『一流の人は、本のどこに線を引いているのか』土井英司・著

「そうだ、その通り!自分の考えは間違っていなかった」と感じる箇所に線を引くのは、単なる「自己陶酔」にすぎない。自分が「正しい」ことを確認したところで、パワーアップの糧にならない。逆に、読んだときには多少の嫌悪感があっても、どういうわけだか”気になる”1行に出会うことがある。こんな1行には、思い切って線を引いてみたい。線は、新しい発見や役に立った箇所、そして自分の考えと「ちがう」箇所に引くことで、成長の糧になるのだ。
『一流の人は、本のどこに線を引いているのか』土井英司・著

これはこの著書の帯の折り返しに書いてある抜粋。私が線を引いたとしても「ここ」というところが抜粋されている。嫌悪感どころか親近感なので線を引かなくても良いのかも。(^ ^;;

土井氏は、先日の経営者セミナーでとても興味深いお話を聴いたので、さっさくその著書を読ませていただいた。経歴は大卒後、日経BP社を経てAmazon.co.jpの立ち上げに参画、その後独立して著者、著書のプロデュースを手掛ける。

マーケティングの目的は「セリングを不要にする」ことだ。

巻末には、土井氏が読んだビジネス書から44冊を選び出し、土井氏が引いた「線」の箇所が紹介されている。その書籍のポイントを端的に知ることができる。その中で私は10冊ぐらいしか読んでいませんが、これから「深く知りたい」「新しく知りたい」テーマで読んでみたい。

ちなみに『人生がときめく片付けの魔法』(近藤麻理恵・著)の海外出版の仕掛人でもある。

『凡人のための地域再生入門』木下 斉・著

商店街がかつてと同じようなやり方で栄えて再びシャッター街が栄えることはもうないだろう。けど、新しい時代に向けて、新しいやり方を、新しい人ともにできる新しい人材がそれぞれ動き出している。過去は過去のものとして割り切り、未来へのそれぞれのまちが導き出したとき、シャッターが再び開く日はやってくるはずだ。
『凡人のための地域再生入門』 木下斉・著 (p340)

地域再生に賭ける若者たちを描いた小説仕立ての書。全編、地方から東京へ就職した主人公が生まれ故郷に戻り、かつての同級生たちと廃れゆく商店街を再生していくストーリー。

この書のユニークなのはポイントとなる個所をイエローラインを引いて、「解説」が付いている。「解説」は、現在の地方の現実、国と地方の行政の取組み、観光産業の実態、地域協力隊など、リアルに、辛辣に解説してある。
(この「解説」は説得力あり。ぜひ、読んでいただきたい)

著者の木下斉氏の講演を東京丸の内で開催された「豊岡エキシビジョン」で聴いて以来、木下氏の本をほとんど読む。地方再生への考え方はほとんど同感することばかりです。

122のイエローラインの最後122番目。この「解説」で締めくくられている。

【122】衰退している地域でも、結局自分がどう捉えるかによって未来はいかようにでも変わる。たとえどんな状況であっても。(p341)

竹〜節目が多いほどに人生は豊か

竹は外見から見ると一本一本が独立しているように見えますが、地下茎で繋がっており、運命共同体です。しかも、親の栄養で成長した後は、自分の身を太らせることなく、子供のためにせっせと栄養づくりに励むのです。子供は子供で、その栄養を無駄なく使い、構造的にも立派な親にいち早くなります。
竹にある節は竹にとって大切なものです。人生においてもよく「節目」という言葉が使われます。人生における節目とは何でしょうか。人生における心の区切り、それは、一人一人違うと思います。自分に課題を課し、それが成し遂げられたときが自分にとっての節目かも知れません。節目の多い人ほど、風雨や雪の重みにも耐えうるすばらしい人生を送ることが出来るのではないでしょうか。
『人物のまち福島 第2集』 佐久間辰一・著 (「竹」より p13)

昨日の続き。副題「社会人として大切なことは植物から学んだ」が示している通り、この冊子に登場する植物たち。竹(タケ)、桜(サクラ)、蕎麦(ソバ)、紫陽花(アジサイ)、スギナなど10種。それぞれに個性、特徴、なぜそうなのかと不思議なことだらけ。その謎解きは私たちが生きていく教訓がいっぱい詰め込まれている。

第2集のトップバッターとして「竹」。竹と言えば、地下茎、節、成長の早さ、しなやかなどの特性の不思議を解き明かしながら「竹」を知る。

竹の成長の早さの秘密は、幹の先端だけでなく、節ごとに成長点を持ち、一斉に成長する構造からきている。

「人生の節目」というが、人生を見つめ、節目を正しく持つこと、それがすなわち自分の成長の糧となる、ということですね。

「竹」から大事なことを学びました。

「大切なことは植物から学んだ」〜佐久間辰一・著

植物は動物と違って動くことはできませんが、「種の保存」という一点に向かって、涙ぐましい進化を遂げてきました。しかも、それは、共存という姿で。一方、私たち人間は、自然界を自由に動き回り、好きなものを自由に手に入れることができます。その反面、それは争いのもとにもなっているのです。植物は共存しなければ生きていけません。それぞれの個性に合わせた生き方をしています。植物は、私たち人間が生きる上での本での本当に大事なことを教えてくれています。
『人物のまち福島 第2集』 佐久間辰一・著 (「はじめに」p3)
発行所 : 採用と教育研究所

先月ある封筒が届いた。年賀の頼りにしてはちょっと厚いし、何だろうと開封すると一冊の冊子が入っていました。送り主は小学校教諭の西村先生。但馬コネクションにもゲストとして登場していただきました。ボランティア活動などを通じて子供たちの教育、地域貢献をされている。

サブタイトルに「社会人として大切なことは植物から学んだ」とあるが、「社会人」は「人生」と捉えてもいい。「動けない」植物が懸命に子孫を残すために進化しながら生き、「動ける」私たちは豊かさを求めて右往左往し、時には争いを起こす。

まさに、私も日常で庭の植物を、周囲の山河を観ながら感じていたことだ。素晴らしい冊子を送っていただいた西村先生に感謝。

『社員を大切にするから黒字になる。甘いから赤字になる』近藤宣之・著

今まで多くの会社は「顧客満足」を第一に経営をされてきました。お客様の満足がなければ、商品を買ってもらえない。つまり利益が得られないからです。
しかし、私の経験上、顧客満足は社員満足があってこそ実現されるというのが真実です。
社員満足なしに顧客満足を追求すると、「やらされ感」や犠牲感だけが残ってしまいます。その証拠にもっとも徹底した顧客満足を追求するところが、社員にとってはブラック企業になっている例がたくさんあります。
『社員を大切にするからころ時になる。甘いから赤字になる。』近藤宣之・著
(「顧客満足の前に社員満足が大事」 (p176))

坂本光司氏(元・法政大学大学院教授)の「日本でいちばん大切にしたい会社」に選出され、以前から注目していた(株)日本レーザーの近藤宣之社長(現会長)の書籍。今回、経営者セミナーで直接お話を聴き、出版されている全ての近藤氏の本を読む。

近藤氏の仕事人生の様々な体験を語りながら、得た結論は「社員満足」が経営の原点という信念。クレド(働き方の契約書)、社員の総合評価表、人事制度改革など、具体的な資料も提示され、大いに参考にしたい。

私も会社経営で大切にしてきたのは、経営をオープンにし、社員一人ひとりが目標を持ち、社員の成長が会社の成長、会社の利益が企業存続と社員に還元される仕組みを作り、実行すること。

社員を「大切にする」は、社員待遇を良くし、自主性を高め、公平な社員評価を、というイメージが強いが、それは単に「甘い」こと。「大切にする」には、会社理念(クレド)、社長の信念に基づいた人事評価制度、日々の社員とのコミュニケーションなど、その下地となる社長の行動がベースにないといけない。

もう一つの行き着くところは「社長が変われば、会社は変わる」という事実。経営者として最も重要な心得。肝に銘じないといけない。

『わけあって絶滅しました。』丸山貴史・著

絶滅は、どんな生き物にも平等に訪れます。ということは、今、この本を読んでいるあなたの背後にも絶滅の魔の手がせまっているかもしれないのです。
でも、わたしたち人間には、絶滅に立ち向かうための「武器」があります。
それは、学んで考えること。いろんな生き物が絶滅したわけを知っておけば、これからの地球で生き残っていく方法を思いつくかもしれません。

『わけあって絶滅しました。』丸山貴史・著 今泉忠明・監修
(「だけどやっぱり絶滅したくない」 p12より)

というわけで、この本を読むことにしました、、、、
なんてことはないんですが、絶滅した生き物のイラストに惹かれて気がつけば購入していました。(笑)

滅びたってことなのに、どこかホノボノしてて、悲壮感というよりも精一杯生きたよ!って感じがいいですね。

「絶滅理由ランキング」が面白い。
1位 = 理不尽な環境の変化→火山爆発、隕石、温暖化、寒冷化など
2位 = ライバルの出現→より速く、より頭が良く、より省エネなど。
3位 = 人間のせい→狩り尽くす、環境を変えてしまうなど。

「絶滅の4パターン」も面白い。

1. 油断して→どんな生き物にも、いい時代はある。だけど永遠じゃあない。気をぬいた瞬間、絶滅はもうすぐそこにいる。

2. やりすぎて→生き物は、どんどんしかしていく。その真価が正しいかどうかは、だれにもわからない。ただ、色々極端になると生きにくくなる可能性大。

3. 不器用で→息をしたり、ご飯を食べたり、眠ったり。生きているだけで充分がんばっているんだから、不器用だっていいじゃない。絶滅するかもしれないけどね。

4. 不運にも→今、地球上にいる生き物はたまたま生き残ってここにいる。逆にいうと、絶滅した生き物は、たまたまほろんでしまっただけ。

なんか企業経営にも当てはまりそう。

『ベートヴェンを聴けば世界史がわかる』片山杜秀・著

フランス革命のあと、元々はルイ14世が宮廷の音楽家たちを養成するために造った王立声楽・朗読学校が改編され、1795年に広く市民社会で活躍する音楽家も育てる音楽院となります。それはこれまで王に近い階級だけが独占していた音楽への道を、広く開放するものでした。その意味では、1793年に開館され、民衆にも美術品を公開したルーブル美術館と同様、市民への「高級芸術」の開放だったのです。王のための芸術が、市民のための芸術に変じたのです。
『ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる』片山杜秀・著(p176)

音楽(クラシック音楽)の歴史を理解するキーワードを駆使しながら、ヨーロッパ史を中心に歴史を辿る。

モノフォニー(単旋律)=中世、グレゴリオ聖歌、声楽(アカペラ)、一つのメロディをみんなで、教会音楽、神の権威と秩序

ポリフォニー(多声音楽)=12世紀ごろ、器楽音楽・伴奏、十字軍、イスラム文化、ローマ教会の弱体

コラール(賛美歌)=16世紀、宗教改革、ルター(聖書のドイツ語翻訳、作曲)、独唱・独奏、個人の祈り、単純化へのプロセス、やがて自由主義・民主主義へ

オペラ=16世紀、古代ギリシャ演劇の復活、コロス、現世、世俗

ロマン派=大都市、革命、戦争、王侯貴族から市民へ、産業革命、成熟した近代市民、娯楽、高級芸術、音楽学校=アカデミズム

ワーグナー=民族主義、近代+土着→国民楽派、普仏戦争、総合芸術

20世紀音楽=洗練→楽器・音色の均質化、ピアノの発達、典雅や微妙なニュアンス、教養ある市民、超人志→ニーチェ、霊的、近代科学、世紀末、無調音楽、幻想、死、前衛音楽、リズムの破壊

大まかにキーワードを拾ってみました。それぞれの歴史・時代を背景に、いろんな作曲家、作品が浮かんできますね。そんなことを思い浮かべながら聴くのもまた楽しみです。

“ハンガー”という世界〜Wedge(ウェッジ)新春号

Wedge 1月号、「Value Maker〜付加価値を生む仕掛け人」のコーナーに掲載されました。題して「オーダーメイド”ハンガー”という世界」。(p76)

中田修平 社長

「誰でも使っているのに、深く考えたことがないモノの代表格がハンガーでしょう」との書き出しでハンガーを紹介しているのが、中田修平社長。(昨年5月、社長交代をしました)

創業1946年以来、一貫して72年間ファッション業界やホテル・旅館向けの木製ハンガーを製造・販売をしてきました。2007年に東京・青山にショールームを開設を機に個人用として、洋服のメンテナンスに適した本物志向の高付加価値のハンガーを「洋服の帰る場所」というコンセプトのもと、NAKATA HANGERブランドとして展開しています。

年末年始の帰郷、新幹線などご利用の際、ぜひご覧ください。

『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』David S. Kidder & Noah D. Oppenheim・著

この本には、毎日1ページずつ知性を鍛え、頭脳を刺激し、教養を高めるための読み物が、1年分収められている。取り上げているのは七つの異なる分野ーー歴史・文学・視覚芸術・科学・音楽・哲学・宗教だ。毎日1ページずつ読んでいけば、各分野について毎週少しずつ理解を深めることができる。
本書は、脳を活性化する知性の体操みたいなものだ。これは年齢を重ねてくると、とりわけ切実になる。毎日のつらい仕事を忘れて、人類の英知という深遠な世界をのぞいてほしい。視野の広がり、新たな好奇心の発見につながるはずだ。
『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』 「はじめに」(抜粋)

この春、久しぶりに大阪梅田の「紀伊国屋書店」にブラリと立ち寄った時に、大々的に平台に積んでアピールしていたのがこの本。装丁が綺麗で、このページサイズが何となく気に入って衝動買い。
(いつもは目的買いばかり。たまには、こんな本との出会いもいいですね)

原題は、『The Intellectual Devotional〜Revive Your Mind,Complete Your Education , and Roam confidently with the Cultured Class』

intellectual(知性の、知的な)、devotional(短い祈り)だから、訳すと
「ささやかな知性の祈り〜心を活発にし、知識を確かなものに、教養に満ちた世界を自信を持って彷徨く」と言ったところか。

専門分野の分け方が面白い。「文学」と「音楽」が独立し、絵画、彫刻、建築作品を「視覚芸術」としてまとめている。政治、経済、演劇、芸能などはどこに入るのだろう?それともスルーなのか。

「年齢を重ねると脳を活性化する体操がとりわけ切実になる」と紹介してあるが、これは他人事ではない。と、いうことで私もこの本で「知性の体操」をしてみよう。

パラパラとページを繰ってみる限りは、西洋の歴史・文化中心のようだ。ひとまず、音楽や美術に興味があるのでちょうど良さそうだ。

私にとって「Daily Devotional」(「短い毎日の祈り」)になるだろうか。
やってみよう。

『日本列島の下では何が起きているのか』中島淳一・著

日本列島に大きな被害をもたらして来た巨大地震や火山噴火の原因は「プレートの沈み込み」です。その意味では、プレートの沈み込みは災害をもたらす「厄介者」と見なせます。しかし、プレートの沈み込みなくしては、日本列島は誕生しませんでした。日本列島の形成史はプレートの沈み込みの歴史そのものなのです。
『日本列島の下では何が起きているのか』中島淳一・著 (p12)

毎年日本のどこかで、大きな地震が発生し、火山噴火が観測されています。台風と合わせて日本は「自然災害列島」と言っていいぐらい大きな被害が発生しています。まさに、豊かで美しい自然を享受している生活との裏腹の関係だ。

日本列島の成り立ちを学ぶことで「恵み」への感謝と「脅威」の発生原因を知り備えることで、さらに日本列島が愛おしくなる。

さらにこんな記述が

白山から鳥取県の三瓶山までの領域は、活火山がない「火山の空白地帯」です。その距離は500kmにもおよびます。西日本にある活火山は、三瓶山と阿武火山群だけです。ただし、第四紀(約260万年前以降)に活動した火山(第四紀火山)を含めれば、神鍋火山群、扇ノ山、大山、大江高山や、隠岐島後(隠岐の島)もあります。それでも火山数が少ないことには違いありません。
(p190)

「神鍋火山」について文献(地元発刊でなく)で見たのは初めて。
(なんか嬉しくなりました)

海・山・川はどうしてできるのか「フォッサマグナ」(藤岡換太郎・著)などの本で興味を持ったのが「プレートテクトニクス」。地球内部でプレートが沈み込むメカニズムを学ぶことで、大陸移動(パンゲア大陸の移動)、ヨーロッパアルプスやヒマラヤ山脈の形成過程、そして日本列島の誕生を知る。

身近な海、山、川が違った風に見えてくるのが面白い。