ルソン壺とは、桃山時代末期にルソン島からこの種の壺が大量に輸入されたのに由来する。しかし、これ以前に同種の壺は大量に輸入されていた。広東省を中心に中国南部で作られた壺である。十四世紀初め頃に葉茶の容器に転用され始め珍重されてきた。室町後期に「草庵の茶の湯」が盛んになると茶室内で観賞されるようになり、さらに信長・秀吉の時代には書院の飾り道具にも用いられた。
文化遺産オンライン唐物茶壺 より
滋賀と京都からお見えになったお客様。ちょうど妻が「口切りの茶事」の準備をしていたので、その新茶を入れた壷をご覧いただく。これが我が家の「ルソンの壷」。
「ルソンの壷」には少なからずご縁がある。
2011年3月初め。野村美術館の谷 昇館長の「茶のルーツを訪ねる旅」(個人的テーマによる少人数の旅)に同行させていただく。雲南省がメインの訪問地だが、その前にまず上海から広東省広州に飛び、佛山市博物館で「ルソンの壷」を見学。
ブログ【KOH’s VIEW】
お茶のルーツを訪ねて~「ルソンの壺」の巻(広州・佛山)(2011年3月3日)
懐かしい記憶が蘇ってきます。
ちょうどこの頃、NHKの番組「ルソンの壷」で弊社の取材中。
「ルソンの壷」の由縁を知り、その生産地を訪れていることに興奮しました。