ノイシュヴァンシュタイン城〜ルートヴィッヒ二世への旅

今日は、ルートヴィッヒ2世への旅。

リンダーホフ城(Schloss Linderhof)を訪ねる。 ルートヴィッヒ2世がフランスのロココ様式で造らせた城。1874年〜1878年の4年かけて完成。

建設の目的は隠遁用という私的なもので、威嚇しようとしたものではない.

噴水池からは、数分ごとに高さ30mにもなる水柱が立つ。

庭園の噴水横にはあるヴィーナス像。

当然ながら、城内は撮影禁止。中にこそルートヴィッヒ2世の人となりが伺える空間や品々があるのに、紹介できないのは残念だ。

アルペン街道と呼ばれる道をバスで東へ移動。
切立つ山の間にある平らな草原。
日本であれば、渓谷となり川が山を削る。しかし、こちらはかつて氷河が大地を削ったから、平地となったとの理解でいいのだろう。

1時間弱バスで走ると、フレスコ画が描かれた小さな村に到着する。
村の名はオーバーアマガウ。

10年に一度、上演される『キリスト受難劇』(Passionsspielen)で有名な村。

1632年にドイツではペストが猛威を振るい多くの人々の命を奪ったが、ここオーバーアマガウは、被害が少なかった。村の人は神に感謝するために村人総出で上演して来た。1634年以来、380年余り続く。上演の年には50万人の人が村を訪れる。

村の散策。

シュヴァンシュタイン城(Schloss Neuschwanstein)。

ルートヴィッヒ2世が17年の歳月をかけて、19世紀後半に築城。
城へと続く道の途中にかかるマリエン橋からの光景。

作曲家リヒャルト・ワグナーのパトロンとしても有名なルートヴィッヒ2世。城の名前となったのは「ローエングリン」から来ている。

ノイシュヴァンシュタイン城から見た風景。

食のミュンヘン〜オクトーバーフェストと市場

ミュンヘンのもう一つ目玉。
「オクトーバーフェスト」(Octoberfest)
世界最大のビール祭り。ニュースなどで知っていたが、来てみるとその巨大(?)さにびっくり。改めてビール好きのドイツが目の前に。

9月下旬から10月初旬の開催期間に600万人が訪れると聞くが、私の感覚では1000万人ではないか。ビールは1リットル・ジョッキのみ11.2ユーロ。(約1500円)。掛け算すると期間中の売上はいくらになる??なんて計算してしまう。

私はバイエルン料理のシュヴァイネハクセ。(骨つき豚のスネ肉)

こちらは、グリルしたチキン。

こちらは、ミュンヘン名物の白ソーセージ。
ヴァイスヴルスト。

3人それぞれ違う料理を注文して、お互いにシェア。
いろんなお料理食べないと。

それにしても、ビールがないと食べられない料理ばかりです。
(当たり前ですね)

隣には、オランダから来た3人の男たち。朝6時に家を出て、鉄道で来たと。ビールと世界からの人と会話を楽しむために、毎年来ていると。その向こうはイギリスから来た女性たち。

あちこちの巨大会場をハシゴしながら腹パンパンの午後でした。

オクトーバーフェストをあとにして、地下鉄で移動。
新市庁舎(Neues Rathaus)
1867年〜1909年の40年以上かけて建築された。

夕暮れ時の新市庁舎前、マリエン広場。

マリエン広場を抜けるとすぐに市場がある。

オリーブ

魚介類も豊富だ

秋のフルーツがズラリ。
四角の区切りで整然として並ぶところはドイツならでは、かな?

ミュンヘンの秋はアートから

朝5時に起床。ミュンヘン郊外の閑静な住宅街。

Langenback駅まで徒歩3分と抜群に便利な、だけど静かな街。
朝8時30分の電車で出かける。

ミュンヘン駅に到着寸前。高層ビルはほとんどなく、広々とした印象だ。

9時過ぎにミュンヘン駅に到着。
ビジネス通勤の時間帯のはずだけど、ネクタイ姿はほとんど見かけない。スタンドのサンドイッチやコーヒーを販売している店があちこちに。

まずは、アルテ・ピナコテーク美術館へ。
ミュンヘン駅からバスで10分ほど。

1836年、ルードヴィッヒ1世の命により創立。

作品は、15〜18世紀の絵画を中心に収集展示されている。

宗教絵画がほとんど。

ドイツの画家デューラーの自画像。

海外の美術館は、写真OKというのが多いが、素晴らしい貴重な絵画を観ると本当に良いのか、と躊躇してしまう。

作品の前で何やら集まって解説する姿がある。

お目当はこれ。
フェルメール。
日本だと長蛇の列に沿って移動しながら数秒鑑賞すると言った光景を想像するけど、こちらでは、ゆっくりと解説を聴きながら鑑賞。

これでもかと作品が並ぶが、高い天井のせいか、ゆったりと鑑賞できるのが凄い。

『ロングナイト・デイ 10月20日、19〜2』

つまり、日を設定して夜の7時から深夜2時まで美術館がオープンしている。こういうところにも美術を楽しむ文化の深さを感じる。

久しぶりのドイツ、初めてのミュンヘン

ミュンヘン空港に着陸態勢。

久しぶりのドイツ訪問。これまでは、フランクフルト以北か以東は何度か訪問したことがあるが、南部は初めて。

ドイツ人の友人Bさん(結婚して日本在住)と妻と3人の旅が始まる。

ミュンヘン空港では、友人Bさんの中学高校時代の友人が迎えにきてくれていた。さっそく、友人の恩恵を受けながらの滑り出し。ホントにありがたい。

ミュンヘン空港から車で走り出すとすぐに田園風景が広がる。まさに私が描くドイツのイメージ通りの丘と畑と牧草地と集落。

今回はBさんの別の友人の家を借りての滞在となるので、途中のスーパーで買い出しだ。秋の果物、野菜、そしてもちろん肉類にチーズが豊富に並んでいる。ああ、ドイツに来たと実感。

ビールは、瓶で売っているのが主流。瓶は回収してリサイクルするシステムがあって、資源の活用、ゴミ問題の意識が高いのがすぐにわかる。

空港から直行すると20分ぐらいの所にある友人の家。2階のベランダから観る夕焼け。思えば家を出発してから約19時間が経っている。頭と気持ちがまだ整理つかないまま夕陽を眺めている。

荷物開くのもそこそこに、近くのレストランで夕食。

もちろんビール!!
(最初の一口のなんと美味しいことか!)

これからの旅の安全と充実を願いながら乾杯。
そしてドイツの友人たちに感謝。

4つの光景を比較してみよう

ミネアポリス上空

ミネソタ州ミネアポリス空港への着陸前。

山がない。
川がない。
池がいくつもある。
木々は整然と同じが植林されているよう。

リンカーン上空

ネブラスカ州リンカーン空港への着陸前。

山がない。
蛇行する川が合流。
川に中洲がある。
木々が川に沿っている。

シアトル上空

ワシントン州シアトル空港から離陸直後。

向こうに山が連なる。
手前にも小さな丘陵がある。
池を囲むように市街地がある。

成田上空

成田空港への着陸前。

川幅は大きい。
林が集落を囲む。
道路が不規則に曲がる。
集落の間に田んぼがある。

同じく成田空港着陸前。

田んぼが美しい。

姉妹提携55周年〜兵庫県・ワシントン州

訪米の一番の目的は、「兵庫県・ワシントン州姉妹提携55周年記念調印式」に出席すること。場所は、シアトル市から南へバスで約1時間にあるオリンピア市にあるワシントン州議事堂。

議事堂の正面階段にて。

今回の兵庫県からの参加者は、知事を代表に県庁職員、県会議員、私たちビジネスミッション団、県立大学、町村会、県民交流団、中高生代表など、総勢70名。

後ろに立つ井戸知事とインズリー知事

加東市の中高生たちが、♪「こいのぼり」を合唱。

参加者に拍手を贈るワシントン州のジェイ・インズリー(Jay Inslee)知事、井戸敏三 兵庫県知事。

式の開始を待つ参加者

調印式が行われる議事堂の部屋。
大理石の格調高い部屋。

調印を終え握手する両知事。

両横にいらっしゃるのが松本隆弘 兵庫県議会議長、ワシントン州の副知事。

調印式が終了し、部屋を出ると議事堂の中央広場では、地元の合唱団の子供たちがお祝いの演奏。ヴァイオリンやリコーダーも演奏しながら素晴らしい演奏だ。特に、日本の歌「ふるさと」が議事堂に響き渡ったのが印象的だった。

議事堂横にある知事公邸に場所を移しての歓迎レセプションの立食パーティ。

公邸玄関前のテラスで鏡開き。

両知事に注目。
木槌をおもいっきり振り落とし、凄まじいばかりの形相。(笑)
これも、55周年の重みなのか、何か人知れない思いが詰まっているのか。

兵庫県とワシントン州の次の55年に向かって友好を深めて行こうと、両知事のメッセージが発せられ、パーティが始まる。

“Amazon Spheres”と”amazon go”〜シアトルの注目スポット

今年(2018年)1月にオープンしたアマゾン・スフィア(Amazon Spheres)。

シアトルのダウンタウンにあるAmazon本社ビル「DAY 1」の前にある。3つのガラス張り球体が連なった建物。

最上階のフロアは自然光が射して気持ちいい。
これもAmazon社員のワークスペースだそうだ。
「クリエイティブな仕事を」と言う目的で建てられた。

チェアで会話しているのも、ビジネスの打ち合わせだろうか。

4つのフロア。

気温22℃、湿度60%に設定してある

スフィア中央には17mもある巨木(ゴムの木)がある。
その周囲を熱帯の植物が取り巻く。
まるでアマゾンだ。(笑)

今を時めくAmazon。
大注目の中、これでもか!って感じが漂う。

こちらも今年1月にオープン。

「何が凄いか」って?
「無人レジ」と言うよりも「レジのないコンビニ」と言った方が正確かも。

まずは、スマホにamazon go のアプリをインストール。
スマホをこの機械にかざして入店するだけ。

商品は食品を中心とし、小さな雑貨なども販売。

無料のショッピング・パックがあるが、ポケットに入れようが、各自のバッグに詰め込もうがOK。

お客の行動はすべてセンサーや映像カメラで読み取られ、店を出てから数分後に、アプリにその請求明細が送られ、それぞれのカードで清算される。

Amazonは昨年、食品会社ホールフーズを買収し、生鮮食品も含めて食品の販売にも乗り出した。

このamazon goの「レジなし無人販売」には、私たちの未来の生活変化がギッシリと詰まっている。

お土産のチョコレート、コーヒーのマグカップ、タンブラーを購入。
締めて62ドルをカバンに詰め込んで立ち去りました。(笑)

初シアトルはバスで

ベルビューからダウンタウンへ

私にとって初めてのワシントン州シアトル市。

昨晩遅くシアトルに到着。一夜明けて初めて見るシアトル市は朝日に照らされて眩しい。

シアトル市はアメリカ太平洋岸北西部で最大都市。人口約70万人。夏は涼しく、冬は湾岸のためか緯度の割には寒くない。生活水準は高く、文化も豊か。

有名人としては、ジミ・ヘンドリックスの生誕地、ニルヴァーナが誕生し、ブルース・リーが移住してきた。

企業は、ボーイング社、マイクロソフト(ビル・ゲイツ)、スターバックスもシアトリで誕生した。

街の至る所にカフェやレストランがある。人気店の前は旅行者が集まる。

パイク・プレイス・マーケット(Pike Place Market)。1907年に創設された公設市場。アメリカでの先駆けとなった。この中にスターバックス1号店もある。

アメリカ・メジャーリーグ、シアトル・マリナーズの本拠地セイフコフィールド(Safeco Field)。イチローもこの球場で大活躍。日本でマリナーズの試合中継を観ている時に、機関車(?)の汽笛が聴こえたのを覚えているが、周囲の環境を知って理解。

スターバックス・コーヒー(Starbucks Coffee)の本社ビル。ダウンタウン南側のソードー(Sodo)地区にある。

本社1階には「スタバ」がある。(笑)

よりゆったりとした空間と奥にはパンを焼いたり、サンドイッチを調理しているコーナーがある。(スタバで調理しているシーンは珍しいですね)

ネブラスカ州とは縁が深い〜Kawasaki Motors Mfg.

リンカーン市

大平原の中に建つ議事堂。

今日は議事堂見学からスタート。
大理石で作られた荘厳な建物。天井、壁のモザイクは、全てこのネブラスカ開拓の歴史が刻まれている。

ネブラスカ州は1863年にアメリカ37番目に成立した州。
全米唯一の1院政の議会。それがこの議場。

色が異なる大理石でできた柱。先住民族やそれぞれの多様な地域を尊重するためのもの。予算は2年間で決定される。

先住民の歴史を描いた重厚な扉。

議事堂の廊下には、州に貢献した人のブロンズ像が並ぶ。
先住民の胸像も。

伊藤直樹 氏(在シカゴ日本総領事)、ピート・リケッツ氏(ネブラスカ州知事)、井戸敏三 氏(兵庫県知事)

井戸敏三 兵庫県知事とピート・リケッツ ネブラスカ州知事から共同声明が発表される。立会いは在シカゴ総領事館の伊藤直樹 総領事。

経済交流、大学・研究機関などの人材育成交流、相互理解向上のための交流の促進の合意です。

ピート・リケッツ州知事のプレゼン

場所をネブラスカクラブ( USバンクが入る市中ビル20階)に移し、ビジネスセミナー。リケッツ知事、井戸知事からプレゼンテーションがある。

ランチが始まると立ち上がって、日米双方握手しながらの自己紹介。これは日米ではありませんが、勢い余ってのツーショット。

四輪バギー生産ライン

午後は日系企業訪問。ネブラスカ州進出、日系企業トップのKawasaki Motors Mfg.Corp.,U.S.A.(川崎重工業)。

従業員2200名(一部メリービル工場含む)、ATV(四輪バギー)、水上オートバイ、鉄道車両を製造。

特に、川崎重工業さんにとって鉄道車両は最重要部門。ニューヨークの地下鉄車両、全米の各都市で活躍する鉄道車両を製造するラインには驚きだ。今度ニューヨークに行ったらこの製造ラインを思い出すのは必至。

壮大なスケールの鉄道車両工場は撮影禁止なのでお伝えできず残念。

井戸知事が熱心に製造工程や機械のこと、さらに販売先などのマーケティングについてたくさん質問されるのには驚きだ。

知事の意外な(失礼)側面に触れられたり、在シカゴ日本総領事館の伊藤総領事さんとも親しくお話ができるのも、こうした海外視察の良いところ。

州都リンカーン市の人口は26万人。
全米「住みやすい市」のベスト5に入ったこともあるという。

ネブラスカ州ビジネス訪問〜穀物、牛肉を運送する巨大物流

ネブラスカ州リンカーン市を出発をし、オマハ市へと向かう。見渡すかぎりのトウモロコシと大豆の畑が続く。

ネブラスカとは、ネイティブアメリカンの言葉で「平らな川」と言う意味。

ネブラスカ州には、ポンカ族、オマハ族、サンテ・スー族(ダコタ族)、ウィンネバーゴ族と言う4つの部族が住んでいる。

Dee Baird氏 (左端)、Cobus Block氏(右2人目)

オマハ市に到着。
オマハ商工会議所のメンバーとランチ・ミーティング。
みんなお洒落ですね。

右から二人目がネブラスカ州政府経済開発局のCobus Block氏。彼に私たちの訪問先をアテンドしていただいた。

ネブラスカ州の産業は農業。州別生産額は全米第3位(23,639百万ドル)。トウモロコシ、大豆についで牛肉となる。私たちもオマハ・ステーキをいただく。赤身で柔らか。焼き加減もパーフェクト!

私の前に座ってたディー・ベアードさん(経済開発副部長)。私の次男は、日本の高校(豊岡高校)を卒業後すぐにアメリカの大学に進学。お隣のアイオワ州の大学で4年間学んだと話すと、なんとベアードさんの夫も同じ大学を卒業。最後に一気に話が盛り上がり、ツーショット。(It’s a small World ! )

午後は、穀物商社Scoular社。どう言う経緯か知らないけど、例の粉飾決算が発覚して倒産した(エンロン事件、2001年)エンロン社から買収したのが、この本社建物だそうだ。

農産物ビジネスについて説明を聞く。特に、日本への大豆の輸出が大きい。日本の大豆消費の7%が、このScoular社からものとは驚きです。

本社建物の外観はシンプルだが、中のオフィスルームは高い天井とクラシックな意匠で落ち着いて仕事ができる。地方にあってもアメリカ企業の底力を感じる空間だ。

午後2つ目の訪問企業は、物流のWerner Logistics社。全米4位のトラック輸送会社。トラック7000台、コンテナー24,000台を駆使して、全米の物流を支える。特に、国境超えのメキシコとの物流は全米1位。

創業者のC.L.Werner氏の写真。19才の時、家にある小さな乗用車を売り、その資金で中古トラックを購入して創業。1代で全米4位のトラック運送業者に。現在82才でご健在。まさにアメリカン・ドリームを実現した人物。

ワーナー氏が19才の時に購入したトラック(レプリカ)。
最初はこれ1台。自ら運転し、草原の風をきって疾走するワーナー氏の姿を想像する。
 

会社を案内していただく副社長(右側)。ちょうど通りがかったベテランのドライバー(左側)。50年間無事故。ワーナー社の誇りだとの紹介です。

大型トレーラー運転のシミュレーション機。

超デカイ敷地と社屋。全米をカバーする配車セクションのオフィスは壮観。その他、ドライバーのためのジム、プール、ショップ、休憩場所など全て24時間オープン。

実際にやってみる。街、草原、雨、雪、工事、横道から飛び出してくる車、などいろんな場面が登場。横風も想定してハンドルが取られ、シートが揺れる。とてもトレーラーを運転するなんて想像もつかない。

社屋裏手には、数百台の現役トラックが整列する。

トラックの平均年齢は1.9才。新車トラックを購入してから3.5年〜4年で更新。月200台ものトラックが中古市場で販売し更新される。メンテナンスが良いため、高額で売れるそうだ。その販売利益は10億ドル。アメリカ経済、市場のダイナミックさに圧倒される数字だ。