三星美術館 Leeum

三星美術館Leeum(サムスン・リウム・ギャラリー)。

2004年10月のオープン。
スイス人建築家マリオ・ボッタの設計。(Museum 1 陶磁器・古美術)
フランス人建築家、ジャン・ヌーベルの設計(Museum 2 現代美術)

私は2回目の訪問となるが、山の中腹にあるため、美術館全体が眺められない。

エントランスに向かうデッキでは、美術館の入り口の手前に浮浪者が寝ている。。。 いやいや、ここからすでに作品の展示が始まっている。

広くゆったりとしたエントランス。
そこにも浮浪者?
真似している人がいるけど(どこかで見た人)(^_-)

美術館の所蔵品数は、国宝36点、宝物96点を含む古美術、世界の現代芸術家の作品約15,000点。展示物は、先史から朝鮮時代に至る韓国美術の国宝と宝物など、名品120点を厳選して展示。

ニューヨークのグッゲンハイム美術館を想起させる螺旋の階段と窓。ガラスを張り巡らして不思議な空間を作り出している階段。屋上広場にある、空を映し出す特大の凸レンズ。

屋上広場からの眺め。
ちょっと原宿・表参道周辺に似ている感じがする近隣の建物。

ソウル行けば、ぜひ行ってみてほしい 三星美術館 Leeum。

「但馬を踊る」〜但馬コネクション(#65)田村一行氏 舞踏家(大駱駝艦)

今月のゲストは、大駱駝艦の舞踏家・振付家の田村一行氏。

待ちに待った田村一行氏。今年2月の豊岡市民プラザの公演『舞踏但馬風土記 但馬夜話蒐集録』の観劇後、田村さんにお願いをして実現しましまし。

私自身、学生時代に小劇場演劇に夢中になっている最中に「舞踏」と出会った。その時の衝撃は消えることがない。「舞踏って何?」「何がそんなに夢中にさせるのか」という素朴な疑問を抱き続けました。

舞踏の生い立ち、大駱駝艦結成の一幕、そして田村一行さんの舞踏に対する考え、などの思いを語っていただく。第一部の時間90分間を超過して、地域の原風景を舞踏にするアイデアを具体的に語っていただきました。

第2部になっても舞踏の話は尽きない。
参加者皆さんの顔を見ても、とても真剣且つ熱心。終わってみると「舞踏とは?」の質問が虚しく感じる。

詳しい記録は、後日但馬コネクションHPでアップする予定です。

応援します!「がっせぇアート」

『がっせぇアート 応援チャリティー展』が開催されています。

日 時 : 2023年6月9日〜11日 9:30-16:00
会 場 : ショッピングタウンペア(養父市八鹿町八鹿1219)

NPO法人「がっせぇアート」は、アートを通して社会参加に何らかの障害がある人たちを支援する活動をしています。活動の一環として、毎年開催される「がっせぇアート展」への支援を目的としたチャリティ展。

『がっせぇアートの仲間たち』(但馬コネクション プレゼン記録)

がっせぇアートの活動を支援する作家さんや普段モノづくりをしている人たちの作品を販売し、アート展の開催資金に充てられています。

私も毎年楽しみにしているチャリティ展。
手作りでオリジナル、他では見かけない素晴らしい作品が並んでいます。
陶芸品、茶碗、ガラス食器、家具、家庭雑貨、オブジェ、カバン、織物、和洋服など。

明日6月11日まで開催されています。
みんなで行ってみてください。
心温まる掘り出し物がきっと見つかります。

トイレは図書室

棚に本が並んでいる。
ポストイットの解説付き。

「美術でよむ日本国憲法」
「おかん!おかん!」「現代美術は詐欺とちゃうねん!」
「contact Gonzo × やんツー」

?????
美術系の本かな?
ぐらいは判るけど。

なんと、この棚はシェアハウス「江原_101」のトイレ。

住人CAT学生の一人が「最近、トイレの時間が長くなってる」と言った意味が判る。
みんなアートに興味があるんだ。さすが、さすが。

こんな本が並んでいるトイレって、素敵ですね。

今年もやるよ、劇団「遊学生」

昨年9月に「立光寺」(豊岡市日高町江原)で演劇公演『地獄変』を行なった東大生、慶大生の劇団「遊学生」がやってきた。今年も9月10日、11日の2日間で同じ「立光寺」で公演を行う予定。

今回の訪問は、今年の現役生たちが会場となるお寺さんや江原区長さんにご挨拶するのが目的。夕方には昨年のOBたちも加わって我が家で夕食パーティとなった。

東京から総勢9名。シェアハウス「江原_101」に住むCAT学生たちも合流。演劇や共通の話題など学生同士で会話が盛り上がる。劇団「遊学生」と江原101の学生とでコラボしよう、などの話も出たようだ。

「遊学生」江原公演の後に豊岡演劇祭が始まる。今年も ”熱い9月” になりそうだ。

「すぐそこに演劇があるまち」(豊岡市ガイドブック)

豊岡市のガイドブック「すぐそこに演劇があるまち」が面白い。

表紙からしてグッと惹き付けられる。今春、演劇のまちづくりを標榜する豊岡市が現在取り組んでいる活動や施設を紹介する冊子。市民の理解を得るのはもちろんのこと、Uターンや移住を検討している人たちへのアピールを狙っている。

「城崎国際アートセンター」(KIAC)「芸術文化観光専門職大学」(CAT)「江原河畔劇場」などの演劇関連施設と共に、CAT学生たちが生活するシェアハウス「江原_101」も紹介していただきました。

衝撃の表紙なので、やはり表と裏を開いてご紹介したい。

昨年9月、豊岡演劇祭公演『最後の芸者たち』(ハイドロブラスト/太田信吾・竹中香子)。私もKIACで観劇しましたが、最も印象に残った演目の一つ。太田信吾さん「芸者文化の未来を探る」、竹中香子さん『身体を「記録媒体」として活用する』のメッセージ。すっかりファンになってしまいました。

さてさて本題(?)のシェアハウス。
昨年8月にオープンしたCAT学生のシェアハウス「江原_101」(豊岡市日高町江原101)を紹介していただきました。

近所にあった空き家を改修。それぞれの個室、2階部分を吹き抜けにしたスタジオ、みんなで集まって料理をしたり談笑できるキッチンスペースを完備。

相手希望により購入した空き家、一緒に住もうとしている学生5人組、改修設計できる建築家との偶然の出会いとタイミングで実現しました。

共有部分は学生たちの憩いの場であり稽古場。今後は、住んでいる学生が中心になって地域の人や学生たちを招いてイベントも企画する予定。今年の豊岡演劇祭でのフリンジや演劇ファンの人たちの交流できる場としても提供できればと考えています。

すでに、但馬コネクションをこのスタジオを利用して開催しています。

学生たちが卒業後も自由に戻って来られる場所となるのが一番の楽しみです。
どうぞ、一度立ち寄ってみてください。

突然の公演が素晴らしかった。会場は「江原_101」

突然の案内には「4月に制作を決意した作品の完成の目処が立ったので公演日程をお知らせします」とある。芸術文化観光専門職大学(CAT)のミズキ君から。公演場所はシェアハウス「江原_101」。作品タイトルは『帰依と忘却』。

開演時間までの間に、来た人からマッチを擦って線香に火をつけ立てる。準備されたノートに名前を記入する。

席の座布団に座る。目の前にあるのは、天地ヒックり返したガラスの水槽。プロジェクターが水槽に向けてスタンバイ。19:00開演。観客で立てた線香を逆さの水槽の中に入れ、煙が水槽の中に充満して行くのを見ながら劇は始まる。

作・演出・出演は、ミズキ君。映像に撮った全裸のミズキ自身が水槽の中の煙に映り出される。(事前に、実際にこの水槽に身体を折り畳み全裸で撮った映像)手前と奥のガラスに反射する光と煙に映り出される全裸の身体が絡み合い、ちゃんと聞き取れない音量にしたミズキ君のセリフが聞こえてくる。お経のようでもある。

何かが加わるわけでもなく、ただ静かに静かに45分間、なんとも不思議な時間が流れる。最後に水槽から出る映像のミズキ君が映って公演は終わる。

4月に亡くなったミズキ君の祖母の帰依、そして母への感謝をモチーフにしたという。シュールでアバンギャルドな作品だ。頭で理解するものではなく「何を感じるか」。
ひょっとしたら「突然の案内状が届く」ところから作品が始まっていたのではないか。

私にとって、とても興味深く、好きな公演でした。
なかなかやるぞ。

大山崎山荘美術館に寄ってみた

高槻に来たついでに、大山崎山荘美術館に立ち寄ってみた。

大正から昭和初期に活躍した関西の実業家・加賀正太郎氏が建てた山荘。正太郎氏没後、荒廃した建物を京都府や地元の町からの働きかけでアサヒビールが買収し、元の姿を復元すべく1996年に美術館として再興した。

故・加賀正太郎氏はニッカウヰスキーの設立にも参画し、当時、アサヒビール初代社長・山本爲三郎氏とも親交があったそうだ。時代を超えて、この親交がご縁とは(実際はそうでなくても)美談ですね。

『没後40年 黒田辰秋展』を観覧。

場所は天王山の山麓にある。
「天下分け目の天王山」と言われるように、歴史上数々の戦いの舞台となった天王山。

生い茂った木々で展望が狭まって見えにくいが、ここから桂川、宇治川、木津川の3本の川が一望できる。

室町戦国時代から幕末明治の歴史を感じるひと時となる。

「河畔の集い2023」〜移住者と地元住民の交流の場

江原河畔劇場(豊岡市日高町)で、但馬地域へ移住された方たち同士の情報交換、活動の様子をプレゼンする交流会が開催された。主催は豊岡市だが、呼びかけ対象は但馬3市2町に移住された方たち。地元近隣の住民たちにも案内して交流するイベント。

劇場前駐車場では、5台のキッチンカーが集結し、カレーやホットドッグ、クレープにおはぎまで食べられる。地場産業カバンづくりに従事する移住者のモノづくり体験、劇場内では、地方へ移住した人の成功事例、体験の講演会も行われた。

劇場2階では、コミュニケーション力を身につけるのを目的としたワークショップも開催されている。

こうした催しを通じて「演劇」が人と人の出会いや交流を促進する役目を果たすのが、演劇のまちづくりにつながっていくことを実感したイベントでした。

「静嘉堂@丸の内」と「明治生命館」

「静嘉堂文庫に行こう?」
「二子玉川まで行く時間ないよ」と東京駅でのやりとり。

世田谷区岡本にあった静嘉堂文庫美術館は、2022年10月に東京丸の内に移ってきた。私はそのことを知らなかった。これまた明治生命館という伝統あるビルの中なので、いわゆる「美術館らしい」外観はない。

正確には、展示ギャラリーのみが移転し、美術品、静嘉堂文庫(書庫の蔵書数は20万冊)の保管は引き続き従来の世田谷区岡本で行われるという。

今回の展示で、私が感動したのは何と言っても「国宝 曜変天目」茶碗。テレビでは観たことがあるが、やはり、生で見るのとは全然違う。

これが建設当初の明治生命館。1934年(昭和9年)竣工。設計は岡田信一郎。
昭和初期におけるオフィスビルの最高峰と言われている。
確かにこの存在感は格別だ。

太平洋戦争で負けた戦後、アメリカのGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収され、米・英・中・ソの対日理事会の会場として使用される。1997年(平成9年)に国の重要文化財に指定される。

この部屋が、中・米・4カ国代表の会場となった。
ここで、戦後の日本を決める重要な会議が続いていた。
「この部屋で。。。」

こちらは食堂。