義理の妹夫婦(火山と地質研究)とその友人(乗り鉄)を案内して余部(あまるべ)鉄橋に来る。
余部橋梁(兵庫県美方郡香美町香住区余部)
余部鉄橋と言えば、どうしても列車転落事故の話をしなくてはならない。
1986年(昭和61年)12月28日の午後1時25分ごろに強風に煽られて通過中の列車が転落。乗務していた車掌1名と真下にあった水産加工工場の従業員5名の計6名が亡くなった。最大風速約33m/sの突風が吹いていた。
ちょうど同じ時刻に、私は会社の年末休日を利用して子供たちを車に乗せて大阪へいく道中であった。中国自動車道を東へ向かって走っていて、北からの強風に煽られてハンドルが取られるぐらいだったのをよく覚えている。但馬では雪が降り始めたかな、と思いながら運転していたが、まさか余部鉄橋から列車が転落するなんて想像もしなかった。
「余部」と口にするとその時を思い出す。
列車は香住駅から浜坂駅への回送中のお座敷列車で乗客がいなかったのが幸いだったが、下で働いていた人のことを思うと居た堪れない。
余部は山陰海岸ジオパークエリアにある。
リアス式海岸が続く。その突端にある村の一つの御崎(みさき)地区の「百手(ももて)の儀式」はよく知られている。平家の落人の集落と言われていることにまつわる行事。
余部集落は「屋根の向きが同じ」の解説が面白い。冬の強い季節風に瓦が飛ばされないように切妻屋根を風上に向けている。(上の集落写真)
昔は休日などはぶらりと車で但馬のあちこちを訪ねてたなあ、余部も御崎も。