
80回目にして初めて、但馬コネクションは現地に赴き、野外でのセッションを開催しました。

今回のセッションの案内人は、菅村定昌氏(兵庫生物学会但馬支部長/コウノトリ市民研究所副代表)。ハンドマイクを持つのが今回のセッションの進行役の但馬コネクションスタッフの高橋信さん。
菅村さんは植物に関するエキスパート、高橋さんは野鳥観察。参加者には昆虫観察の上田尚志さん、蜘蛛観察の山本一幸さん、さらに日高神鍋観光協会の岡藤泰明会長も参加して、自然観察と神鍋の歴史/観光のエキスパートが集結。なんともスペシャルなセッションとなりました。


噴火口へ登る途中。さまざまな植物を見つけては、その名前、特徴、私たちの生活との関わりなど解説がある。身近にある植物なのに知らないことだらけ。
蔓(つる)植物は、人間で言うと瘡蓋(かさぶた)のようなもの。傷口からの出血を止め、ばい菌の侵入を防ぐ。木にとっても傷のついた樹皮を回復する間に、蔓が覆い被さってくれる「マント集団」なんだと。


クズは葛根湯(かっこんとう)の成分の一つ。
ヒメコウゾは、和紙の原料。


なんだかわかりますか?
キバネツノトンボ(トンボではなく、ウスバカゲロウの仲間)
写真をクリックして拡大して見てください。
ツノが可愛い。まるでジブリの世界に居るよう。






「山焼き」を終えた噴火口。もう新しい植物の芽がぐんぐん伸びて来ている。点々としているのはススキ。秋にはススキが火口の中を埋める。


2時間の噴火口巡りを終えて下山したところ。
2万年前、縄文時代に遡り、当時の神鍋山がどのように誕生したのか、植物がどのように成長してきたのかなど、歴史を辿りながら、人の生活との関わりにも触れながらの解説。

山と人里が一望できるところが興味深い。
この風景は、古(いにしえ)の営みを想像する。
私の好きな風景の一つです。