両班(ヤンバン)の村「良洞」(ヤンドン)を訪ねる

慶州の中心部から車で40分ぐらい北上するところにある村「良洞」(ヤンドン)
瓦屋根と藁屋根の入り混じった600年以上の歴史を持つ両班(ヤンバン)の集落。
現在もその伝統を守り、自然と調和しながら実際に村人が居住する。2010年にユネスコ世界遺産に登録される。

ヤンバン【両班】〔朝鮮語〕
高麗・朝鮮王朝時代の官僚組織、また特権身分階級。朝鮮王朝では、官僚は東班(文班)・西班(武班)の両班に分けられ、兵役・賦役免除の特権をもち、封建的土地所有を行なって常民・奴婢を支配した。党派に分かれ党争をくり返したことで、朝鮮王朝衰退の原因となる。
【大辞林】より

石を積み上げ、土を塗った土塀、瓦屋根も美しい。

各家の庭の隅には、陶器の壺が並ぶ。
キムチや味噌醤油などが詰め込まれているのだろう。(未確認)

「書百堂(ソベッタン)」は、慶州孫氏の宗家で、入郷祖の孫昭が1484年に建てた家。宗家らしい規模と格式を備えている大屋敷。朝鮮前期の住宅の重要資料となっている。
別名「松簷(ソンチョム)」とも呼ばれている。

「観稼亭」。
朝鮮時代の名臣・孫仲暾(ソン・ジュンドン)(1463-1529)が住んでいた屋敷。
村の高台にあり、この部屋(写真左)からの見晴らしは最高。

村中が自然に囲まれた佇まいが美しい。

重要民俗資料に指定され、世界遺産に暮らす現在の住民たちは、どんな生活をしているのだろうか。おそらく住み難いところもあるだろうし。
観光客用のトイレも美しく保たれ、道順の標識や案内もしっかりしている。伝統文化を守るのにかなりな国家予算を注ぎ込んでいるのではないか。
ふと、今の日本の文化予算はどうだろうか?と思う。

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