『プロジェクト マネジメント』山口周・著

『プロジェクト マネジメント』 山口周・著

「何の役に立つのかよくわらないけど、何かある気がする」というグレーゾーンの直感を大事にする心性です。これは人類学者のレヴィ・ストロースが言うところの「ブリコラージュ」です。
第四章「何の役に立つのか、よくわからないもの」 p.214

多くの企業から「イノベーションを起こすにはどうしたらよいのか?」と言う問いに答えて、筆者がレヴィ・ストロースの「ブリコラージュ」と言う概念を用いて応えている。

「ブリコラージュ」と言う言葉が気になったので調べてみると、
「拾い集めたもの」「手近なものを何でも利用して作業すること」とある。

すぐに役に立つと思えない「よくわからないもの」「ありあわせのもの」でも収集しておいて、いざという時に役立てたり、新しいものを生み出す原動力になるもの、と言う意味。

これを筆者は「野生的でしなやかな知性=ブリコラージュ」としてイノベーションの最も重要なものとして紹介している。

江原地区「樋管」の話

江原の水門(昔から近所の人はそう呼んでいた)。約50年前に円山川の築堤の時にできた江原地区の排水溝(内水)の出口。台風などで円山川が増水した時に本流からの逆流を防ぐためにできた樋門。(さらに規模の小さいものを「樋管」というらしい)。

50年経って鉄骨でできたブリッジのペンキは剥がれ、溶接部分が錆びて弱くなっている。ブリッジの突端にはハンドルがあり、増水した時に、人力で回し溝を塞ぐ門が降りる仕組み。かつては地元の消防団が巡回して事に当たったと思われるが、現在はその役割はどうなっているのかわからない。(そもそも、これを稼働させたのを見たことがない。)2004年10月のこの地域を襲った台風23号の時はどうだったのだろう?この水門の開閉について話は聞いたことがない。

今回の工事は、人力の水門開閉式(スライドゲート)を本流が増水するとその水圧で自動で閉まるゲートに変更するというもの。これで増水時に「誰が閉めるの?」の課題は解消されそうだ。

円山川沿いの風景を少し損ねていると思っていたので、景観の面からも歓迎だ。コンクリート部分の撤去は重機などを必要とするちょっとした工事になるので、最低でも鉄骨部分の撤去を、と願っていたが、コンクリート部分も撤去という通知が江原地区の回覧板で回ってきた。

ちなみに、私が子どもの時には堤防はなく、水門の向こうに見える平地に、私の祖父母の家が建っていた。夏休みには、その縁側で宿題をしたり、将棋を打ったり。川からの涼しい風が懐かしい。

「畠山記念館の名品」〜能楽から茶の湯、そして琳派〜

京都国立博物館で開かれている『畠山記念館の名品』展に行く。
東京港区白金台にある記念館には、数年前に訪ね鑑賞したことがあるが、現在は改築工事のための長期休館。ということで、畠山記念館の収蔵品の多くが関西に来るのは初めてだそうだ。

荏原製作所の創業者である畠山一清(即翁)が50年かけて集めた茶道具、美術品を紹介。畠山即翁の人となりを交えながら展示。

多数の展示品に圧倒されながら、帰りはもう夕暮れ。

メモ
国宝 『煙寺晩鐘図』牧谿 中国・南宋時代(13世紀)
重文 『井戸茶碗 銘 細川』 朝鮮半島・朝鮮時代(16世紀)
重文 『四季草花下絵古今集和歌巻』 本阿弥光悦/書、俵屋宗達/下絵 江戸時代(17世紀)

晩秋から初冬へ〜ドウダンツツジ

晩秋。
初冬かな。
真っ赤に色づいたドウダンツツジ。

ドウダンツツジを漢字で書くと「灯台躑躅」。
なんだか難しい漢字が並ぶ。

「ドウダン」とは「とうだい」が訛ったものとある。
枝分かれが、昔の室内照明器具である灯明台の脚に似ている、とあるが
よくわからない。

ちなみに、中国名の表記は「満点星」。
こちらの方が、しっくりときますね。

NIKKEI The STYLE に登場 ナカタハンガー

日本経済新聞(2021年11月28日)の日曜蘭「NIKKEI The STYLE」は毎回楽しみに読んでいる記事。日常生活、趣味の世界、音楽・美術などのトレンドをグローバルに紹介してくれる。

今日のThe STYLE / Fashion のコーナーにナカタハンガーを紹介いただく。
「洋服やすらぐハンガー」の見出しの通り、私たちは、ハンガーを「洋服が帰る場所」と定義している。洋服は着ている(着ていられる)時間より、ハンガーに掛かっている時間の方が圧倒的に長い。まさに、次に着る時にハツラツとして欲しいのが愛用のスーツ、ジャケット。

ブナの紅葉が美しい

ブナの黄葉が美しい。30年以上前になるが、ブナ林を訪ねて旅した時に、下北半島のブナ林で20cmぐらいの小さな苗をいただいた。10本ほどの庭に植え、大切に育ててきた。思い入れのあるブナ。

ハンガーの材料はブナ。現在はヨーロッパ(主に、ドイツ、クロアチアなど)から輸入しているが、当時は国産のブナを使用していた。ほとんどが林野庁管轄の国有林だった。いただいた苗は、もちろん許可をいただき、持ち帰った。

庭のあちこちに植えて日当たりの良い場所、他の木と密集している場所。さまざまだが、すべてのブナの木は今も元気に育って、春の新緑、夏の生い茂った葉、秋の黄葉を楽しませてくれる。

タケ切るとそこに劇場がクッキリと

自宅裏の円山川堤防。
元々、堤防外側の土地は草刈り対象ではなく、堤防を歩いていても川も見えないぐらいの竹藪だった。2020年2月に河川管理(国土交通省)で、竹藪カットしてスッキリ。ところが、その後手を入れることなく、再び竹がグングン伸びて来たので、自力で伸びゆく竹カット。

すると、なんと円山川河畔に劇場がクッキリと現れた。まさに江原河畔劇場。ヨーロッパのゆったりと流れる川の畔に建つ建物だ。

こんな風景を大切にしたい。

色づき始めた木々

冷え込む日が多くなってきた。
山の木々よりも一足早く色づき始めた庭の木々。

秋の深まりとともに、黄色から赤へと変化していくのが楽しみだ。

久しぶりの会食

コロナ感染による緊急事態宣言がひとまず解除された10月。春より食事に招待する約束をしていた知人Cさんとの約束がやっと実現。我が家にとっても、久しぶりに客人を迎えての食事。医師であるCさんのエネルギッシュな話を聞きながら会話が進む。地域医療の課題とそれを打破する構想は、ぜひ、たくさんの人とシェアしたい。息子夫婦、孫まで一緒の楽しい時間だ。

客人を迎え、庭のフェンネルやローズマリー、セージなどのハーブを使った、妻渾身のイタリアン。絶品でした。コロナ以前は、友人や知人をご招待して定期的に食事会をしていた。「with コロナ」のこれからの時代、人とのコミュニケーションがより大切に感じたひと夜でした。