『「侘数寄」から「わびとさび」へ』 谷 昇・著

茶の湯成立初期に確立した「侘数寄」は和歌と禅を基盤とし、後に「わび・さび」へ展開した理念。茶の湯とは何か?を問い、その成立要件、要素などを具体的に解説してある。

茶の湯における「美」「一座建立」「一期一会」「不易流行」「和敬清寂」などの思想的根源を探る「章」が続き、本来難しい概念を様々な角度から記述されている。

最後に「茶の湯の効用」という「章」では、下記のような茶の湯人口の減少についての記述があります。困難に直面する人を勇気づけ、生きる支えとなる不思議な力の源泉について。

ただ、茶の湯人口の減少は日本の人口自体の減少、なかんずく少子化に大きな要因があり、その対策は茶の湯界だけの努力では限界もあるでしょう。ですから、内にのみ目を向け、とかく狭い世界に閉じこもりがちな傾向にあった茶の湯界も、今後は外に目を向け、踏み出して行く方向に切り替えることも必要ではないかと思われます。その際には日本文化の代表、茶の湯は伝統芸能であるといった従来のような紹介の方法ではなく、茶の湯がいかに現実の場で有用かつ有効であるかを訴えかけることも大切ではと思われます。
(「第19話 茶の湯の効用」より p202)

実はこの後の記述の中で、私と妻のエピソード(私が台湾で交通事故に遭い、直後に妻がとった行動、態度について)が述べられています。(もちろん匿名ですが)。「そうなのか」と改めて認識する。

エリック・クラプトン 2025 ファイナル

年始に「今年は行くぞー大物コンサート」と決意。
4月にエリック・クラプトン「ジャパンツアー2025 ファイナル」に行く。
記録に残しておこう。

4月24日(武道館)

Eric Clapton : guitar / vocals
Nathan East : bass / vocals
Sonny Emory : drums
Doyle Bramhall II : guitar / vocals
Chris Stainton : keyboards
Tim Carmon : keyboards
Katie Kissoon : vocals
Sharon White : vocals

  1. White Room
  2. Key to the Highway
  3. I’m Your Hoochie Coochie Man
  4. Sunshine of Your Love
  5. Kind Hearted Woman Blues
  6. The Call
  7. Golden Ring
  8. Can’t Find My Way Home
  9. Nobody Knows You When You’re Down and Out
  10. Tears in Heaven
  11. Badge
  12. Old Love
  13. Cross Road Blues
  14. Little Queen of Spades
  15. Cocaine
  16. Before You Accuse Me (アンコール)

私としては2回目のエリック・クラプトンの武道館コンサート。
熱狂的な観客の中で、クールに歌い、ギターを弾きまくるクラプトンが格好いい。

ホームコンサート2025

今年はビートルズの”Your Mother Should Know” 。
現代最高峰のジャズピアニストBrad Mehldauの全曲ビートルズのアルバム” Your mother Should Know”の表題曲。メルドーをコピーするなどと大それたチャレンジでした。
シンプルな演奏なんだけど、それが返って難しい。練習ではそこそこ(最後まで躓かないで下手でもなんとかだどり着くこと)なのに、本番にはどうも弱い。二人の「先生」に囲まれながらの奮闘でした。

いつものメンバーに今年は、レコード針の世界トップメーカーのN氏。N氏とお会いした時に、ピアノ稽古を始めたと聞いたのがきっかけで奥様とご一緒にお誘いする。そして今年から豊岡市の地域づくり協力隊で移住してきたO氏夫妻。O氏はプロの作曲家・打楽器奏者でドイツ生活が長い。そしてシェアハウスのCAT学生と息子家族。愉快で賑やかな夜となる。

提言「人口減少しても持続可能な兵庫県」〜神戸経済同友会幹事会

約8ヶ月かけて取り組んで来た兵庫県への提言「人口減時代の到来に官民一体で備える」の取りまとめが完成。すでに、但馬地区、丹波地区、西播磨地区など順次提言を開始。(各県民局長へ)。

幹事会は2名の現代表幹事の神原忠明氏(さくらケーシーエス顧問)と高梨柳太郎(神戸新聞代表取締役会長)で進行される。直近の会員の入退会の報告、他県経済同友会との交流報告などのお話ある。

今回の会員の講演は、提言委員会の種橋伯子委員長より、今回の提言を資料を示しながら解説がある。今月中に、兵庫県知事、各県民局長、神戸市長などの主だった行政のトップに面会しながら提言をしていくことが発表されました。

開館20周年記念「第9」〜兵庫県立芸術文化センター

西宮市にある「兵庫県立芸術文化センター」が開館20周年記念演奏会に行く。
プログラムは、芸文センター芸術監督の佐渡裕さん指揮、ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱付き」。

1995年阪神・淡路大震災から10年後、復興のシンボルとして開館しました。元々あった計画が、震災のために延期になり、その間に芸術監督となる佐渡裕さんの震災後に対する想いを込めて開館、そしてそれから20年の年月が流れました。

演奏終了後、ホワイエにて「感謝の集い」に出席。(約100名の招待者のみ。会社で一般賛助会員として僅かながら応援させていただいています)

兵庫県知事、文化庁、特別賛助会員、佐渡裕さん、コシノヒロコさんなどによる鏡開きで席が開く。前知事の井戸さん、CAT前副学長の藤野さん、顔見知りの県会議員さん、神戸経済同友会の数名の方など、県レベルの交流の場でないとお会いできない方たちとお話ができたのと、なんといっても佐渡裕さんと少しお話ができたのが嬉しい会となりました。

コンサートとライブの日

「コンサート」なのか「ライブ」なのか使い分けはともかくとして、今日は私の二人の「先生」の演奏を聴かせていただく日。

日高文化体育館。文字通り、旧日高町時代、1987年に完成オープンした施設。
当時、各市町村単位で隣の町に負けるなと言わんばかりに、我が町にもと文化ホール、イベントホール、スポーツ施設が建築された時代。我が日高町(現豊岡市日高町)は、ホールと体育館機能を併せ持つ施設として完成しました。ただ、音楽を楽しむ施設としては、音響、客席、床シート、ステージなど無理が生じる。今回のコンサートは、施設ピアノのベーゼンドルファーを使用するためのピアノを使ったコンサート。なんとか使用頻度を上げて、楽しもうという企画と聞いています。

神鍋高原ペンション・スノーランドでのジャズライブ。
ボーカル やびきNandeeあきこ、ギター勝地哲平、ピアノ田中愛子、トランペットは鳥取ジャズの井上拓美の演奏。

スノーランドの北村泳子さんの料理とワインをいただきながらのジャズナイト。親しくしていただいているご夫妻と同じテーブルで、リラックスした夜を過ごす。

少しでも音楽を楽しむ機会を身近なところで増えていく事をもっともっと増やしていければいいなあ、と思いながら1日を過ごしました。

民藝と工芸の郷〜神戸・鳥取経済同友会合同懇談会

鳥取と神戸(兵庫県)経済同友会の定期交流会に参加する。今年は鳥取に訪問。
今回は陶芸を中心とした「民藝と工芸」をテーマに企画されている。

最初に訪れたのは「鳥取民藝美術館」。
医師・吉田璋也(1889年〜1961年)により柳宗悦の「民藝の美」の普及と新たな創造の指針、鳥取民藝運動の拠点として創設される。(1949年)。
朝鮮陶磁器、日/中/西洋の古民藝や、吉田璋也自身の作品も展示されている。

移動して「いなば西郷 工芸の郷」を訪ねる。
この地出身の陶芸家・前田昭博氏(人間国宝)の提唱で始まる。2016年に一般社団法人化し、2021年に作家作品を展示する「ギャラリー&カフェ okudan」がオープン。現在、約10名(軒)の作家が創作をしている。江戸時代後期からこの地で開窯した「牛ノ戸焼」、全国か創作に意欲を燃やす若手陶芸家やクラフトマンが移住してきている。

牛ノ戸焼の当代陶芸家小林孝男さん。
(山崎亮氏解説による牛ノ戸焼)
江戸時代後期に、島根県江津市から粘土を求めてこの地に移住。
出土する粘土の土地の見学、粘土の練り、ろくろ、乾燥、素焼き、釉薬をかける。
肯定順に丁寧に説明をしていただく。

また、ゆっくりと訪ねてみたい西郷の里

「荒木村重」を訪ねて〜市立伊丹ミュージアム

市立伊丹ミュージアムを訪ねる。
ロゴマーク I’ M は、ItamiとMuseumのイニシャル(と誰もが判る)でなかなか気に入りました。入り口から中に入るとガラス張りのロビーの向こうに日本庭園を眺める。

もともとこの地にあった「柿衛文庫」「市立美術館」「工芸センター」「郷土館」に「博物館」を移転させて統合して、芸術・文化・歴史の総合的な発信拠点にしたそうだ。こういう方針でこのミュージアムを実現させた伊丹市は、これだけで注目したくなるし、素敵な街だと思います。

今回の伊丹を訪ねたのは、荒木村重とその有岡城を見学するのが目的。

戦国時代の武将・荒木村重(1535年頃〜1586年)は、織田信長に反旗を翻した“謀反の将”として有名。後半の人生は文化人・茶人として秀吉時代を生き、利休十哲にも数えられる。

摂津国で勢力を広げ、のちに 有岡城(伊丹城) を拠点する。信長の有力家臣として軍功も多く、順調に出世していくが、1580年、突如として信長に謀反を起こす。
その理由には諸説あり。(そこが歴史の興味を唆るところ)。
• 信長の苛烈な処断に対する不信・恐怖説
• 羽柴(豊臣)秀吉との対立説
• 石山本願寺との密通説
• 信長の中央集権化への反発
結果的に、有岡城は信長軍に包囲され、約1年の籠城戦の末落城。

その際、村重は、妻子・家臣を見捨てて城を脱出し、妻子や家臣は捕えられ、多くが処刑される。この点が村重の評判を下げている。しかし、近年、村重の研究が進むにつれて、再評価される(そこまでしても何を得ようとしたのか)。

ミュージアムに隣接する「旧岡田住宅・酒造」では「清酒発祥の地」としての展示がされている。ここで山中鹿之介が登場。(永楽館歌舞伎の今年の演目「神の鳥」にも登場

山中鹿之介(1545年〜1578年)は、戦国時代の武将。尼子(あまご)再興に生涯を捧げた忠義の武将。

尼子家の“再興の英雄”
山陰の大名・尼子氏が毛利元就に滅ぼされると、
鹿之介はわずかな仲間とともに “尼子再興軍” を結成。
• 何度も敗れても諦めない
• 各地を奔走して味方を集める
• 武勇と忠義で多くの武士から尊敬された
この“再興運動”は彼の人生そのもの

「七難八苦を与えたまえ」
鹿之介が月に向かって祈ったとされる有名な言葉。
「我に七難八苦を与えたまえ」
普通は「成功を与えてください」だが、
鹿之介は「困難をください」と願った。
• 困難を乗り越えることで武士として鍛えられる
• 主君を再興するためなら苦難を厭わない
という強い覚悟が込められている。

武勇は“日本一の兵”と讃えられた
• 奇襲や夜襲に長ける
• 体力と胆力が抜群
• 粘り強く諦めない性格から“山陰の虎”と呼ばれることも

最後は備中で最期を迎える
1578年、尼子再興を図るため上月城に籠城するが、
毛利軍に包囲され落城。
降伏後、護送中に毛利家臣により殺害され生涯を閉じる(享年34)。
短い人生ながら、その忠義と勇気は伝説化された。

短命ながら戦国時代屈指の“義の武将”。
これまで、戦国時代の山陰地域、但馬の話の中で山中鹿之介の名前を知っていたが、もう一つその人物像を描けなかったので、これでスッキリ。

鹿之助の息子である新六幸元は、戦乱から逃れ、現伊丹市の北部の鴻池に住み、酒造業を始める。造った酒を江戸に運び大きな利益を得る。その後、後継たちが大阪に出て酒造業を営み、両替商として成功を收める。現在の鴻池組へと繋がっている。

(今回は時間の都合上、有岡城跡には行けず。再度訪問予定を立てる予定)

『リビング・モダニティ 住まいの実験1920s-1970s』展

久しぶりの兵庫県立美術館。
『リビング・モダニティ 住まいの実験1920s-1970s』企画展を見る。

1920年代から70年代までという住宅設計の転換期となった半世紀において、その複雑に絡み合った社会的、技術的、そして芸術的な問題を解決しようとした建築家たちの試みを検証していく。
企画展プログラムより

住まいの7つの戦略
「衛生」   清潔さという文化
「素材」   機能の発見
「窓」    内と外をつなぐ
「キッチン」 現代のかまど
「調度」   心地よさの創造
「メディア」 暮らしのイメージ
「ランドスケープ」 住まいと自然

一番印象に残った(参考にしたい)建築は『聴竹居』。日本に西洋の暮らしが入ってきたものを日本の風土、文化、身体感覚などに合わせて工夫して設計されている。

1928年に建築家・藤井厚二が、自身と家族のために京都・大山崎に建てた住宅。自然と共生する家を徹底して追求したものとしてとても興味がある。ぜひ、、訪ねてみたい。
『聴竹居』