晴れ渡った利賀村2日目

翌朝は、清々しい晴天。透き通った百瀬川。

今日の観劇は、
『弱法師』 芸術監督:宮城總、演出:石神夏希
『シンデレラ』 演出:鈴木忠志
(公演を撮影できないのがなんとも歯痒いが、致し方ない)

そして、

毎回の目玉演目『世界の果てからこんにちは I 』(演出:鈴木忠志)。
開演1時間前に舞台をチェックする役者の姿が見える。

世界で唯一の花火を打ち上げる野外劇。(鈴木忠志さん曰く)。おそらく間違いないだろう。打ち上げるのも劇団員のメンバー。もちろん、花火の資格をとって絶妙のタイミングで花火が上がる。

観客から拍手が湧き上がる。
花火の威力は絶大だ。

終演後、舞台に上がる鈴木忠志さん。
「私もあと2〜3年。死ぬまでやりますから、死ぬまで来てください」と挨拶。
ちなみにこの挨拶の常套句は、もう10年以上続いているとか。

学生時代からの40年以上の鈴木忠志大ファンである私としたら、もっとこの続きをと、手を合わせたい瞬間だ。どうか元気で来年も、再来年も。もちろん私も死ぬまで利賀村へ行く覚悟です。

SCOT SUMMER SEASON 2022〜今年も利賀村へ

昨日までの3日間、地元江原にて劇団「遊学生」公演『地獄変』のサポートを終え、今日からは富山県の利賀村へ出発。直近で今年で4回目。車で5時間半、休憩入れても6時間で利賀村へ到着。ライトアップした新利賀山房が迎えてくれた。

あいにくの雨だが、ワクワクしながら列をなす人たち。

『胎内』会場の「岩舞台」

今日の観劇
『新ハムレット』 芸術監督:平田オリザ、演出:早坂彩。
↪︎出演は劇団青年団。
『胎内』 芸術監督;中島諒人、演出:伊藤全記

『地獄変』(立光寺公演)3日間満席で盛況裏に終了

劇団「遊学生」『地獄変』、立光寺(豊岡市日高町江原)公演は、3日間満席で無事終了。初めて演劇を観る地元の方達、現役学生がやる演劇に興味を持った人、彼らが豊岡滞在中に出会い、お世話になった方達、それぞれ思いを持って観劇されたようだ。大声をあげてたたみかけてくる場面、真っ暗な中で進行するシーン、観客のそれぞれの反応を見ているのも面白い。

そして最終公演では、最後のシーンで本堂の扉が突然ガラーっと開く。外の光と空気が流れ込む。架空の物語に引き込まれていた観客が現実に引き戻される瞬間。まるで観ていたものが夢だったのか、と日常にもどる。なかなかにくい演出だ。

脚本を書き、演出をし、演じた。会場と宿泊場所探し、交渉、その他公演の全てをプロデュースする制作スタッフ。東大、慶大、早大の現役の学生たち。彼らの創造力と実現させる情熱パワーには脱帽。私も大いなる刺激と楽しい時間をいただいた。

本番と全く異なる打ち上げの学生たち。
普段の学生に戻った瞬間だ。

素晴らしい時間をありがとう。また、江原に来てください。待ってるよー。

遊学生公演『地獄変』

劇団「遊学生」の『地獄変』

作品解説の最後に「今からみなさまが過ごされる時間だけが真実ですから、よい時間を過ごされることを切に願っております。」と記して締め括っている。

何が始まるのか、と最初は少し身構え(どんな演劇でも最初はそのような気持ちになる)、役者の演技をある意味突き放したように冷静に受け止めようとする意識が強い。やがて芝居の展開が見えてくると、その空間、舞台、登場する役者たちが徐々に溶け込んで、芝居の中に入り込んでいく瞬間がある。(それがない芝居もありますが)

芝居の始まりに感じる「ぎこちなさ」は、私が受け止める意識の中にあるのか、それとも演じる役者が劇に入っていく「始まり」なのか。

物語が問いかける人間の本性と徐々に変化していく役者の演技、「入り込んで」いく私の意識。

「とてもよい時間」を過ごしました。

今回の『地獄変』と立光寺さんの圧倒的存在感を持つ本堂との巡り合わせは、偶然とはいえ、今公演のハイライトの一つでした。

立光寺(りゅうこうじ)〜演劇公演を控えて

立光寺(りゅうこうじ)の山門。
明日からこちらの本堂で劇団「遊学生」による演劇公演が行われる。

立光寺は日蓮宗のお寺。私の自宅の近くにあり、小さい頃より節分の時に、近所のお寺さんをお参りする習慣があり、こちらの立光寺さんにも必ずお参りしたのを思い出す。

また、こちらの寺院では、古くより毎年7月23日に「清正公祭り」が行われている。戦国武将の加藤清正を祀る。「せいしょうこうさん」と言って子供の頃から馴染みのある祭り。やがて、日高町と日高町商工会の「夏祭り」は、このお祭りと合流させて「日高夏祭り」として盛大に行うことになる。裏山から打ち上げられる花火は夏の名物だ。

立光寺のご住職さんのご好意で実現する劇団遊学生の公演『地獄変』。ご住職さんの「お寺は住民の皆さんに愛され、使ってもらうことも大切です」との言葉が印象に残る。「清正公祭り」だけでなく、境内を使って近所の子供たちが集まるミニ祭りなども開催されていました。

本堂で公演稽古ををする劇団のメンバー。
チケットの販売は順調と聞く。ぜひ、地元の江原の皆さんにもオススメです。
演劇を楽しみ知っていただき、学生たちとの交流も始まれば願ってもないことです。
いよいよ本番が近づいてきた。

晩夏の月

円山川沿いにあるベランダからふと夕暮れの空を眺めると半月が見える。

川からの風が心地よい。
竹と猛暑にやられたのか葉を落とし始めたカエデの枝を通して月が見える。

秋は意外と近くにやって来ているのかもしれないと思う夕暮れだ。

ジャズ・ラウンジ「Blue Moon」 〜城崎温泉に誕生

城崎温泉「西村屋ホテル招月庭」にジャズのライブが聴ける(できる)ラウンジが誕生。
オーナーからプロのジャズ生演奏が聴けたり、音楽仲間が気軽に自分たちで演奏しながら楽しめる空間があったらいいね、と聞いていたのが、ついに実現。

この日は、オーナー夫妻の親しい音楽仲間やジャズの愛好家、そして地元で演奏活動をしているジャズミュージシャンを招いての集い。私はこのルームに入るのは初めて。ピアノとドラムスは常設でまさにピッタリの空間だ。

後半は、ジャズ好き、ボーカル好きの友人たちが次から次へ。
ラウンジ Blue Moonで仲間とジャズってみるのもいいですよ。

江原地区の昔を知る(イベントの打合せを兼ねて)

私が生まれ育ち、住んでいる江原地区(豊岡市日高町)の昔(歴史)を知りたい、と常々思っていました。そんなところに、豊岡演劇祭のフリンジ参加のアーティストから声が掛かった。

近所の古い酒蔵の空間を利用して、旧家の酒造りの歴史をオブジェにして表現するインスタレーション。酒蔵のある江原地区の歴史(昔の話)を知ろうという会をしたいというもの。

そこで地区の長老さんたちに集まっていただきました。

本番は、豊岡演劇祭期間中の9/18だが、今回の趣旨と本番の打ち合わせを兼ねて、酒蔵前に集合していただく。円山川堤防ができる前の原風景、今や空き地、空き家が多くなっているが、かつて商店街だった頃の話、そもそも「江原」の地名の由来は?今のこの細道は「山陰街道」だったのか?「江原」はなぜ日高の中心になったのかなど、話は止まることなく弾む。

このまま本番に持って行きたいぐらいの充実した楽しい時間となりました。
本番(9/18)をお楽しみに。