2014年5月10日 ブログ「KOH's VIEW tumblr」より転記

久しぶりの早稲田大学。このから見る大隈講堂は私が学生であった頃と変わらない。
ただ、アングルを変えて後ろを振り向くと政経学部の新しい校舎の建築中である。

稲門政経会よりある案内が来たのでやってきた。
劇団SCOTの主宰者であり、演出家の鈴木忠志氏。あの「早稲田小劇場」の鈴木忠志氏なのだ。
学生時代に文学部で行なわれていた鈴木氏の講義をモグリでよく聴講しました。
今回は、これまでの「早稲田小劇場」を取り壊し、新しく「早稲田小劇場どらま館」として
立て直すことを記念しての講演会となった。タイトルは「演劇の社会的使命」である。

鈴木氏のお話。
• 演劇が好きでやった訳ではない。日本のアイデンティティ、日本の西洋 化が正しかったのか、
現代社会の持つ問題をあぶり出しどう解決していくのかを考える手段と して「演劇」が
相応しいと思ったから演劇をやった。
• 私はどこから来て、どうなって、どこへ行くのか?演劇と言う形式を通 して考える。
• 社会が混乱した時に演劇が面白い。オイディプスもシェイクスピアも主 人公はみな「人殺し」
• 1955年以降、都市に人口の70%が集中し、高度経済成長と共にエネルギ ーが電気
(火力、原子力に依存し、生活スタイルが変わり、日本人は精神的に分 裂し、身体が変わった。
• この経済成長の中の管理システムに適応する人、できない人。アングラ 演劇はそんな情況で登場した。
• インターネットによりコミュニケーションが変わった現代の危機は、「言語」の変化。
脱・身体化。「正面を切る」ことができなくなった現代人。
• 限界集落(富山県利賀村)にも日本のこんな魅力があるんだよ。
日本人として誇り高く、国際的にも注目される場があるんだ、と示したい。