「交通まちづくり」って最重要

神戸新聞但馬懇話会に参加。
テーマは『「交通まちづくり」の新展開〜コンパクトシティ・MaaS・統合的政策』。
講師は宇都宮浄人 氏(関西大学経済学部教授)。

ポイントとして

大都市圏周辺と地方圏の衰退悪循環
「地域衰退」⇆「マイカー依存度高い」⇆「公共交通の衰退」⇆「地域衰退」。
対策として、地域公共交通の魅力向上(守るのではなく攻める)。一定の人口集積があれば悪循環を好循環に変えられる。(豊岡市の規模は充分可能な環境にある)

自動運転期待で思考停止してはいけない
特定区間では可能であっても、レベル5段階(公道を自宅と目的地の移動)は中期的には実現不可能。

欧州における公共交通の官民分担
公共サービス義務(PSO:Public Service Obligation)。官が公共サービスを発注。受注者は公的資金の支援を受け、サービス提供を求められる。

MaaS(Mobility as a Service)
利用可能なアプリで地域住民や旅行者にトリップ単位で複数の移動サービスを最適に組み合わせるサービス。日本ではまだ成功事例はない。アプリ開発競争だけ。(手段が目的となっていないか)

統合的政策(Integrated Policy)
あれもこれもと言う「総合的」ではなく、全体最適を目指す各分野を関連づける「統合的」が大切である。