シラユキゲシ〜隅っこで忘れてしまう

シラユキゲシ(ケシ科)
これが「ケシ」かと思わせる外見。葉は小さいフキのよう。花が咲いても、四枚の花びらと短いかたまった雄しべは、ベゴニアと誤解されそう。「白雪」の名は優雅だが、切ると濁った赤い汁が出て、ケシ科の素性をのぞかせる。中国中南部の二千メートル以下の山地の落葉樹林に生え、地下茎でふえる。
『花おりおり その三』 湯浅浩史・著

妻が「シラユキゲシ咲いてるね」と言うから、「えっ?どこ?」と返事する。知らなかった(忘れていた)のは、迂闊であった。こんなに可憐な白い花が、ここにあるなんて。

土壁と庭のモルタルのヘリの隙間に生えている。
こんなに本当に隅っこで咲くシラユキゲシ。
冬の間は、屋根から落ちてきた雪で埋まりっぱなし。
お隣には、これもカエデの種が飛んで(落ちて)きて芽を出したカエデ。

隅っこで植物がこんなふうに命を繋いでいるのはちょっと感動だ。