同世代と時代の先頭走る〜鈴木忠志(「私の履歴書」より)

アングラ四天王
演劇界でうねりが起こり始めた。早稲田小劇場が開場した1966年は最近亡くなった唐十郎が野外公演をし、佐藤信や串田和美がビルの地下に小劇場を構えた年でもある。翌年には寺山修司が天井桟敷という劇団を結成した。
私は寺山、唐、佐藤とともにアングラ四天王などと呼ばれた。地下という意味のアンダーグランドは、アメリカの前衛映画に用いられた言葉であるが、いつしか日本ではアングラ演劇という言い方が広まった。
『私の履歴書/鈴木忠志』 2024/09/11 紙面より

まさにこの時代に「アングラ四天王」の芝居を見漁った。
早稲田小劇場開場から少し遅れてだが、『トロイアの女』『アトリエNo.3 夜と時計』『宴の夜・一』『鏡と甘藍』『バッコスの信女』など。
『宴の夜・一』は、利賀村に引っ越した最初の公演にも行ったのが懐かしい。
白石加代子の『劇的なるものをめぐって』

唐十郎の状況劇場は、『唐版・滝の白糸』『腰巻おぼろ妖鯨篇』『糸姫』『蛇姫様-我が心の奈蛇』『ユニコン物語 台東区篇』など。

寺山修司の天井桟敷は、『阿呆船』『引力の法則(公開ワークショップ)』『中国の不思議な役人』『奴婢訓』『身毒丸』など。

「寺山と唐の乱闘騒ぎ」の時代は、中学高校時代だったので、私はちょっと遅れてきたアングラ・ファンだった。

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