“HYPER BEATLES” 高橋アキ

HYPER BEATLES

高橋アキ : piano

1 I. Here, There & Everywhere
2 II. Blackbird
3 III. Hide & Seek In “Norwegian Wood (This Bird Has Flown)”
4 IV. Here Comes Lucy (Here Comes The Sun) (1-4 Raphael Mostel
5 Yesterday (三宅榛名
6 When I’m Sixty-Four (Alvin Curran
7 Something (羽田健太郎
8 The Beatles 1962-1970 (John Cage
9 Michelle (Barbara Monk-Feldman
10 And I Love … (And I Love Her) (松平頼暁
11 She Said She Said (Carl Stone
12 The Fool On The Hill I  (井上 鑑
13 The Fool On The Hill II  (井上 鑑)
14 Goddess Of Liberty—”You’ve Got To Hide Your Love Away”( Peter Garland
15 Short Fantasy On “Give Peace A Chance”  (Frederic Rzewski

(   )内は編曲者。

ピアニスト高橋アキさん、1989年〜1992年に企画し、自ら演奏したの異色のアルバム。シリーズでCD4枚をリリース。その最初の1枚がこの “HYPER BEATLES”。1990年代に購入した愛聴盤。これを一言で解説するのは困難なので、ライナーノートで高橋アキさんが語っているところを抜粋します。

「ビートルズの作品の中から、あなたの好きな1曲を選んでアレンジをしてください」という呼び掛けに答えて、多くの作曲家が私のために曲を作って送ってくれた。1989年上旬から少しずつ進行しはじめたこの企画は、まだ続行中であり、次は誰からどんな曲が届くのかと楽しみな毎日である。

「今、私がなぜビートルズを弾くのか」という躊躇や不安が、正直言って企画の段階では、私自身の中に全くなかったわけではない。しかも依頼する作曲家たちのほとんどは、現代音楽畑の私の友人たちである。

ところが皆二つ返事で引き受けてくれたばかりか、ビートルズに同時代の音楽として親近感を持ち、とても詳しく知っているのには驚かされたものだった。そして次々と送られてくる作品を弾いていくうちに、それらの躊躇や不安もすっかり消え、今では私自身さらに積極的にこの冒険を楽しむように変わってきている。

(「プログラム・ノートに変えて」高橋アキ) CDライナーノートより

高橋アキさんが、友人知人の現代音楽にビートルズの好きな楽曲を選び編曲を依頼し、それに応えて送られてきた楽譜を高橋アキさん自らピアノ演奏する。

ジョン・ケージをはじめ、国内外で活躍する現代音楽の先鋭作曲者というのが凄い。それぞれの感性とアイデアが飛び抜けていてバラエティにとんでいるのが面白い。唯一無二のアルバムと言える。

現在、このシリーズのCDは廃盤でなかなか手に入らない。そんな訳で2016年に新たに高橋アキさんが演奏、録音した”HYPER BEATLES”シリーズがリリースされている。そちらも、またここで紹介します。

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