本格的な秋がじわじわとやってくる

9月下旬からのドイツの旅を終え、その間の仕事関連の郵便物や書類のチェックを終え、久しぶりに庭をチェック。

まず目を引くのは、鮮やかな白い花を咲かすシュウメイギク。秋の花にしては明るく元気溌剌と言った感じで嬉しくなる。

庭の紅葉は、まだまだこれから紅葉といったところ。
冷え込みと同時に、これからみるみる紅くなって行くのが、楽しみだ。(そも後の清掃が待っているが)

裏庭の塀の蔦。
毎年、黄と紅が混じり合った美しい表情を見せてくれのを楽しみにしているが、今年はどうも元気がない。猛暑のせいか。

こちらは、いち早く紅葉するナツハゼ。
ブルーベリーの紅葉と競うように紅くなる。
どうも今年の紅葉は、ナツハゼに軍配が上がる。

イヌタデ〜何でイヌ?

イヌタデ(タデ科)
標準和名よりも「赤まんま」の呼び名で親しまれる。かつて、秋のままごと遊びで、赤飯に見立てられた。花穂に紅く色づいた米粒ほどの蕾が並ぶ。萼片(花被)も紅く、花後もその色を保って果実を包む。刺し身のツマに使われる芽タデのヤナギタデに比べ辛みがなく、劣る意の「犬」がつく。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

庭の隅っこの隅っこに咲くイヌタデ。
じっと観察しないと見過ごしてしまう。

「色おりおり」の解説で、刺し身のツマに使われるヤナギタデに比べて、辛味が劣るから「犬」だと。

なんともイヌタデにとって迷惑な話。
ツマにされるために咲いているのではないし、
劣っているからイヌとは、犬も迷惑ですね。

ツユクサ〜知っているようで知らない

ツユクサ(ツユクサ科)
朝の花。そのはかなさを見つめ、想いを寄せる人は多い。が、ツユクサの花のユニークさは午後にある。花弁の中はどろどろに溶け、成分は吸収されて次の花へ回される。リサイクルの花なのである。古名は、つきくさ。青色で紙や布をつき染めた。現代も、京都の友禅の下絵かきに栽培品種が使われる。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

ちょっと季節はずれかも。

ツユクサと言うから6〜7月頃の野草がイメージですが、9月になっても咲いているんですね。

ツユクサと言う名前も実際の花も、おそらく誰でも知っているポピュラーな野草ですね。だけど、私の愛読書『花おりおり』で調べてみると、知らないことばかり。

不思議な花。
もっとしっかりと観察してみないといけないなあ。

ヤブラン〜苔の中に咲く

ヤブラン(ユリ科)
ユリ科の多年草。花も実(種子)もランとはほど遠い。ただ、細い葉はシュンランなど東洋蘭を思わせる。古名は山菅(やますげ)とされるが、地下茎はなく、『万葉集』で根が長いとか、実が成らぬと歌われた山菅ではない。種子が果実のようで、黒く丸く裸出する。葉が黄色く縁どられた斑入り品種もある。
『花おりおり その二』 湯浅浩史・著

和室の縁側からも目立たないところにひっそりと咲く。

苔が生え、笹が茂る地面を背景に、小さい花がいくつも連なった姿は、ハッと目を引く。

シュウカイドウもそうだけど、秋には紫の花が多いのかな。

シュウカイドウ〜ひっそり秋が

シュウカイドウ(シュウカイドウ科)
秋海棠は、すでにその名で秋を感じさせる。中国最初の花の辞典である『秘伝花鏡』(1688年)は「秋色中第一となす」とたたえる。バラ科の花木カイドウと対比されるが、ゆかりはない。ベゴニアの類で雌雄異花。雄花は大きい二枚の萼片と小さい二枚の花弁を持ち、雌花は花弁を欠く。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

4年前に自宅の隅っこに植えたシュウカイドウ。

建物に囲まれた小さいスペースだが、適度な陽光が差し込み、なかなか気持ちいい空間になっている。

私は「シュウカイドウ」という名前がなかなか覚えられなかったが、「花おりおり」の解説を読んでこれで忘れることはなさそう。

ムラサキツメクサ〜猛暑にも負けず

ムラサキツメクサ(マメ科)
明治初期に牧草として北海道に導入され、日本全土で野生化している多年草。赤紫色の花を咲かせるのでアカツメクサと呼ぶが、ムラサキツメクサが正式名称の和名として使われている。花の咲く時期には立ち上がりよく枝分かれする。葉腋に長さ1.5cmほどの花が球状に集まって咲く。草丈は20〜60cmで、茎には白い毛がある。小葉は長だ円形で先がとがり、V字形の薄い斑紋が入ることが多い。日当たりの良い道端や荒れ地、田畑の周りなどに生える。
『色でみわけ五感で楽しむ野草図鑑』 高橋修・著

いつものウォーキングコースは四季折々の風景が楽しみの一つ。早春には可憐な花があちこちで咲き乱れる。しかし、この猛暑の中では花も一段落。

そんな風景の中で、ただこのムラサキツメクサが足元を楽しませてくれる。目立つには咲く時期も大切かも、と人間の勝手なエゴを胸に押し込みながら歩く。

クチナシ〜梅雨に咲く

クチナシ(アカネ科)
濃厚な香りが梅雨に漂う。だが、古代の人々の関心は香りではなかった。司馬遷は『史記』の「貨殖列伝」で、千石の実は千戸の領主に等適する、と述べる。薬や黄色い染料に使われた。漢名の梔子は果実を酒器の梔に見立てた名。和名は果実にある突起を嘴と見たクチハシからの転訛か。一重は六弁が多い。
『花おりおり』 湯浅浩司・著

ウォーキングコースで気になっていた白い花。

ナツツバキ(沙羅)でもないし、でも何かツバキ科の花だろう、と家に帰り植物図鑑と睨めっこしても、どうも決め手がない。

妻は詳しいので、ウォーキングに誘って「これ何?」と訊ねると、すぐさま「クチナシよ」と。

一重と八重があるようだが、これは「オオヤエクチナシ」だろうか。

ムラサキカタバミ〜スキマに咲く

ムラサキカタバミ(カタバミ科)
最初は明治時代に鑑賞植物として導入された。それが逸出して、帰化。地下に小指の先ほどの球根があり、花の咲く頃から周りに小さい子球が多数できて、耕すと分散し、広がる。柳沢新一氏によると、花は夜間閉じて下を向くが、五時頃から頭をあげ始め、十時に全開、十五時に下向き、夕方閉花。
『花おりおり その四』 湯浅浩史・著

「わざわざアスファルトやコンクリートのスキマに、どうして草花は咲くのか」というようなタイトルでNHKの番組があったのを思い出す。

裏庭の一番端っこ、ガレージへ通じる細道と石垣の隙間に咲く。
人の足元で咲くから余計に、この「うす紫」の可愛さにいろんな想いを抱く。

ユキノシタ〜名前の疑問から湧く興味

ユキノシタ(ユキノシタ科)
人家近くに分布。種子はできず、長くのびる側枝の先からふえる。いわばクローン植物であり、古く、薬用としてもたらされ帰化したとみられる。民間では、生葉を搾り、幼児のひきつけや火傷の治療に。漢名・虎耳草。斑らのある有毛の丸葉にちなむ。和名は白い舌状の花弁に基づき「雪の舌」か。また、矢を入れて背に背負う靭の舌というふたの部分が葉と似ているからとの説も。
『花おりおり』 湯浅浩史・著

なぜこの季節に「ユキノシタ(雪の下)」??

ではなくて「雪の舌」なんだそうだ。
雪=白い花、舌=花弁が舌状

ちなみに、漢名は「虎耳草」。
葉っぱが、丸くて毛があるので虎の耳。
(知ってみると耳にも見える)

クローンだったり、薬用だったり。

植物の名前一つでいろんな興味が湧いてくる。