久しぶりの心斎橋

「大丸そごう東入る」。当時のこの通りの呼び名。
今はもう「そごう」はないが、変わらぬ通りの佇まい。ゴジャゴジャっとしたお店と電線、狭い歩道。

「当時」とは、昭和50年代。私は大学を卒業し、京都に本社があるディスプレイ関連会社に就職し、大阪支店勤務となった。この通りにある支店から、毎日毎日この通りを行き来しながら働く。今でも、この通りを歩くと当時のことが蘇ってくる。

この通りにある老舗蕎麦店「浪花そば」。店の構えは当時と全く変わらない。今回もやはり昼食はここにしないといけない。変わらぬ美味しさ。大阪で蕎麦ならここ。ぜひ、行ってみていただきたい。

当時の仕事は、百貨店の店舗設計、什器、マネキン・ボディなどのディスプレイを提案し、実際に搬入搬出を行う営業の仕事。私はこの心斎橋大丸の担当。上部の外装は違うが、この煉瓦調の本店ビルは変わらない。

何年経ってもここに来ると、「当時」のことが記憶に蘇る。

鈴木忠志トーク〜利賀村3日目

恒例の『鈴木忠志トーク』。
毎回、いきなり「何か質問は?」と切り出す鈴木忠志さん。
何を知りたいのか、何に関心があるのか、なんでも答えるよ、と始まる。

初めて利賀村に来る人、過去、現在に実際に演劇をやっているか、強い関心を持っている人など、様々な視点から質問が飛び交う。特に、初めての人から「なぜ利賀村へ来たのか」「シンデレラ」のエンタメ性を観劇して、「演劇理論が変わったのか」など、ストレートな質問に対して鈴木さんの受け答えが面白い。

「今さら訊くなよね」と言いながら、その答えは毎度、本質をついたもの。
役者の日々の肉体的鍛錬・演技指導だけでなく、これも「鈴木メソッド」か。

今日の観劇は、
『鈴木忠志トーク』 利賀大山房にて
『エレクトラ』 演出:鈴木忠志、作曲・演奏:高田みどり

2つの演目を見終えて、14時に利賀村を出発し帰路につく。
休憩入れて約6時間の車の旅。
回を重ねるごとに、近くに感じてくる。
来年また来よう。

晴れ渡った利賀村2日目

翌朝は、清々しい晴天。透き通った百瀬川。

今日の観劇は、
『弱法師』 芸術監督:宮城總、演出:石神夏希
『シンデレラ』 演出:鈴木忠志
(公演を撮影できないのがなんとも歯痒いが、致し方ない)

そして、

毎回の目玉演目『世界の果てからこんにちは I 』(演出:鈴木忠志)。
開演1時間前に舞台をチェックする役者の姿が見える。

世界で唯一の花火を打ち上げる野外劇。(鈴木忠志さん曰く)。おそらく間違いないだろう。打ち上げるのも劇団員のメンバー。もちろん、花火の資格をとって絶妙のタイミングで花火が上がる。

観客から拍手が湧き上がる。
花火の威力は絶大だ。

終演後、舞台に上がる鈴木忠志さん。
「私もあと2〜3年。死ぬまでやりますから、死ぬまで来てください」と挨拶。
ちなみにこの挨拶の常套句は、もう10年以上続いているとか。

学生時代からの40年以上の鈴木忠志大ファンである私としたら、もっとこの続きをと、手を合わせたい瞬間だ。どうか元気で来年も、再来年も。もちろん私も死ぬまで利賀村へ行く覚悟です。

SCOT SUMMER SEASON 2022〜今年も利賀村へ

昨日までの3日間、地元江原にて劇団「遊学生」公演『地獄変』のサポートを終え、今日からは富山県の利賀村へ出発。直近で今年で4回目。車で5時間半、休憩入れても6時間で利賀村へ到着。ライトアップした新利賀山房が迎えてくれた。

あいにくの雨だが、ワクワクしながら列をなす人たち。

『胎内』会場の「岩舞台」

今日の観劇
『新ハムレット』 芸術監督:平田オリザ、演出:早坂彩。
↪︎出演は劇団青年団。
『胎内』 芸術監督;中島諒人、演出:伊藤全記

「畠山記念館の名品」〜能楽から茶の湯、そして琳派〜

京都国立博物館で開かれている『畠山記念館の名品』展に行く。
東京港区白金台にある記念館には、数年前に訪ね鑑賞したことがあるが、現在は改築工事のための長期休館。ということで、畠山記念館の収蔵品の多くが関西に来るのは初めてだそうだ。

荏原製作所の創業者である畠山一清(即翁)が50年かけて集めた茶道具、美術品を紹介。畠山即翁の人となりを交えながら展示。

多数の展示品に圧倒されながら、帰りはもう夕暮れ。

メモ
国宝 『煙寺晩鐘図』牧谿 中国・南宋時代(13世紀)
重文 『井戸茶碗 銘 細川』 朝鮮半島・朝鮮時代(16世紀)
重文 『四季草花下絵古今集和歌巻』 本阿弥光悦/書、俵屋宗達/下絵 江戸時代(17世紀)

STAY豊岡で城崎温泉

コロナ感染対策で自粛を余儀なくされている豊岡市内の旅館・民宿などの支援策として「STAY豊岡」プロジェクト(6月1日〜7月31日)が実施されている。家族で、そして7月からは豊岡市民同士でも、宿泊費の半額(最大1人1万円)が補助される。

我が家も私たち夫婦、息子夫婦、孫2名の6名で城崎温泉に宿泊。食事や会議、宴会などで利用することはあっても「泊まり」まではなかなかない。

家族揃っての「温泉旅行」は初めて。普段「行こう、行こう」と言いながらなかなか実現しなかった家族旅行が思わず実現。

プライベートな写真でいいのがなく、部屋の窓からの風景になってしまった。御馳走が並んだ食事や部屋でトランプしたり、一緒にお風呂に入ったり、かけがいのない時間を過ごし、新鮮な体験となった。

露庵 菊乃井

2014年10月18日 ブログ「KOH's VIEW tumblr」より転記
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京都・露庵 菊乃井』で食事。
最初のお料理の盛りつけから「来たー」って思わせる素敵な演出。

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小鮪(こしび)である。そう鮪(まぐろ)の稚魚である。菊乃井さんの真骨頂、小鮪黄身醤油。美味であることは一目瞭然ですね。

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松茸の土瓶蒸し。繊細なお出汁が最高。

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鮎の塩焼き。

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季節、そして店名。菊尽くしのお料理でした。

田植えと夕暮れの車窓

青山界隈をウロウロとした後、豊岡へ帰る山陰線の「特急きのさき」の車窓風景。水を張った田んぼの風景にホッとする。

沈む夕陽に向かって由良川の横を行く。

東京から地方へ移動する時のダイナミックな風景の変化も楽しいもんだ。

もう田んぼに水を

急遽、東京へ。
新幹線の窓からの風景は、もう田植えの準備。
あちこちの田んぼに水が入る。

田の水面に映る景色が美しい。
この光景を見るのが楽しみだ。