会但馬支部の茶会(豊岡地区主催)

月初めの日曜日は淡交会但馬支部の幹事会。豊岡市民プラザで行なう。私は但馬支部の副支部長として出席。今回は、幹事会と同時に同じフロアの一室で茶会が催されている。

今回の茶会では、釜、茶碗の一部を使っていただくことになる。
窯は、名越三昌(古浄味)の尾垂釜。茶碗は16〜17世紀の井戸茶碗。現代の陶芸家の茶碗など数点使っていただく。

『茶碗』〜茶を飲む器の変遷と多様性

野村美術館開館40周年記念シンポジウム(会場:京都国際交流会館)に参加。
テーマは『「茶碗」〜茶を飲む器の変遷と多様性〜』。

開館40周年と書籍『茶の湯の茶碗』(全5巻)の完結を記念して開催される。登壇者は、各巻の責任編集者。コーディネーターは、野村美術館の谷晃 館長。ただ、第五巻の「楽茶碗」の楽 直入氏は創作活動のため欠席。

まず最初に、谷館長からこのシンポジウムに至るまでの経緯と、登壇者は「まさにこれからの茶碗研究の第一線で活躍することが期待され、今後を担う若手研究者であると紹介される。

第一巻から「唐物(曜変を含む様々な唐物天目)」。「高麗(雲鶴、三島、粉引、井戸、高麗、伊羅保など紹介」。「和物I(桃山期を代表する瀬戸、美濃、唐津などの国焼茶碗を紹介)」。「和物II(仁清、乾山などの京焼、諸国茶陶窯を紹介)」。「楽茶碗(楽家の歴代、田中宗慶、大樋焼などを紹介)」。全部で五巻。各館6930円(税込)。

私的な話題ですが、第一巻「唐物茶碗」の責任編集者の徳留大輔氏(出光美術館学芸課長)と久しぶりの再会。(実は登壇者であるのを知らずびっくり)

2011年に、谷 晃館長の「お茶のルーツを訪ねる雲南省の旅」でご一緒しました。昆明(コンメイ)→西双版納(シーサンパンナ)→大理(ターリ)の茶馬古道を訪ねる。ツインの同部屋だったので、よく話、よく飲み、いろいろと美術品(当時は山口県立萩美術館の学芸員)のことを教えていただいた。

当時のブログ記事(2011年)
昆明
西双版納
大理

懐かしい。
今度、出光美術館にぜひ寄ってみよう。

「舟遊茶会」〜大覚寺大沢池にて

「舟遊茶会」に招かれ、大覚寺(京都市右京区嵯峨)へ。

今回の茶会の亭主は友人Sさん。
最初にSさんのお点前で濃茶をいただく。

その後、待合にて薄茶席のお道具を拝見する。
薄茶はこれから乗る船上でいただく。

大沢池に浮かぶ舟が薄茶席。
桜満開の時期を狙ってこの日に予定されたのでしょうが、思わず桜の開花は早く、その名残が少しだけ。返って、山々の新緑が美しい。

船頭さんが漕ぐ船に乗り、ゆっくりと大沢池を回りながら薄茶をいただく。時にさっと小雨が降り、時にはあっという間に青空が広がる。湖面に吹く風が心地よい。

船を降りると、大広間に案内される。
大きなテーブルは、有栖川宮家より寄贈されたもの。
最後にこのテーブルで煎茶をいただく。

茶会名の通りメインは船上での茶席ではあるが、お濃茶席の設え、お道具もかなり時間をかけて準備されたのが伝わってくる。(写真を撮れないのが残念)

心和む気持ちのいいお茶をいただきました。
感謝。

「福」を呼ぶ茶碗

昨日、裏千家今日庵での初釜でいただいた「福引き 当たりの品」

それは茶碗。
お家元の箱書あり。

「松古窯 芳山」とある。松坂万古焼(三重県)の佐久間家の五代芳山。
茶碗のことは詳しくないので、これ以上説明できないのが残念。
これを機会に少し勉強しなくてはならないと痛感。
万古焼

松古窯 佐久間芳山

「蔦」

裏千家今日庵にて初釜

裏千家今日庵(京都市上京区)にて執り行われる初釜に列席させていただきました。裏千家淡交会但馬支部の副支部長をさせていただいている関係で毎年ご案内をいただいている。

濃茶席

これまでに数回、初釜に列座させていただいていますが、今年は椅子席での立礼(りゅうれい)で執り行われました。

平成茶室「聴風の間」にて濃茶をいただく。

千 宗室家元より新年のご挨拶があり、その横には千 玄室大宗のお姿も。今年100歳になられるが、背筋がピンと矍鑠(かくしゃく)とされている。ご挨拶の後、家元のお点前により濃茶をいただく。

裏千家初釜には恒例の川端道喜「花びら餅」。川端道喜は室町時代後期から続く老舗和菓子のお店。とろーっとしたお味噌がとても美味しい。

薄茶席(福引の当たり品と)

濃茶席の後は2階「看月の間」にて薄茶をいただく。お点前は千 宗史若宗匠、半東は伊住禮次朗様。薄茶をいただいた後、初釜恒例(?)の福引があり、その席の約40名ほどの客でくじを引く。「当たり」は卯年にちなんで「卯」の一文字が書いてある、との説明で、一斉にくじを開く。なんと、開いた私のくじの真ん中に「卯」の文字が!

何くじか当たりがあるのかと思っていたら(過去の初釜ではそうだったので)、なんと今回は一つ。「福」が私にやって来た!

幸先の良い1年が始まりました。

我が家の初釜 2023年

露地

お正月恒例の我が家の初釜。
こちらは2019年の初釜の様子
今日は雪のない穏やかな日となりました。

妻が昨日から準備し、調理した懐石料理。

初炭、懐石料理、濃茶、薄茶と、普段稽古している人が交代しながら亭主を務める。稽古ではいつもできていることが、本番になると点前が止まってしまう。本番の魔物が取り憑いてしまう。これは他人事ではないのでよく分かる。場数を踏むしかないのだろうか。

私はお詰めの役をすることになりましたが、半端な経験しかないので教えを乞いながら務めることに。お茶事は初めての人もいらっしゃるので、初歩的な解説もあり、私も一から学ぶいい機会となる。

薄茶

10年ちょっと前に東京の社中で稽古したことがあるが中断して久しい。
年が改まったのを受けて、今年は少し茶道を嗜んでみたいと思うのですが、さてさてできるのか。時間と気持ちをうまく持っていかないといけない。

茶籠

茶籠は茶道の点前道具一式を持ち運びするためのもの。茶箱の中の籠形式のものを言う。

旅の最中に野点で一服。立ち寄ったどんな場所でもそこで一服できる。旅でなくて日常生活の中の一コマで一服。そんな想いが膨らむ。

茶碗、茶杓、茶筅、棗、仕覆など一式がキッチリと収まっている。

茶箱のお点前の稽古はしたことがないが、なんか手順がいっぱいありそうだ。