アメリカの医学事情を聴く〜小児外科医 木村健 氏

49歳で外科医としてアメリカに招かれ、その後永住権を取得しながら日米で活躍された小児外科医 木村健 氏のお話を聴く会に参加。(城崎温泉 西村屋本館にて)

1937年生まれの現在81才。神戸大医学部卒後、兵庫県立こども病院に勤務されている時に、ニューヨークの小児病院よりオファーがあり渡米。アイオワ大学で外科医として、小児外科教授として、任務に当たられる。優れた外科手術の実績と手術法を開発され、世界からの手術依頼に応えて来られる。

アメリカと日本の比較しながら、医学教育(医師養成)のシステム、教授陣の数、大学施設、資金の圧倒的なアメリカ優位の実情にはショックを受ける。

また、クェートなどイスラム教圏の国に招かれ、宗教、習慣の違いを乗り越え、多くの子ども達の命を救ったお話は印象的でした。

約100名の参加者のみなさんと会食。テーマからして、地元で開業されている医師や地元で活動されている女性の会の人たち。普段お会いする機会の少ない方達とお話ができたのも良かった。楽しい会となりました。

景気と事業承継〜日本政策金融公庫の集い

日本政策金融公庫・但馬支部の集いに出席。

二人のゲストを迎えてお話を聴く。

一つ目のテーマは「最近の景気動向と企業の新たな取組み」。
・ 景気判断の言葉
悪化→調整→停滞→減速→下げ止まり→持ち直し→回復→拡大
・ 先行き=海外経済の不確実性、金融緩和の反動
・ 人手不足を背景とした設備投資の増加
・ 自動車の電装化(EV)に伴う電子部品系の需要増

二つ目のテーマは「事業承継の成功・失敗事例」
・ 中小企業数 420万社(2009年) → 380万社(2014年)
・ 社長の平均年齢 = 59歳6ヶ月(2017年)
・ 70歳以上の経営者の割合 20.9%(2017年)
・ 後継者は、男の実子  61.3%
・ 事業承継5つのモデル
株式公開、親族内承継、MBO、M&A、廃業

第2部は懇親会。

どうしても代表幹事はじめ役員だけの挨拶で終始するので、会員企業の経営者の方を若干名ずつ「近況報告」をしていただくことを提案しました。

お顔は知っていても事業内容や最近の地域経済の状況など、お互いに情報交換することはそれぞれの経営において有効だ。

最後の挨拶の役を仰せつかったので、今日のゲストへの謝意を申し上げた。私の場合、昨年社長交代(事業承継)を終えたので、その経験を踏まえて、現在の心境、「会長職」の役目とは何か、試行錯誤していることをお伝えしました。

事業承継スキームを学び知ることは重要だが、事業(企業)の理念、実績、顧客への責任、社会的貢献するために継続できる喜び、将来のロマンを持つことも忘れないようにしたいものだと、自分に言い聞かせながら、締めのご挨拶としました。

Keith Jarrett “The Köln Concert”

Keith Jarrett “The Köln Concert”

1. Köln, January 24, 1975 Part I
2. Köln, January 24, 1975 Part II a
3. Köln, January 24, 1975 Part II b
4. Köln, January 24, 1975 Part II c

Recorded on Jan.24,1975

キース・ジャレットは、全くの即興(インプロビゼーション)によるソロ・ピアノという演奏スタイルで、1970年代ジャズ界に大きなセンセーションを巻き起こした。

その前後にも何枚ものキースによるソロ・ピアノのレコード(CD)がリリースされているが、最も人気なのはこの「ケルン・コンサート」だ。

キースはジャズ・ピアニストとして最も人気のある一人だが、ジャズ特有のフレーズ、ブルージーな演奏というよりも、フォークロア(アメリカ民踊)的なところもあるし、叙情的なメロディーが印象的。

もう何十回聴いたかわからないぐらい聴いているが、秋の静かなひと時には、このケルン・コンサートが聴きたくなる。

この秋は、実際にケルンを訪れたあとなので、あの大聖堂の空間を思い出しながら聴くと格別だ。

秋 野菜 満載 !〜「畑のレストラン」 in 丹後

秋晴れ!清々しい風が吹く。
これぞ正真正銘の「畑のレストラン」。

ここは、京丹後市大宮町の丘陵にある広大な畑を舞台に、そこで採れた新鮮野菜をその場で調理し、その場でいただく年1回のイベント。

毎年、真夏に開催されているが、今年は台風の影響のため延期。秋の「畑のレストラン」となった。

この畑で野菜作りをし、このイベントを開催する「自然耕房あおき」。お料理は、地元で食品スーパー「いととめ」の広野さんと「自然耕房あおき」で一緒に野菜を育てていらっしゃるスタッフのみなさん。

「自然耕房あおき」が力を入れているエディブルフラワーの野菜。オリーブオイルと塩を振りかけていただく。向こうに見えるのは、カボチャ(鹿ケ谷南瓜)、ダイコン、ビーツ、サツマイモ、ゴボウなど、「秋満載」の盛り付けだ。

ミニトマトとキュウリのピクルス、ゴボウ、ビーツ、シシトウ、ピーマンを焼いて。さらに、天ぷら、カボチャのスープ、ポテト、ビートのチップ(薄揚げ)など野菜満載。野菜好きの人には堪らない。まさに「天国の食事」だ。

腕を組みながら野菜作り、調理法などを解説する河野武平さん

「畑のレストラン」は、ただ新鮮な野菜をいただくだけではない。食事が始まる前には、広大な畑を一周して野菜づくりの現場を見学。これだけで圧倒されてしまう。

野菜作りを指導されている河野さんのお話は、野菜の性質、旨味を引きだす調理法など科学的な見識をもとに全てが的を射て分かりやすい。

そうした見識を基に河野さんが考案した「磁性鍋」が凄い。我が家も河野さんに初めてお会いし、お話を伺って以来、毎日のように使っている。オススメだ。

「自然耕房あおき」のスタッフの皆さん。

但馬コネクション5月のゲストにお迎えし、お話を聴きました。
野菜づくりを始めたきっかけや出会いや出来事、みんなに助けられてと謙虚におっしゃる青木美恵さん。エディブルフラワーをみんなでいただいたあの味。素敵なセッションでした。

女性が中心だったメンバーに男性二人が加わりパワーアップ。これだけの人でこの広大な畑を耕し、野菜づくりをする姿を想いながら、感謝の拍手。

ここからリッツ・カールトン(京都)のレストラン、料亭「和久傳」など、超高級レストランの食材として出荷。知る人ぞ知る「美味しさ」「豊かさ」「健康」の秘訣は、こういうところにあるのだ、と思う。

「いととめ」の広野さんや「自然耕房あおき」の青木美恵さんに出会えて、本当に幸せな気持ちと感謝の気持ちになる。

実りの秋の豊かな時間を過ごした午後でした。

「自然耕房あおき」さんに、丹後に、大地に、感謝!

帰りに「いととめ」によって、「畑のレストラン」で使っていたオリーブオイルをゲット。

ラベルをよく見ていただくと「Mitsuyo」とあるのがお判りでしょうか。私の妻の大学時代の教授。その後、西洋文化(ハーブを使った料理)を日本に紹介することで活躍されている北村光世さん。妻も私も北村さんのイタリア・パルマのご自宅に行き、パルメジャーノ・レジャーノ、プロシュート、オリーブオイルなどがつくられている現場を見学したことがあります。

丹後半島って面白い。
ぜひ、行ってみてください。

気持ちいい風が吹く〜「三原谷の川の風まつり」

豊岡市竹野町三原谷

三原渓谷に沿うように集落が点在する。
川の袂にたたずみ、風景を眺める。
吹く風が気持ちいい。

メイン会場である廃校となった「旧大森小学校」から上流2kmほど上流。
民家にあるピアノで演奏するために訪れたピアニストの碓井俊樹さん。

「土壁が綺麗ですね」「自然に囲まれた生活っていいだろうなあ」などと会話しながら風景をカメラにおさめる碓井さん。

近所の人たちが「ピアノの家」に集まってくる。
ピアノの小品曲を中心に演奏。

「ドイツの月」はと、ベートーヴェンの「月光」を、「フランスの月」はと、ドビュッシーの「月の光」を弾きながら演奏が進む。

聴いている人たちの、思い思いの姿勢と表情が面白い。

民家での演奏後、メイン会場に戻って記念のツーショット。

「おんぷの祭典」で豊岡市とご縁が生まれたピアニストの碓井俊樹さん。前にあるのはバイクのように見えますが、ピアノだと思って見てくださいね。(笑)

廃校となった旧・大森小学校の教室の窓からの風景が最高。

主催する村の知人、出演する石見銀山の神楽やピアノの演奏者、「学校ギャラリー」に出展するアーティストさんたち、偶然が重なり友人・知人がたくさん、この三原谷に集結する。

思い起こすと、お祭りが始まった10年ちょっと前から毎年来ている。
気持ちいい風に誘われて。

ツワブキ〜艶ある葉の蕗(つや・は・ふき)

秋のこの時期は、庭の花がとぼしくなる。そんな折だから、鮮やかに咲いたツワブキについ目を奪われる。

「庭の片隅でひっそりと咲くツワブキ」と以前紹介しましたが、今年は工事のために庭の環境が一変。炎天下に晒され続けましたが、ちゃんと真っ黄色に咲きました。

「テカテカした丸い大きな葉はエキゾチック」(『花おりおり』より)。と、あるように、その葉は花の可憐さとちょっと不釣り合い。花も目立つが葉も目立つ。

艶のある葉の蕗(つや・は・ふき)が訛って「ツワブキ」に。

この葉は、戦後沖縄の食糧難時代には、炒めて惣菜として食べたそうだ。その料理の名前は「チーパーフジュネー」という。どう言う意味なんだろう?

島根県の「津和野」と言う地名は、群生するツワブキを見て「ツワブキの野」と呼んだことから由来しているそうだ。

庭先の花から、名前の由来、沖縄料理、島根の町の名まで話が結びつく。
一足踏み込むとこんなに面白いことがあるんだな。

もっとビールを知り(飲み)たい〜アサヒビールにお邪魔して

知人の紹介でアサヒビール(吹田工場)に行く。
林立するビールのタンクにワクワク、ドキドキ、ゴクゴク。(^o^)

目的は、「ビール」に対する深い蘊蓄をお持ちの方にお会いすること。

材料(麦芽、ホップ)、製法、工場の生産ライン、日本のビールの歴史、スーパードライ誕生物語、なぜ吹田(大阪府)なのか、など、様々なお話を聞かせてもらいました。

もちろん、ビールをいただきながら。^ ^v

工場見学コースの途中、アサヒビールに貢献した歴代社長のパネルがありました。その中で、1982年より社長となられた村井勉 氏のお顔を発見。トップとして活躍されていた頃、私もご近所(尼崎市塚口)に住んでいて、すごい方の近くに住んでいるのが、なんだか自慢だったのを思い出しました。
(もちろん、村井氏は、こちらのことをご存知ありませんが)

ビールの醸造タンク。ここからパイプを通して最終ライン工程に繋がり、瓶や缶に詰められ、出荷される。

誰もが知りたい「どれだけの量のビールが入ってる?」のでしょう。

答えは、500kl(キロリットル)。
と、言われてもどれくらいか想像もつかない。

「缶ビール(350ml)を一人が毎日一本飲んだとして、何年分のビールが入っているでしょうか?」とヒントが出るが、電卓で計算しないと、とっさに分かる訳ないですね。
(興味とお時間がある方は計算してみてください)^ ^

この訪問と質問の答えは、また後日。

「とよおかまちバル」〜飲み歩き!って面白い

「とよおかまちバル」ってご存知ですか?
今年で6回目とあるので豊岡市に住むか職場がある方には出かけた人も多いのでは。

今年の参加店は32軒と、例年よりちょっと少ない感じがありますが、普段行ったことのない居酒屋やレストランも足を運ぶいい機会。(友人や来客時に「どこに行こうか」と悩むこと多いので)

チケットは前売3000円(5枚つづり)。

「バルの掟」が面白い。
同じ店で原則チケット1枚。
次のお客様に早めに席を譲る。
事前の席取り(予約)は慎むべし。
など。

いつも、つい長居をしてしまう私には、特にこの「掟」が新鮮だ。

初めて入るお店の「おでん」。バルがなかったら、おそらく入ることのないお店の料理が楽しい。

お店によっては長蛇の列。
これも「今、どこが話題の店か」のバロメータ。

「オーベルジュ豊岡1925」では、フルートとピアノの演奏を聴きながら。こんな風に市民が気軽に、食べながら、飲みながら、集える企画がもっとたくさんあるといいな、と思う。

市役所前の市民広場。
「まちバル」のお店の移動の合間にちょっと休憩。
何気なく、気楽に、聴ける歌と演奏。
後ろで「パパ〜、頑張って」と子供が応援。

いいじゃあないですか、この光景。

「豊岡市ワークイノベーション推進会議」が発足

中貝宗治豊岡市長よりのビデオメッセージで設立総会が始まる。
推進会議の目的は大きく二つ。

・ 女性の採用増加を通じ、豊岡市の人口減少対策に貢献すること。現在、高校卒業女子が他地域(京阪神など)の大学へ進学し、その後豊岡市へ戻ってくる割合は25%。100人転出して、25人戻らない。ちなみに男子は約50%弱。若い男女の不均衡を是正し、結婚、出産を奨励する。

・ 女性が働きやすく、働きがいのある企業(待遇、職場環境の改善など)を増やすことにより、女性採用を増やし、多様な人材活躍、生産性向上、ひいては企業価値を高める目的。

市長曰く「求められないところに、好んで行く女性(男性も)はいない」

参加企業は、現在16事業所(豊岡市役所も1事業所として参加)。

ワークショップ形式で、各企業の実態(課題)の洗い出し、目指すべき姿、そのために何をするのかを抽出。

就業時間(残業の有無)、勤務体系、キャリアプラン、男性優位の問題、男性の意識、女性支援制度など、様々な課題が出された。

共有、議論、検討、実施協力などを進め、確実に実現して行かなければならない。

そのためには、参加企業を増やし、民間と行政がより協力していくことが重要だ。

「第11回 永楽館歌舞伎」〜新たな歴史を重ねる

「今年も永楽館歌舞伎がやってきた」。

このフレーズって「昔、お祭りにサーカスやお化け屋敷がやってきた」みたいで、今私の気持ちがうまく表れていると思う。

片岡愛之助、中村壱太郎のコンビは第1回目からずっとこの永楽館歌舞伎に出演。と、言うよりもこのお二人の成長と人気上昇と共に永楽館がここまで来られたと言った方が正しいだろう。

例年は11月初旬の1週間だが、今年は京都南座での顔見せ興行があるので10月のこの時期になった。

昨年10年の節目を終え、新たな次の10年が始まる。

今年の演目は、
『御所桜堀川夜討〜弁慶上使』
『神の鳥』

弁慶上使は、義太夫狂言の人気演目。愛之助さんにとって初役。弁慶を上方役者が演じるのは38年ぶりという。忠義のために娘の首をとる、夫婦、親子の情愛、家臣が自害する忠義。地味だが、歌舞伎らしい物語の演目である。

『神の鳥』は、(こうのとり』と読み、ご当地・豊岡市のシンボル。水口一夫氏 作・演出の創作歌舞伎。過去10回で上演された22演目の中から人気投票(公募)で選ばれたアンコール上演。出石神社を背景に、優雅な舞踊、愛之助さんの早替りなど、華やかな歌舞伎衣装が舞台で舞う。

今回、初「永楽館」の大谷佳三さんは、妻の大学時代の同級生。受付横には、妻が大谷さんに贈ったお花がありました。