イワダレソウ〜グランドカバーに適している

イワダレソウ(クマツヅラ科)
今、この植物が意外な場所で活用されだした。それは都会のビルの屋上。岩垂れ草の名のように、本来の生育地は暖地の海岸の岩場や砂地。暑い砂上をはって茂る能力が屋上緑化に向く。しかも、海浜植物では少ない浅根性で、荷重上厚く土壌を使えない既存のビルにはぴったり。ただ強い耐寒性はない。
『花おりおり その五』 湯浅浩史・著

ずばり「グランドカバーに適し、雑草が生えてくるのを抑えてくれる」。この言葉に関心を持つ。ただ、それを知って購入したり、意図的に植えたわけではないのですが、広場の土を入れ替えた時に、その土に種か苗がくっついていたのかもしれない。

さらに詳しく調べると、いろいろと注意も必要なことがわかってきました。

イワダレソウはクマツヅラ科・イワダレソウ属に分類される日本産の植物です。元々のイワダレソウは、海の浜の砂場に似た所に這いながら育ちます。日本では、伊豆半島から南西諸島の海岸側にかけて分布しています。

クラピアは、宇都宮大学の教授であった倉持仁志さんにより日本産のイワダレソウを用いて品種改良したのが「クラピア」です。クラピアの生長っぷりは芝生の約10倍にも昇ります。そのためグランドカバーに利用される機会が多いです。

外来種もありヒメイワダレソウと呼ばれています。ヒメイワダレソウは東南アジアからペルーの亜熱帯地域に自生しています。世界中では約200種類もの品種があることが確認されています。ヒメイワダレソウは野生化が警戒されている品種で、生態系被害防止外来種リストに指定されました。その理由にはヒメイワダレソウが日本の生態系の被害を及ぼす危険性があるとしたからです。

引用元:Green Snap 「イワダレソウの花言葉|種類や意味、花の特徴は?」より

外来種のヒメイワダレソウは日本の生態系に被害を及ぼす危険性があるので、外来種か日本産かをしっかり区別することが大切。

品種改良した「クラピア」はOKなので、こちらを探してみる価値はありそう。芝生の10倍のスピードで広がる、というのは、広場の草刈りに奔走している現状には有効そうだ。

すぐに咲いた!〜イセハナビ

今月初めの和歌山の旅で立ち寄った「南方熊楠記念館」(白浜町)で手に入れたイセハナビ。「熊楠が好んだ」の解説を見て(つい)購入しました。寄付箱に200円入れ、ご希望の方はお持ち帰りください、というもの。

鉢に植え替え3階の花棚に置く
どんな植物かも知らなかったが、もう一輪の花が咲いた。

どんな植物か調べた時に「花は夏から秋に、薄赤紫色の唇形の花を咲かせます」との説明。確かに、季節は今、色も解説どおり、唇形というのは?(こんな感じを言うのでしょうか)

よく観ると、花の下側には蕾が付いている。どんどん開花してくるよう。なかなか愛くるしいイセハナビ。いい出会いです。

イセハナビ(伊勢花火)って?

これがイセハナビ
初めて聞く名前であり、もちろん見るのも初めて。

先日訪れた南方熊楠記念館」(和歌山県白浜町)のロビーで出会う。記念館運営基金にする寄付箱の横に数個置いてあるのを見つける。「欲しい方は寄付箱に200円を」との説明文。さらに「南方熊楠が好んだ」との記述。この記述に反応してしまいました。

「キツネノマゴ科の中国原産の草」との解説だが、もっと知りたいのでネット検索。
すると面白い記事を発見。

・和名はイセハナビ(漢字表記で「伊勢花火」)。なぜ「伊勢」なのか?
・漢名が「日本黄◯草」「日本馬藍」というように接頭語に「日本」が付いている。日本が原産?
・命名者(西洋人)が、初めて目にしたのが日本だったから?

などの記述。(参考にしたのはこちら

熊楠は知ってたのかな?
(牧野富太郎だったら答えられたでしょうね)

イセハナビとの出会い。
枯らさないように。
生長するのが楽しみになりました。

元気!〜トキワシノブ

トキワシノブ(シノブ科)
原産地:日本、東アジア
大きさ:背丈15~30cm、横幅15~35cm
苔玉が流行りだして一気にポピュラーになる。シダ植物らしい切れ込みの多い葉が涼しげで、フサフサな根も見所のひとつ。

瑞々しい。
新しい葉がどんどん伸びる。

お互いに競うように陽を求めて。

我が家の観葉植物の中でも、異彩を放つトキワシノブ。

「ベルガモット」と呼ぼうか「タイマツソウ」と呼ぼうか

ベルガモット(英名)。
紅茶「アールグレイ」は、茶葉にベルガモットの香りを付けたもの。

調べてみると「香りがベルガモットに似ているから、このハーブもそう呼ばれている」との解説がある。ということは本家本元のベルガモットって何?となりますね。

ベルガモットは「ミカン科ミカン属の常緑高木樹。柑橘類で主産地はイタリア」。
なんだミカンの一種なんだ。ベルガモット・オレンジなのだ。

で、話をこの花に戻すと、

ベルガモットと呼ばれるこの花は「シソ科の多年草本、原産地は北米」。
ベルガモット(柑橘)を精油した香りに似ている。強い香りに魅かれて蜂が好むのでビーバーム(bee balm)とも呼ばれている。

ちなみに和名は「タイマツバナ」。
花の咲き方が松明(たいまつ)に似ているからその名がつくそうだ。

じゃあ結局、最初から「タイマツソウ」と覚えた方が良いのかも。

それにしても、香りが似てる、花の咲き方が似てる、で、「似てる」だけでいろいろと呼ばれるのもちょっと気の毒ですよね。

2階の庭に咲くこの花(どっちで呼ぼう??)とは、しばらくの間毎日お付き合い。
雨あがりの午後に、横のテーブルで大好きなアールグレイ飲もうかな。

ユウスゲ〜夏の思い出になりそうだ

ユウスゲ(ユリ科)
たそがれに咲きそろい、淡い花色と合わせて、印象深い。夏の高原の旅の思い出を作る花。単にキスゲとも呼ばれるが、昼先のニッコウキスゲとは別種に分類。軽井沢あたりではアサマキスゲの名も。そこではほとんど姿を消し、両陛下が皇居で栽培された株の種子を採取、復元を助けておられる。
『花おりおり その五』  湯浅浩史・著

「夏の高原の旅の思い出を作る花」。
ああ、そんな旅をしてみたい。高原の「旅」とまではいかなくてもハイキングをしてみたい。考えてみれば、これまでの人生で「山歩き」「登山」などあまりしたことがない。憧れてしまう。高原でユウスゲを見ている自分を想像してみよう。筒状のシンプルな姿はとても印象的。納得。

と言うことで、私の庭の植栽の範疇にもともとユウスゲは無かった(単に知らなかった)。ある時、家のメンテナンスを時々お願いしている建具屋さんのHさんからご自宅のユウスゲ一株をいただいのが、このユウスゲ。順調に我が家でも根づいてくれたようだ。

我が家の「ガーデンの夏の思い出」に間違いなくなりそうだ。

カラテア・オルナータ〜色気が戻ってきた

いきなり失礼します。^ ^;

カラテア・オルナータの葉っぱ。
一冬過ごす間にピンクの色がどんどん薄れてしまう。
春の到来を待って土を入れ替えカンフル剤も少し施す。
どうやら色気復活作戦の成果が出てきたようだ。

それぞれの葉の筋が、少しずつピンクがかって来たのがわかる。
一番若い左側の葉も、なんとなくピンク筋になる気配がしませんか。

ホタルブクロ〜広場の淵にそっと

ホタルブクロ(キキョウ科)
かつて子どもたちは、野の花で上手に遊んだ。ホタルの出没する水辺近くに咲くこの花は、獲物を入れる格好の器。白花なら幻想的に光った。また、子どもらは、ふくらんだ蕾をたたいて楽しんだ。その音からカッポ、カッポンハナの名も。珍しく雄しべが先に熟し、あとで雌しべがのびる。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

念のため、植物同定アプリで写真撮ると「ツリガネソウ」(釣鐘草)と出てくる。
なるほどと思い調べてみると、チョウチンバナ(提灯花)、トッカンバナ、と出てくる。
トッカンバナは、上の解説のカッポンハナと同様の理由からだろう。

ちょっと調べるだけでも面白い。

そうそう、蛍狩りに行かなくては。

エゴノキが満開だ

大岡山(兵庫県豊岡市/標高658m)。
今、エゴノキが満開だ。

「存在は、開花で突然知られる」(『花おりおり』湯浅浩史・著)。
確かに、花の咲いていない時期は、なんの特徴もないどちらかと言うと地味な木である。(大岡GC6番ティーグランド横にある)

「鈴なり」とはこういうことでしょうか。
近づくと、まるで小さな鈴のように可憐にぶら下がっている。

英語名は “snowbell”「雪の鈴」。
全く意義なしである。

1990年頃、ドーモ・キニャーナ建築中にエゴノキを知り、この可憐な花に魅せられ、家が完成したらエゴノキを植えようとその時に決めた。

ブログ「KOH’s VIEW」を開始した2005年3月、エゴノキを記事に。
「野鳥が好む庭にしよう」と考えた時に、私は迷わずエゴノキを植えた。実を食べに秋には多くの野鳥がやってくる。

ホヤ・ラクノーサって?

ホヤ・ラクノーサって、ご存知でしょうか。

昨年末から始めた観葉植物の世話をしながら、不思議な植物だなってずっと思っていました。春が来て、白い花が咲いてグッと関心が高まる。

もう少しアップするとクローズ・アップするとこんな感じ。

小さな花が房になってぶら下がる。
なんとも奇妙な感じがする。

これは改めて、正体を調べてみよう。