みんな一緒にやる(参加する)建築

この場合「参加する」とは、左官の久住章さんの手ほどきを受けながらモルタルを塗る左官職人、それを見学する建築家、工務店の担当者、設計の応援に駆けつけたスタッフ、ただただどんのになるのかなと期待と不安で見守るオーナー。みんな関わりながら工事は進む。

30年前にも、象設計集団の設計監修の基でドーモ・キニャーナを建築している時も、久住章さんと一緒に囲炉裏の漆喰を手で擦りながら仕上げを手伝ったり、窓ガラスに障子紙を貼る作業、ほんのちょっとした小さな作業だけど、その後、関わったことによる愛着は時間の経過とともに増してくる。当時小学生だった私の息子たちも30年経っても強い愛着を持っているようだ。「一緒にやる」って凄いこと、大切なこと。

ステンレスのメッシュを留める針金を折り曲げる。やらなくてはならない訳ではないけれど、やりたくなってくる。

浴槽に貼るタイルを検討する。濃淡複数の色のタイルの割合とその順列を検討している。まさかタイルをこんな風に決めて行くは。他ではおそらくないこと。それを自然体でやっている。

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